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┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1625 ┗━━━━━━━ 2022.3.14 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) ―――――――― 《お断り》ウクライナ関係の情報錯そうのため、発信が15日になりました。 =目 次= ▼教皇「神の名において願う、ウクライナでの殺りくを止めよ」と訴え ▼バチカン国務長官パロリン枢機卿がロシア外相と電話会談 ▼ウクライナ戦争の一因はプライドパレード、とロシア正教会トップ ▼駐ウクライナ教皇大使、人道危機の中の大きな連帯に触れる ▼スイスへのウクライナ難民「最大6万人」、特別滞在許可証発行へ ▼核廃絶の議論活性化を緊急に=米サンタフェ大司教が呼び掛け ▼ボルソナロ大統領が福音派有力者と支持固め集会で、プーチンを「最強の男」と称賛 ▼全光勲牧師、またも選挙遊説の形で「防疫無力化」を図る集会 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎教皇「神の名において願う、ウクライナでの殺りくを止めよ」と訴え 【CJC】バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコは、3月13日正午の祈りの集いで、ウクライナの状況に苦悩を表明、町を破壊し、子どもたちや罪のない人々を殺害する攻撃を直ちに停止するよう訴えた。 バチカンの広場の巡礼者と共に「お告げの祈り」(聖母マリアへの受胎告知を記念する祈り)を唱えた教皇は、「おとめマリアの名を冠した都市マリウポリは、ウクライナを破壊しつつある耐えがたい戦争によって、今や殉教の町となった」と悲しみを表した。 「子どもたちや、罪のない人々、無防備な市民への残忍な殺害を正当化することはできない」と教皇は述べ、「これらの都市が墓場と化す前に、この受け入れがたい武力攻撃を止めるように」と訴えた。 そして、「心の苦悩をもって、戦争の終結を祈る人々と声を一つにしたい」と述べた教皇は、「神の名において、苦しむ人たちの叫びを聞き、爆撃と攻撃を中止せよ」「神の名において願う、この殺りくを止めよ」と呼びかけた。 避難民ら、苦しむ人々の中におられるキリストの存在を教皇は指摘しつつ、教区や修道会、すべての教会共同体に、平和のための祈りを強化するよう招いた。 「神は戦争の神ではなく、平和の神である。暴力に頼む者は、神の名を冒涜する」と教皇は話し、苦しむ人々のために、また人々の心を平和への意志へと回心させるために、広場の巡礼者と一緒に沈黙の祈りを捧げた。□ ―――――――― ◎バチカン国務長官パロリン枢機卿がロシア外相と電話会談 【CJC】バチカンの国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は3月8日、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相と電話会談をした。 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長の声明によると、この会談でパロリン枢機卿は、ウクライナで起きている戦争に対する教皇フランシスコの深い憂慮を伝えると共に、教皇の3月6日のお告げの祈りにおけるアピール内容を改めて提示した。 パロリン枢機卿は、特に武力攻撃の停止と、市民と救助関係者のための人道回廊の保証、武力に対する和平協議の優先を強調した。 最後に、パロリン枢機卿は、教皇庁は平和のためにあらゆる努力を惜しまない意向であることを再び表明した。□ ―――――――― ◎ウクライナ戦争の一因はプライドパレード、とロシア正教会トップ 【CJC】ロシア正教会トップのキリル総主教は3月12日までに、性的少数者らが性の多様性を訴えるプライドパレードが「ウクライナの戦争」の原因の一つになったとの認識を示した。米メディア「CNN」が報じた。 キリル総主教はプーチン大統領の長年の盟友とされる。総主教はモスクワでの説教で、「(ウクライナ東部の)ドンバス地域での紛争は世界の大国と名乗る関係国が差し出す価値観といわれるものに対する根本的な拒否に根差している」と主張。 総主教はウクライナの戦争を人間が神の教えを守る形而上学的な意味合いを持つ闘争とも形容。「国際的な関係の領域で現在起きていることは政治的な意味合いを帯びているだけではない」とし、「政治とは違ったはるかに重要な人間の魂の救済の問題である」と説いた。 「神の教えに背けば神聖さと罪の境界線をあいまいにしながら教えの尊さを損ね、さらに罪を人間の振る舞いの一つの例や見本ともなり得るとして助長する人々は決して許されるものではない」とも強調。「この問題に関する本当の戦争が現在起きている」と訴えた。 総主教はロシアによるウクライナ侵攻の開始以降、批判的な姿勢を打ち出さないことで教会内部からも圧力を受けていたとされる。今回の発言は逆に、プーチン大統領が思い描いているとされる精神的かつ現世的なロシア帝国創出に支持を寄せる内容ともなった。□ ―――――――― ◎駐ウクライナ教皇大使、人道危機の中の大きな連帯に触れる 【CJC】バチカン・ニュースによると、駐ウクライナ教皇大使ヴィスヴァルダス・クルボカス大司教は、このたびカトリック系基金「苦しむ教会への助け」のインタビューに答え、ウクライナの人道危機の深刻さを語ると共に、その中での大きな連帯に触れた。 クルボカス大司教は、ウクライナの「人道危機は非常に重大であり、その心配が常に心を占めているが、いつでも助けを差し伸べることが可能という状態になく、時にはカリタスや赤十字のような団体でさえも何もできないことがある」と過酷な現状を述べた。 同大司教は、戦争勃発直後の数日間の対応の困難さを語る一方で、カトリックだけでなく、正教会や、イスラム教などの組織が皆、食糧の配給や、電気・暖房がない場所等、最も厳しい状況下にいた人たちの避難を手伝うなど、その連帯はまさに「トータル」なものであった、と話した。 大使は、皆がこの「現実とは思われない」状態を「映画のように」感じている、とも語り、このような中で「自分自身と多くの信者たちに、わたしたちの根本的な武器は、謙遜さと神への完全な委託、連帯と愛である、と言い聞かせている」と述べた。 この戦争には何か悪魔的なものがあり、それに対して皆が「断食、祈り、大きな謙遜と愛」をもって答えることができる、と述べたクルボカス大司教は、「この悲劇的な戦争は、預言者イザヤが言うように、神を新しい眼差し、信頼の眼差し、謙遜と回心をもって見つめるようわたしたちを招いている」と話した。 大使は、教皇が寄り添いの言葉だけでなく、枢機卿2人を現地に派遣してくれたことに深い感謝を表明した。 また、「苦しむ教会への助け」基金による、困窮している教区への援助、特にこうした教区で働く司祭や修道者への支援に感謝を述べつつ、破壊された多くの学校、病院などのために今後、再建・再編が大きな課題となるだろう、と語った。□ ―――――――― ◎スイスへのウクライナ難民「最大6万人」、特別滞在許可証発行へ 【CJC】スイスのカリン・ケラー・ズッター司法相は、ロシアの侵攻を受けたウクライナから5万~6万人の難民が流入するとの見通しを示した。スイス公共放送協会(SBC)の国際部で、スイスに関する報道を独立した立場で行うSWIが報じた。 ズッター司法相は3月10日、大衆紙「ブリック」のインタビューで、スイスにどれだけのウクライナ人が流入するかは戦闘がどれだけ長引くかによって変わるが、最大6万人になる可能性があると発言。これはスイスにとって「非常に大きな試練だ」と述べた。 司法相は、戦争から逃れてきたウクライナ人の受け入れは簡単ではないと述べた。「間違いや不十分な点が出てくるかもしれない。全ての難民は登録する必要がある。連邦や州の提供する宿泊施設に加え、民間の支援が必要になるだろう」と指摘。「これには長い時間がかかるかもしれない」と述べた。 連邦内閣は11日、特別に「S滞在許可証」を発行することを決めた。今回の戦争の被災者で緊急に保護が必要な人に発行され、1年間スイスに居住し労働することが可能だ。学齢期の子供は教育を受けることができる。期限は必要に応じ延長される。 「S滞在許可証」は1990年代のユーゴスラビア戦争を受けて設けられた枠組みだが、これまで発行された例はない。 スイスに住むウクライナ人は約1万1千人と、他国に比べると少ない。 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、戦争でウクライナ国民4400万人のうち1千万~1500万人が国を追われると推定する。フィリッポ・グランディ難民高等弁務官は第二次世界大戦以来、欧州で最も急速に拡大している難民危機だと指摘している。 ズッター司法相は、危機から抜け出す方法は「プーチン氏」の一択だと発言。ロシアのウラジミール・プーチン大統領が「いつでもこの戦争を終わらせる力を持っている」と述べた。□ ―――――――― ◎核廃絶の議論活性化を緊急に=米サンタフェ大司教が呼び掛け 【CJC】米カトリック教会で、西部ニューメキシコ州を管轄するジョン・ウェスター・サンタフェ大司教は3月9日、核保有国のロシアがウクライナ侵略を続けるなかで「核兵器廃絶の議論を地域や国レベル、世界で活性化させることが緊急に必要だ」と語り、核兵器禁止条約を含む核廃絶・軍縮の条約を広げるよう呼び掛けた。 民主党内の団体「進歩的米民主党員」(PDA)の地元支部のオンライン月例会合にゲストとして出席し、発言した。日本共産党の「しんぶん赤旗」が3月13日報じた。 ウェスター大司教は、ロシアのプーチン大統領が核戦力の警戒態勢強化を命じたというニュースに触れて「背筋が凍った」と強調。「核兵器を使えば何も残らず、平和は築けない」と批判した。 ウェスター大司教は今年1月、教区の信者に宛てた書簡「司教教書」で、核兵器を開発するロスアラモス国立研究所を抱える大司教区として、禁止条約を実践する「特別の責任を負っている」と表明している。□ ―――――――― ◎ボルソナロ大統領が福音派有力者と支持固め集会で、プーチンを「最強の男」と称賛 【CJC】ブラジルのボルソナロ大統領が3月8日、大統領官邸に福音派リーダーや政治家を集めた会を行った。その際、大統領は「私はこの国をあなた達が望むような方向に運営する」との問題発言や、ロシアのプーチン大統領を褒める言葉まで公言したことで波紋を呼んでいる。現地紙の報道をブラジル日報10日が伝えた。 この会には福音派牧師24人を先頭に100人以上の福音派大臣や上下両院議員が勢ぞろいした。 下院議員の中には、下院の福音派議員連盟のソステネス・カヴァルカンチ議員(ウニオン)や、福音派議連会長で政党「共和者(RP)党首のマルコス・ペレイラ下院議員の姿もあった。 最後に演説を行ったボルソナロ氏は「私はこの国をあなた達が望むような方向に運営する。だが、それは非常に難しい。それでも全力を尽くしているつもりだ」と語った。 ボルソナロ氏はさらにロシアのプーチン大統領に言及し、プーチン氏を「世界最強の男の一人」と称え、「地球は私たちの家。神は全てを超えるのだ」と発言した。この発言は、大統領自身がウクライナ危機に関して「中立の立場」とする中で行われたもの。□ ―――――――― ◎全光勲牧師、またも選挙遊説の形で「防疫無力化」を図る集会 【CJC】ソウル中区の清渓(チョンゲ)広場で3月5日、数千人が集まり祈祷会が開かれた。現地紙『東亜日報』が報じた。同広場で警察推定約8000人が集まった3・1節祈祷会が開かれてから4日ぶり。今度も防疫指針上、人員制限の影響を受けない選挙遊説の形で開かれた。 警察によると、サラン第一教会の全光勲(チョン・グァンフン)牧師が主催した「1000万国民祈祷会」は5日午前11時から光化門一帯で開かれた。全国から集まった参加者が警察推算で4100人に達した。 主催側は、全牧師が代表を務める国民革命党所属の国会議員補欠選挙出馬者の選挙遊説だと主張したが、遊説は最初の約1時間だけ。午後12時からは、サラン第一教会関係者などが車両に乗り込み、「献金参加」を呼びかける発言をした。 祈祷会は集会開始から5時間半が過ぎた午後4時半頃、警察の解散命令で終わった。警察は同日、取り締まりの根拠がないとして解散を要請しなかったが、遊説発言が終わったところで、選管が「これ以上は選挙遊説と認められない」と判断し、解散手続きを進めたという。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(3月13日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ▼教皇、ウクライナの平和祈る=ロシア軍の侵攻に「心痛」 ▼教皇一般謁見講話=世代間の結び付き取り戻す ▼長崎教区=中村倫明大司教着座=「キリストのように、キリストとともに」 ▼軍事進攻の即時停止を=声明、談話、発表相次ぐ ▼「性虐待被害者のための祈りと償いの日」に=司教協会長=祈りを呼び掛ける =KiriShin(3月11日)=http://www.kirishin.com ▼ウクライナ危機 ゆらぐ世界=教会は祈りと支援へ ▼ロシアのウクライナ軍事進攻に日本のキリスト教界からも抗議 ▼中国が共産党大会前に宗教統制=ネット布教の制限強化 ▼日韓和解と平和プラットフォーム=佐渡金山の世界遺産推薦に抗議 ▼クリスチャントゥデイ、「クリスチャン新聞」根田祥一氏を提訴 =クリスチャン新聞(3月13日)=http://クリスチャン新聞.com ▼ロシア侵攻で国内避難のウクライナ人に聞く=「私は国を離れない」=この規模にまでなるとは誰も予期していなかった ▼有志でウクライナのための祈祷会緊急開催=ロシア軍事侵攻即時停止、撤退祈る ▼クリスチャントゥデイ、根田祥一氏を提訴 ▼ウクライナ侵攻=学長ら声明相次ぐ=建学の精神土台に平和求め ▼「脅威あおるな」9条推す会=神戸国際支縁機構はウクライナ救援募金 ―――――――― ■ #
by cjc-skj
| 2022-03-15 00:57
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1624 ┗━━━━━━━ 2022.3.7 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) ―――――――― =目 次= ▼教皇「戦争は狂気、ウクライナに人道支援を」 ▼ウクライナの人々に、教皇の支援物資 ▼ウクライナのため平和懇願=ローマ教皇説教、ミサで読み上げ ▼ウクライナ大統領が飛行禁止区域の設定拒否でNATOを非難 ▼スイス、ウクライナへの支援広がる ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎教皇「戦争は狂気、ウクライナに人道支援を」 【CJC】バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコは3月6日、日曜正午の祈りで、ウクライナの平和を強くアピール、人道支援を呼びかけた。 バチカンの聖ペトロ(サン・ピエトロ)広場には、ウクライナ国旗を掲げた人々をはじめ、多くの巡礼者が集い、教皇と共に平和を祈願した。 この集いで教皇は「ウクライナでは血と涙が流されている」と述べ、「これは単なる軍事作戦ではない、死と破壊と悲惨をもたらすだけの戦争である」と強調した。 教皇は、増える犠牲者、母と子たちをはじめとする避難民に思いを寄せつつ、劇的な状況が刻々と続くウクライナに人道支援の必要を訴えた。 そして、教皇は、人道回廊が真に保証され、爆撃と恐怖の下にいる兄弟姉妹たちに必要不可欠な支援が占領地域まで届けられるよう重ねて呼びかけられた。 教皇は、避難民を受け入れているすべての人々に感謝を述べると共に、武力攻撃を停止し、建設的な協議を優先させ、国際法の遵守に立ち返ることを願われた。 また、教皇は、命がけでニュースを届け、人々に寄り添い、戦争の残忍さを考えさせる報道関係者にも感謝を表した。 教皇は、広場で人々が手にするウクライナ国旗に言及しつつ、皆が兄弟として心を合わせ、ウクライナのために聖母に祈ろうと招いた。 教皇は、教皇慈善活動室のコンラート・クライェフスキ枢機卿と、人間開発省の暫定長官マイケル・チェルニー枢機卿がそれぞれウクライナの支援のために現地に行ったことを明らかにし、これら2人の枢機卿の存在は、教皇だけでなく、すべてのキリスト者の寄り添いと、「戦争は狂気だ。これを止めてください。この残酷さを見てください」という声を伝えるものである、と話した。□ ―――――――― ◎ウクライナの人々に、教皇の支援物資 【CJC】教皇フランシスコは3月2日、バチカン教皇慈善活動室を通して、ウクライナの人々に支援物資を贈った。バチカン・ニュースが報じた。 教皇慈善活動室の責任者コンラート・クライェフスキ枢機卿は、包帯や消毒薬などの医療用品を中心とする教皇からの支援物資を、ローマのウクライナ人共同体の拠点である聖ソフィア教会に届けた。 同教会には、ここ数日、様々な支援物資が届けられており、これらの物資はウクライナおよび難民を受け入れている周辺国の教会系組織に向け輸送される。 ウクライナの平和を訴え続ける教皇は2月27日、日曜正午の祈りで、「戦争の狂気の代償を払うのは市民たちである」と述べ、緊急に人道回廊を設けるよう呼びかけている。□ ―――――――― ◎ウクライナのため平和懇願=ローマ教皇説教、ミサで読み上げ 【CJC】キリストの受難をしのぶ「灰の水曜日」のミサが3月2日、ローマのサンタ・サビーナ聖堂で行われ、ローマ教皇庁ナンバー2のパロリン枢機卿が「ウクライナのため私たちは神に平和を懇願する」との教皇フランシスコの説教を読み上げた。共同通信が報じた。 教皇は膝の痛みのため欠席し、枢機卿が代理でミサを執り行った。教皇は侵攻前日の2月23日から、この日をウクライナの平和のために「祈り、断食する日」とするよう呼び掛けていた。 ロイター通信によると、ウクライナのベレシチューク副首相は2日、自国民に向けた国外からの人道支援物資の運搬を認めるようプーチン大統領と話してほしいと教皇に訴えた。□ ―――――――― ◎ウクライナ大統領が飛行禁止区域の設定拒否でNATOを非難 【CJC】ウクライナのゼレンスキー大統領は3月4日遅く、北大西洋条約機構(NATO)が同国上空での飛行禁止区域の設定を拒否したことを非難した。米メディア「CNN」が報じた。 同大統領は、フェイスブックで、NATOはウクライナ上空をカバーしない決定を意図的に下したと指摘。「NATO諸国はウクライナ上空を閉鎖すれば、NATOに対するロシアの直接侵略を誘発することになるとの言説をつくりだした。これは我々の何倍も強力な武器を持ちながら、内面が弱く不安定な者による自己催眠だ」と述べた。 一方で同大統領は、ウクライナへの支援を表明したNATO加盟国に対しては感謝の意を示した。 ブリンケン米国務長官はこれに先立ち、米国やNATO同盟国がウクライナ上空に飛行禁止区域を設定すれば、「欧州での全面戦争」につながりかねないと指摘していた。□ ―――――――― ◎スイス、ウクライナへの支援広がる 【CJC】スイス公共放送協会(SBC)の国際部で、スイスに関する報道を独立した立場で行うSWIによると、スイス連邦政府は3月1日、ウクライナの人々への救援物資を含む800万スイス・フラン相当(約10億円)の支援を行うと発表した。スイスの複数の州、機関、一般市民も相次いで支援を発表した。 ベルン州とチューリヒ州は、宝くじ基金から100万フランをスイス赤十字と赤十字国際委員会に寄付すると発表した。 スイス国立科学財団(SNSF)も2日、米国の研究者支援機関「スカラーズ・アット・リスク」への支援の一環として100万フランを拠出し、ウクライナの研究者をスイスの大学に招く手助けをすると発表。追加の対策も準備中だとした。 既に一般からの寄付を募っている慈善団体「スイス・ソリダリティー」は、9日に全国的な寄付キャンペーンを行うと発表した。 スイス連邦移民事務局は2日、ウクライナ人の亡命申請件数は現在150件で、その数は増加していると述べた。 ウクライナ国籍者は90日以内であればスイスが加盟する「シェンゲン協定」圏に査証なしで入国できるため、実際の人数は不明だ。連邦移民事務局の報道官は2日、既に個人宅に避難している人もいる可能性があると述べた。 スイスのキャンペーンサイト「キャムパックス」のサイトなどでは、ウクライナ難民を受け入れる宿泊場所を募集。2日までに約6613世帯から難民を受け入れる申し出があった。ベッド1万5904床に相当する。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(3月6日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ▼2022年度定例司教総会=環境問題への方針を確認=各種委員長・担当司教を改選 ▼司教協主催 オンライン公開講座=教皇フランシスコ回勅=『兄弟の皆さん』を学ぶ ▼教皇、教会法を改訂=教区司教の権限を強化 ▼ミャンマーのボ枢機卿=マリアに祖国の保護を願う ▼四旬節キャンペーン呼び掛け始まる=カリタスジャパン =KiriShin(3月1日)=http://www.kirishin.com ▼天皇制、緊急事態条項、民営化…=信教の自由を守る日=多様なテーマで集会 ▼日本バプテスト連盟理事会=天城山荘の譲渡/売却を9月まで延期 ▼カトリック司教協議会=聖職者による性的被害抑止に決意 ▼庭野平和賞に南ア聖公会ラプスレー司祭=「平和構築と宗教協力の推進に貢献」 ▼独での虐待報告書めぐりベネディクト16世が書簡 =クリスチャン新聞(3月6日)=http://クリスチャン新聞.com ▼日本ケズィック・コンベンション=主の「からだ」の一部として創造と復活の間で神の栄光を現す ▼B&Aトーク=アートが人、心、社会をつなぐ=クリスチャンは苦難を受け止め、希望を示せる」町田俊之さん ▼インドで迫害が横行=改宗防止法で正当化=警察の共犯も ▼「ぶんでん」はどこへ向かう?=動画で書籍紹介、賛美、証し、エンタメ ▼ウクライナ侵攻=ロシア福音派も平和要請 ―――――――― ■ #
by cjc-skj
| 2022-03-07 23:04
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1623 ┗━━━━━━━ 2022.2.28 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) ≪お詫び≫ウクライナ情勢錯綜のため、送信が2月28日中に出来ませんでした。お詫びします。 ―――――――― ≪訂正連絡≫2月21日付けを、不手際で一部「第1621信」として送信しました。「第1622信」と訂正します。(主宰者) =目 次= ▼「世界の運命を握る者は戦争の恐怖を避けるべき」とパロリン枢機卿 ▼ウクライナでの戦争に、教皇がロシア大使館を訪れ憂慮を表明 ▼教皇、ウクライナのゼレンスキー大統領に電話 ▼教皇のマルタ司牧訪問4月2~3日に ▼教皇、膝の痛みでフィレンツェでの集いと灰の水曜日儀式参加せず ▼中国が共産党大会前に宗教統制、ネット布教の制限強化 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎「世界の運命を握る者は戦争の恐怖を避けるべき」とパロリン枢機卿 【CJC】ウクライナにおける危機が戦いに発展した日、バチカンの国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は「まだ努力と協議の余地はある」とバチカンのメディアに対し次のように声明した。 ウクライナにおける危機の今日の展開を前に、昨日教皇フランシスコが一般謁見の終わりに述べた言葉がいっそうはっきりと、悲しみを帯びて浮かび上がってくる。 教皇はこの席で「深い悲しみ」と「苦悩と不安」を表明した。そして、教皇は、関係するすべて当事者たちに「人々の苦しみを増し」「国家間の共存を破壊し」「国際法を軽んじる」あらゆる行動を控えるよう呼びかけた。それは、ウクライナの領土でのロシアの軍事行動が開始された今、劇的な状況における急務の呼びかけとなっている。 皆が憂慮していた悲劇的な展開が、残念ながら現実になろうとしている。しかし、まだ努力の時間はあり、協議の余地はある。まだ、知恵を用いて一部の利害を優先させることを防ぎ、皆の正当な願いを守り、世界を戦争の狂気と恐怖から免れさせることはできる。 わたしたちキリスト者は、世界の運命を握る人たちの良心の光に対する希望を失ってはならない。そして、祈り続け、断食をしよう。わたしたちは来たる「灰の水曜日」にウクライナと全世界の平和のために祈りと断食を行う。□ ―――――――― ◎ウクライナでの戦争に、教皇がロシア大使館を訪れ憂慮を表明 【CJC】教皇フランシスコは2月25日午前、バチカン前のコンチリアツィオーネ通りにある、駐バチカン・ロシア大使館を訪れ、ウクライナにおける戦争に憂慮を表明した。教皇が、自ら外国大使館を訪れるのは異例のこと。 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長の声明によれば、教皇の駐バチカン・ロシア大使館訪問は30分以上に渡った。教皇はこの訪問を通し、ウクライナでの戦争に対するご自身の憂慮を伝えることを望まれたという。 教皇は、2月23日、水曜日恒例の一般謁見の席でも、ウクライナをめぐる状況に深い悲しみを表明。この席で、3月2日の「灰の水曜日」を平和のための祈りと断食の日とするよう呼びかけている。□ ―――――――― ◎教皇、ウクライナのゼレンスキー大統領に電話 【CJC】教皇フランシスコは2月26日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に電話し、ウクライナにおける戦争に深い悲しみを表した。ゼレンスキー大統領は、教皇の平和への祈りに感謝し、ウクライナ国民は教皇の「精神的支え」を感じている、と述べた。 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長によれば、教皇とゼレンスキー大統領と電話は、ウクライナからの戦争の劇的なニュースが相次ぎ、キエフで市街戦が行われている中に行われた。 駐バチカン・ウクライナ大使館はツィートで、教皇がこの電話を通し「わたしたちの国で起きている悲劇的な出来事のために、深い悲しみ」を表したことを伝えた。 また、ゼレンスキー大統領も、自身のツィートで、「教皇がウクライナの平和と停戦のために祈ってくれたことに感謝した。ウクライナ国民は教皇の精神的支えを感じている」と述べた。 同日、教皇も「イエスは、暴力の悪魔的な無分別さに対して、神の武器、すなわち、祈りと断食をもって答えることを教えた。平和の元后が、世界を戦争の狂気から守ってくださいますように」と、ウクライナ語とロシア語を通してツィートしている。□ ―――――――― ◎教皇のマルタ司牧訪問4月2~3日に 【CJC】教皇フランシスコが4月2~3日に行うマルタ訪問の詳細がバチカン・ニュースで発表された。 4月2日午前、教皇はローマから特別機でマルタへ出発、マルタ国際空港到着後、空港で歓迎式。続いて首都バレッタの官邸にジョージ・ベラ大統領を表敬訪問。同官邸内で首相、および各界要人と会見する。午後、ゴゾ島へ渡りタ・ピヌ巡礼聖堂で祈りの集い。その後、バレッタ西方、聖パウロと地下墓地の町として知られているラバトにあるバチカン大使館へ。 4月3日早朝、教皇はラバトの大使館で、イエズス会会員たちと私的に会見。その後、聖パウロ教会・「聖パウロの洞窟」訪問。次に、フロリアーナに向かい、同地の広場でミサ。午後、ハル・ファの移民センターで移民たちとの出会い。マルタ国際空港での送別式を経て、夜、ローマに戻る。□ ※画像参考=教皇フランシスコのマルタ司牧訪問ロゴ(https://www.vaticannews.va/ja/pope/news/2022-02/viaggio-apostolico-del-papa-a-malta-programma.html) ―――――――― ◎教皇、膝の痛みでフィレンツェでの集いと灰の水曜日儀式参加せず 【CJC】バチカン広報局の発表によると、教皇フランシスコは、膝の痛みのため、2月27日イタリア中部・フィレンツェで開催の地中海地域の司教・市長との集会、および3月2日にローマの聖サビーナ教会で行われる「灰の水曜日」の儀式への参加を見送られた。 教皇の急性の膝の痛みに対し、足をよく休ませることが必要との主治医の判断に従ったものという。□ ―――――――― ◎中国が共産党大会前に宗教統制、ネット布教の制限強化 【CJC】中国政府は3月から、インターネット上の宗教活動を大幅に制限する。許可を得た団体以外、ネット上での布教や礼拝、寄付を募る行為が禁止される。「宗教の中国化」を推進してきた習近平政権は、秋の共産党大会を前に宗教統制を強め、ネットを通じた外国の影響も排除したい考えだ。北京発時事通信が報じている。 国家宗教事務局や国家インターネット情報弁公室、公安省など5部門が昨年12月、共同で制定した「インターネット宗教情報サービス管理規則」が3月1日に施行される。新規則はホームページやSNS、ネット中継などで、文字や写真、音声、映像を使って宗教活動を行う際、当局に申請して許可を得ることを義務付けた。 北京に住むキリスト教徒は「どのような変化があるか分からないが、先行きを案じている」と打ち明ける。オンラインの活動は集会、講座、礼拝など多岐にわたる。一方、新型コロナウイルス対策を引き合いに「動きをゼロに抑え込むのはコストが大きい」とも指摘、「理論上、教会の(自由な)ネット空間は完全に閉鎖されるが、(当局が)実際に厳格に(規制を)執行できるかは疑問が残る」と語った。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(2月27日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ▼教皇、テレビインタビュー=誰でもゆるされる権利ある ▼世界人身取引に反対する祈りと啓発の日=差別と隷属のない世界へ=教皇フランシスコ=人身取引は人類全体の傷 ▼教皇、4月初めマルタを訪問へ ▼教皇、一般謁見講話で=いのちへの権利を強調 ▼名誉教皇ベネディクト16世=性虐待調査報告への応答で謝罪 =KiriShin(2月21日・既報)=http://www.kirishin.com =クリスチャン新聞(2月27日)=http://クリスチャン新聞.com ▼祖父の神社参拝と検挙が当事者性の核にある=「2・11平和の集い」で朝岡勝氏 ▼記録的大雪の札幌 市内の教会は?=「オンライン用いられ礼拝できた」 ▼香港と中国大陸のキリスト者に学ぶ=改革派西部中会2.11集会 ▼コロナ禍における「教会と国家」=同盟基督教団2.11セミナー ▼「二者択一」の前提がおかしい=「天皇制」問う第56回2.11東京集会 ========== ■ #
by cjc-skj
| 2022-03-01 08:59
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1621 ┗━━━━━━━ 2022.2.21 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) ―――――――― =目 次= ▼バチカン教理省が組織再編、各担当責任者を置く2部門構成に ▼教皇自発教令:教皇庁のいくつかの権能を地方教会の司教らに移管 ▼教皇、東方教会省の関係者と会見で「人類の戦争への執着は恥ずべきこと」 ▼ミュンヘン大司教区のマルクス枢機卿、独身制の廃止訴え ▼香港、コロナ急拡大で行政長官選挙をことし5月に延期 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎バチカン教理省が組織再編、各担当責任者を置く2部門構成に 【CJC】バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコは2月14日、自発教令の形の使徒的書簡「フィデム・セルヴァーレ」を発表、教皇庁教理省の組織の再編を行った。 2月11日付けのこの教令で、教皇は同省を二つのセクション、「教理部門」と「規律部門」に分け、同省長官を補助する次官やその他の管理職を、それぞれの部門に設ける旨を説明した。 「教理部門」は、教理部を通して、信仰と倫理の教えの推進と保護に関する事柄を扱う。また、福音宣教に奉仕するための知性と信仰の伝達を高める研究を促進する。 「規律部門」は、規律部を通して、同省に託された罪の件を扱う。これらの件は同省内に設置された最高裁判所の司法権を介して取り扱われる。 同部門は、同省が司法の公正な管理を進めることができるよう、教会法の規則に沿った手続きを整え、作成する。 また、同部門は、担当司教や教会法関係者に同省が与える育成の機会を推進し、それぞれの専門分野に対する教会法の理解と適用を助ける。 この教令は、2月14日より施行。□ ―――――――― ◎教皇自発教令:教皇庁のいくつかの権能を地方教会の司教らに移管 【CJC】バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコは2月15日、自発教令の形の使徒的書簡「アッセニャーレ・アルクーネ・コンペテンツェ」(「いくつかの権能を託す」の意)を発表した。 この自発教令を通し、教皇は教皇庁の管轄であったいくつかの権能を地方教会の司教たちに託すと共に、それに伴い、教会法典の規則の一部を変更した。 この教令による変更は、ラテン教会の教会法典と東方典礼カトリック教会の教会法典の両方に及ぶ。 教皇は自発教令で、普遍の教会の規律の一致を保証するための規則をめぐり、いくつかの権能を地方教会の執行責任者に託すことは、一致における教会の力学に呼応し、いっそう近接を高めるもの、と述べ、「健全な分権化」の大切さを強調した。 そして、そのための規則の変更は、教皇との一致を保証しながら、画一化することなく各々の違いを認める、分かち合いと多様性ある教会の普遍性を反映するもの、と述べている。 今回の自発教令が扱ういくつかの変更の中でも、特に重要なのは、カテキズムの発行をめぐるもの。これまで、地方教会においてカテキズムの発行には教皇庁の「認可」が必要であったが、今後は、教皇庁の「確認」を得た上で、その発行のための監修は司教協議会に帰属するものとなる。 また、教令は、神学校の設立について新しい規則を示している。神学校の創立は、以前は教皇庁の「認可」を必要としたが、今後は教皇庁の「確認」を得た上で、全地域のための神学校の場合は司教協議会によって、そうでない場合は関心ある司教らたちによって、諸教区の集合体による神学校を創立できる。 同教令は、この他、司祭育成や、聖職者の登録、修道者の各種許可、教会運営をめぐるいくつかの点についても、変更したことを記している。 2022年2月11日に署名されたこの教令は、2月15日より施行される。□ ―――――――― ◎教皇、東方教会省の関係者と会見で「人類の戦争への執着は恥ずべきこと」 【CJC】バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコは2月18日、東方教会省(長官=レオナルド・サンドリ枢機卿)の定例総会で、バチカン宮殿に集った総会参加者に、挨拶した。 教皇は、今年、東方教会省の創設者、教皇ベネディクト15世(在位:1914~1922)の帰天から100年を迎えることに言及。「イエス・キリストの教会は、ラテンでも、ギリシャでも、スラブでもなく、カトリックである。その教会の子らの間にはいかなる分け隔てもなく、ラテン、ギリシャ、スラブ、そしてその他の国々の教会は、同じ重要性を持っている」(回勅「デイ・プロヴィデンティス」1917)という同教皇の言葉を思い起こした。 教皇は、ベネディクト15世が戦争を「無用の惨劇」と呼び、その野蛮さを非難したにも関わらず、その忠告は第一次世界大戦に参戦する国々の責任者たちに聞き入られることはなかった、と回想。同様に、聖ヨハネ・パウロ2世のイラク戦争回避のアピールも当事者たちは顧みることがなかった、と振り返った。 教皇は、人類が戦争に執着していることは悲劇であり、恥ずべきことと述べ、わたしたちはこの態度のために神に赦しを祈らなければならない、と話した。 今世紀に入ってからの、中東、シリア、イラク、エチオピアなど、各地の紛争を見つめた教皇は、今では東欧にも紛争の風が吹き、貧しい人々、無実の人々の心の叫びは置き去りにされている、と警告した。 様々な紛争や危機のために、多くのキリスト教徒が信仰の歴史ある土地から流出していることにも触れた教皇は、福音宣教の中で、祖国を離れ各地に散らばったこれらの人々の司牧に配慮し、様々な教会の伝統の豊さを尊重しつつ、調和ある一致を目指して欲しいと関係者らに願った。□ ※画像参考=教皇フランシスコと東方教会省関係者との出会い 2022年2月18日 バチカン宮殿 (Vatican Media) ―――――――― ◎ミュンヘン大司教区のマルクス枢機卿、独身制の廃止訴え 【CJC】独カトリック教会ミュンヘン大司教区のラインハルト・マルクス枢機卿(68)が南ドイツ新聞(SDZ)2月3日付電子版とのインタビューで、「聖職者の強制的な独身制は廃止すべきだ。セクシュアリティーは人間性の一部であり、決して過ぎ去るものではない」と指摘した。聖職者に婚姻するか独身でいるかの選択権があるべきだという。 マルクス枢機卿は、教皇フランシスコを支える枢機卿顧問評議会メンバー(現在7人構成)の1人。 同枢機卿は、2019年10月の「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」で、既婚の聖職者について、「聖職者が不足している地域での独身制の撤廃は想像できる」と語っていたが、今回のように「婚姻に対する聖職者の選択権」まで踏み込んだ発言は初めて。 背景には、1月20日に公表されたミュンヘン・フライジンク司教区の聖職者の未成年者への性的虐待報告書とも関連しているようだ。同枢機卿は「聖職者の独身制」と未成年者への「性的虐待問題」との関連については、「関連があると一般的には答えられない。ただ、独身制と男性だけの世界に引かれる人々がいることは事実だ」と説明するのに留めている。□ ―――――――― ◎香港、コロナ急拡大で行政長官選挙をことし5月に延期 【CJC】香港政府トップの林鄭月娥行政長官は、2月18日夜、記者会見し「感染がこれまでになく厳しい状況にあり、対応に集中する必要がある」として、来月27日に予定されていた行政長官選挙を5月8日に延期すると発表した。 NHKの報道によると、延期手続きには、行政長官の判断でさまざまな措置を取ることができる「緊急状況規則条例」を適用する。 香港では新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、今月初めには100人程度だった1日当たりの感染者は、17日には初めて6000人を超えた。 5年に1回行われる行政長官選挙をめぐり、林鄭氏自身は再選を目指すのか態度を明らかにしていない。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(2月20日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ▼薬物まん延のミャンマー=教会が初の女性回復施設 ▼北アイルランド=「血の日曜日」50年=マーティン大司教が英国を批判 ▼オロリッシュ枢機卿=教会の同性愛についての教え=「もう正しいとは言えない」 ▼大阪教区=高山右近列聖祈願の「つどい」=生涯を描いた絵画も公式披露 ▼長崎教区=日本二十六聖人殉教記念ミサ=西坂の聖堂でささげ 動画配信 =KiriShin(2月21日)=http://www.kirishin.com ▼論点2022=香港 国安法から1年半=激化する統制への懸念(松谷曄介=金城学院大学宗教主事) ▼ミュンヘンのマルクス枢機卿、独身制の廃止訴え ▼日本国際ギデオン協会=元全国会長ら除名で裁判 ▼早稲田奉仕園スコットホール=献堂100周年で記念礼拝 ▼キリスト教文書センター=公式サイトをリニューアル =クリスチャン新聞(2月20日)=http://クリスチャン新聞.com ▼東日本大震災国際神学シンポジウム=A・マクグラス氏講演=再生を意味づける原動力は信仰 ▼JEA女性委員会「かたりば」で伊東綾さん=災害支援やる?やらない?=防災 日頃の話し合い大切 ▼ミャンマークーデター1年=現地聖職者ら平和呼びかけ ▼五輪期間中の北京の教会=「自重し、おとなしく」 ▼「ぽすくま」1円切手誕生へ=クリスチャン女子高生の投稿後押し ========== ■ #
by cjc-skj
| 2022-02-21 22:55
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1621 ┗━━━━━━━ 2022.2.14 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ≪連絡≫制作の遅延により、送信が2月15日にずれ込みました。(主宰者) =目 次= ▼教皇、2025年の聖年の開催を告げる書簡 ▼教皇「真福八端はイエスの弟子のアイデンティティー」 ▼教皇ビデオ・メッセージ=「人身取引は暴力、人類に刻まれた深い傷」 ▼ベネディクト16世が独ミュンヘン教区での虐待報告書めぐり書簡 ▼学校資金を横領した米修道女に禁錮1年1日 ▼ミャンマー=クーデターから1年、デモ参加者を傷つけないよう警官に懇願した修道女 ▼米国の水泳大会で12歳の女子選手がBLMの水着であわや失格に ▼国際人権団体アムネスティがイスラエル批判 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎教皇、2025年の聖年の開催を告げる書簡 【CJC】教皇フランシスコは2月11日、新福音化推進評議会議長サルバトーレ・フィジケッラ大司教に宛てた書簡を通し、2025年の聖年の開催に向けた準備を促した。バチカン・ニュースが報じた。 教皇はこの書簡の中で、不安や恐れに覆われたパンデミックの2年間を経て、聖年の開催が「わたしたちが至急の必要を感じる再生」の一つのしるしとなることを願った。 2025年に祝われる普遍の教会の聖年を希望の眼差しをもって見つめるよう招く教皇は、「希望の巡礼」を同聖年のモットーとして示した。 21世紀の最初の四半世紀の節目を前に、わたしたちは、キリスト者たちがそのすべての司牧的配慮のうちに聖年を体験できるよう、その準備に取りかかるよう呼ばれている、と教皇は記した。 新型コロナウイルスによるパンデミックがもたらした大きな傷を見つめつつ、教皇は、この2年間、突然のパンデミックの影響を受けなかった国はなく、人々は孤独と不安のうちに死の悲劇を間近に見、生活の不安定さはわたしたちの生き方を変えた、と述べた。 そして、この間、キリスト者たちはすべての兄弟姉妹と苦しみや暮らしの制限を共にし、学校や工場、オフィスや商店と同様に教会もまた扉を閉ざした。パンデミックは自由を制限し、わたしたちの魂に苦しみだけでなく、疑念や恐れをもたらし、道を見失わせた、と教皇は振り返った。 教皇は、こうした中、この感染症と闘い、少しずつ日常生活に戻るための方法を非常な迅速さをもって見出した科学界の関係者に感謝を述べながら、今後この危機が克服され、人間関係と社会生活が回復されることに、期待と信頼を寄せた。 来る聖年が、人々が切望する新たな再生のしるしとして、希望と信頼の環境を再び醸成することを教皇は望みつつ、一方で、その実現のためには人々が普遍的な兄弟愛の精神を取り戻すことが必要と指摘。人間の尊厳にふさわしい生活を妨げる貧困の悲劇に目を背けることなく、貧しい人々の声に耳を傾けるようにと願った。 また、聖年を準備するこの長い歩みの中で、地球環境に配慮すると共に、被造物の美しさを観想し、わたしたちの『共通の家』をいたわることを忘れないように、とアピールされた教皇は、「被造物のための配慮は、神における信仰とその御旨への従順の本質的な表現」であると説いた。 教皇は、この聖年が「地方教会の司牧の意味あるステップ」となるように、熱心な信仰と、生きた希望、慈愛の業の実践のもとに、ふさわしい方法で準備され、開催されるよう願った。 教皇は、しかるべき時に「聖年開催の布告」が発布されるのを待ちつつ、聖年の前年、2024年を大きな「祈りのシンフォニー」として、神の愛の多くの恵みに感謝し、その創造の業を賛美する年にしたい、と述べた。 また、その祈りを通し、連帯と分かち合いのうちに、イエスがわたしたちに教えた「主の祈り」をわたしたちの「人生の計画」とすることができるようにと希望した。□ ―――――――― ◎教皇「真福八端はイエスの弟子のアイデンティティー」 【CJC】教皇フランシスコは2月13日、バチカンで日曜正午の祈りの集いを行い、「お告げの祈り」をバチカンの広場の巡礼者たちと共に唱えた。 この日の説教で、教皇はルカ福音書中のイエスが「真福八端」の教えを説く場面(ルカ6・17、20~26)を取り上げた。 教皇の説教の要旨は次のとおり。 今日の福音の中心は「真福八端」(参照 ルカ6・20~23)である。イエスが、群集に囲まれているにも関わらず、「弟子たちを見て」(同6・20)この教えを説いたのは興味深いことである。実際、「真福八端」は、イエスの弟子であるためのアイデンティティーであると言える。この教えは弟子でない人には理解しがたいものであろう。しかし、イエスの弟子とはどうあるべきかと問う時、その答えはまさしく「真福八端」なのである。 「真福八端」の最初にある「貧しい人々は、幸いである」(同6・20)という教えは、他のすべての「幸い」の基礎をなすものである。この言葉を通し、イエスはご自分の弟子の二つの特徴を示している。すなわち彼らは「貧しく」「幸い」であるということである。彼ら貧しいがゆえに、幸いなのである。 これはどういう意味だろうか。それは、イエスの弟子はお金や、権力、物的豊かさにではなく、いのちや、自然、兄弟姉妹たちといった、神から毎日与えられる恵みに喜びを見出している、ということである。 イエスの弟子は、所有しているものを分かち合うことをも喜びとする。それは神の論理である「無償性」を生きているからである。また、彼らは人生の意味をすでに悟っているようには考えず、それを毎日学ぶべきことと考えている。彼らは謙遜で、開かれた、偏見や頑なさを持たない人々である。 イエスの弟子とは、別の言い方をするならば、「真福八端のパラドックス」を受け入れる人である。わたしたちは普通、富にあふれた人、皆から称賛を受けている人は幸いである、と人間的な考え方をする。それとは反対に、イエスは世俗的な成功は幸いをもたらさないと宣言する。 「真福八端のパラドックス」を前に、イエスの弟子は戸惑うが、神がわたしたちの論理に従うのではなく、わたしたちが神の論理に入っていくべきであることを自覚している。それは時に困難もあるが、常に喜びを伴う歩みである。 わたしたちがイエスの弟子として、開かれ喜びに満ちて生きることができるよう、主の第一の弟子である方、聖母マリアが助けてくださいますように。□ ―――――――― ◎教皇ビデオ・メッセージ=「人身取引は暴力、人類に刻まれた深い傷」 【CJC】教皇フランシスコは、聖ジュゼッピーナ・バキータの日の2月8日、「人身取引反対のための祈りと考察の日」(テーマ=「いやしの力。女性、経済、人身取引」)を記念してビデオ・メッセージを明らかにした。 バチカン・ニュースによると、聖ジュゼッピーナ・バキータ(1868~1947)は、スーダンに生まれ、幼少時に誘拐されて奴隷として売られ、耐えがたい苦難を体験した。16歳の時、イタリア領事の家に引き取られ、やがて領事の友人一家に託されて、イタリアに渡った。ベネチアでカノッサ修道女会と出会い、洗礼を受け、やがて同会の修道女として愛徳にあふれる奉献生活をおくった。 教皇は、この祈りと考察の日を機会に、強制結婚や、家庭内あるいは労働上の隷属を含む、あらゆる形の搾取を受けている女性と少女たちの状態を心に留め、無数の女性たちが毎年人身取引の犠牲になっている現実を見つめるよう招いた。 「人身取引は暴力です」と述べた教皇は、すべての女性・少女たちが受けた苦しみはキリストの体、人類、わたしたち自身に刻まれた深い傷である、と述べた。 そして、人権が、多様性とすべての人間の尊厳の尊重のうちに、特に基本的権利を侵害された人々へのいたわりを重視するものとして宣言されるよう闘わなければならない、とアピールした。 教皇は、聖ジュゼッピーナ・バキータの生涯は、神が一人ひとりに与えるいやしによってわたしたちが変えられてこそ、人生の変容が可能になることを示している、と述べ、神のいつくしみと愛によるいやしはわたしたちを深く変え、それによってわたしたちも兄弟姉妹たちを受け入れることができるようになる、と話した。 「人身取引反対のための祈りと考察の日」を通し、教皇は「いやしの経済」を育て、人身取引のあらゆる搾取に全力をもって対抗しようと、すべての人に呼びかけた。□ ―――――――― ◎ベネディクト16世が独ミュンヘン教区での虐待報告書めぐり書簡 【CJC】名誉教皇ベネディクト16世は、ドイツのミュンヘン・フライジング大司教区における聖職者たちによる未成年者虐待問題への歴代大司教の管理対応をめぐる報告書を受け、羞恥と苦しみを表すと共に誠実に赦しを願う書簡を発表した。報告書には、戦後から現代までの同教区の歴代大司教たちの同問題への管理対応がまとめられている。バチカン・ニュースが2月8日報じた。 かつて約5年にわたりミュンヘン・フライジング大司教区の大司教を務めた名誉教皇ベネディクト16世は、この報告書を受け、同大司教区の信者たちに宛て自ら書簡を発表した。名誉教皇は悔悛の念に満ちたこの書簡を通し、ご自身の思いを「告解」しつつ、「自分が役職にあった特定の場所、時代において明らかになった虐待事件と過ちに対する苦しみ」を表明した。 ベネディクト16世は、聖職者たちによる虐待の被害者らと面会し、対話した時のことを思い起こし、「多くの司牧訪問時をはじめ、聖職者による虐待の被害者の方々とのすべての面会において、わたしは一つの重大な罪がもたらす結果を目の当たりにすることになった。そして、わたしたち自身も、しばしば起こりうるように、成り行きにまかせ、それをおろそかにしたり、必要な決断と責任をもって対応しない時に、この重大な罪に引き込まれることを学んだ」と書いている。 そして、「これらの面会でそうであったように、性的虐待のすべての被害者の方々に対し、わたしは改めて深く恥じ入ると共に、大きな悲しみを表明し、誠実に赦しを乞うことしかできない。わたしはカトリック教会において大きな責任を負っていた。自分が役職にあった特定の場所、時代において明らかになった虐待事件と過ちを前に、その苦しみはさらに深いものである。一つひとつの性的虐待事件は恐ろしいものであり、もとには戻らないものである。性的虐待の被害者の方々の苦しみに心から寄り添いたいと思うと共に、その一つひとつの件のために後悔している」と述べている。 ベネディクト16世は、書簡の終わりに次のように記している。「もうすぐわたしは人生の最後の審判の前に立つことになるだろう。わたしの長い人生を振り返る時、恐れを抱くような理由がもしたくさんあったとしても、わたしの魂は喜びのうちにあるだろう。それは、主に固く信頼しているためである。主は正しい裁判官であるだけでなく、同時に友、また兄弟であり、わたしの足りなさのためにすでにご自身が苦しまれた。主はわたしの裁判官であると同時に、弁護者(パラクリトス)である。裁きの時を前に、キリスト者であることの恵みをこれほどまでにはっきりと感じる。キリスト者であることは、わたしに自覚と、それ以上に、わたしの裁判官である方との友情を与え、死の暗い扉を信頼をもってくぐることを認めてくれるのである」。□ ―――――――― ◎学校資金を横領した米修道女に禁錮1年1日 【CJC】米カリフォルニア州の連邦地方裁判所は2月7日、勤務先の学校の資金83万5000ドル(約9600万円)を横領し、ギャンブル旅行などに充てていたとして、修道女のメアリー・マーガレット・クルーパー被告(80)に禁錮1年1日の有罪判決を言い渡した。AFP通信の報道を紹介する。 クルーパー被告は60年前、清貧を誓って修道女となった。しかし、ロサンゼルス近郊のカトリック系小学校の校長を務めていた時に学校資金を横領。ラスベガスへのギャンブル旅行やリゾート地タホ湖への豪華旅行に充当していた。 ロサンゼルス・タイムズ紙によると、クルーパー被告は法廷で「罪を犯し、法を破った。弁解の余地はない」と語った。 昨年の審理では、通信詐欺とマネーロンダリング(資金洗浄)の罪を認めていた。 授業料や寄付金を自身が管理する秘密口座に送金。監査で不正流用が発覚しそうになると、不利な証拠を部下に隠滅させた。 地裁のオーティス・D・ライト2世判事は、クルーパー被告は長年にわたって優れた教師だったと認めた上で、「ただどこかで完全に道を踏み外した。自分でも理解していると思う。少なくともそうあってほしい」と述べた。□ ―――――――― ◎ミャンマー=クーデターから1年、デモ参加者を傷つけないよう警官に懇願した修道女 【CJC】2月1日、ミャンマーで軍がクーデターを起こしてから1年を迎えた。当時、反クーデターデモの参加者を撃たないようひざまずいて警官に懇願した修道女アンローズ・ヌトーンさんはAFP通信のインタビューに対し、その時のことを思い出すと今でも体が震えると語った。 北部カチン州ミッチーナで昨年3月、ヌトーンさんが警官にひざまずき、両手を広げてデモの参加者を撃たないよう懇願する様子を捉えた写真は世界中に拡散された。 混乱の中、写真を撮られたことにも気付かなかった。「家に着くと、家族や友人がとても心配していたので気付いた」と話す。母親からはなんて危険なことをしたのかと、涙ながらに怒られた。 ヌトーンさんは、牧師の父と教師の母の間に生まれた。少数民族武装組織と軍の衝突が長年続いてたカチン州では、軍を避けるのは子どもの頃から常識だった。 9歳の時には、兵士から逃れるため家族で避難せざるを得なくなった。その際の恐怖感は脳裏に焼き付いており、今の子どもたちも同じような目に遭うのではないかと心配している。 看護師の研修を受けたことがあるヌトーンさんは、現在はカチン州内の国内避難民キャンプで働いている。 「神の御加護で生きています。私を永遠にお使いになりたいのかもしれません」とヌトーンさん。 信仰が希望と目的意識を与えてくれる、と言う。□ ―――――――― ◎米国の水泳大会で12歳の女子選手がBLMの水着であわや失格に 【CJC】米メディア「CNN」は、ウィスコンシン州スペリオルで開催されたダルース地区ファミリー・YMCA水泳大会で、黒人女子選手が人種差別への抗議運動「ブラック・ライブズ・マター」(BLM=黒人の命も大切だ)の水着を着ているという理由で参加資格を失いかけた、と報じた。 大会は2月6日、同市内の高校で開催された。ライディ・ライオンズさん(12)が「ブラック・ライブズ・マター」と書かれた水着で競技に出ようとしたところ、ボランティア・スタッフから参加できないと言い渡された。政治的な表現を禁止している米水泳連盟の規定に反するとの理由だった。 母のサラ・ライオンズさんによると、普段から正義感の強いライディさんは、出場するために別の水着に着替えるのはいやだと主張した。サラさんは「その調子」と、励ましの言葉をかけた。 ライディさんは結局、ダルース・YMCAスタッフの判断で出場を認められた。失格を言い渡したボランティアスタッフは今後、同YMCAが主催する水泳大会への参加を禁止されるという。 同YMCAは、今後も人種差別反対の立場を貫き、多様性に向けた運動を支持すると表明した。□ ―――――――― ◎国際人権団体アムネスティがイスラエル批判 【CJC】国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが2月1日、「イスラエルはパレスチナ人への抑圧と支配を制度化し、アパルトヘイト(人種隔離)を実践している」と非難する報告書を発表した。イスラエル外務省は「報告書は現代の反ユダヤ主義に基づき作成された」と反発している。 米メディアCNNがエルサレム発で報じるところでは、約300ページの報告書は、パレスチナ人に対する「強制移住、勾留、拷問、不法殺傷などの非人道的行為、および基本的人権や自由の否定、迫害」について詳述し、「パレスチナ人に対する組織的抑圧と支配の体制」が作り出されたと指摘。「イスラエル国家は、パレスチナ人を劣等の非ユダヤ人集団とみなしている」と結論づけた。 アムネスティのアニエス・カラマール事務局長は1日、「我々がアパルトヘイトと呼ぶのは、これが国際法に基づくアパルトヘイトだからだ」と述べ、「パレスチナ人に対する統制と支配を徹底させる目的で、体系化された法律、政策、慣行、入り組んだ官僚機構が存在していることが分かった」とCNNに語った。 この報告書についてイスラエル外務省は報告書の発表前に開いたオンライン記者会見で、アムネスティが「ユダヤ人の故国としてのイスラエルの存在を否定する目的で」二重基準を用いていると非難。外務省は別の声明で「これこそまさに、現代の反ユダヤ主義の構成要素」と位置付けた。 米国務省のネッド・プライス報道官は1日の記者会見で、報告書について「イスラエルの行為がアパルトヘイトに当たるとの見解は受け入れない」と述べている。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(2月13日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ▼教皇フランシスコ=ウクライナの平和訴える ▼ベネディクト会司祭=聖地の破壊行為は少数過激派の犯行 ▼眠くなる説教やめて=「昼の祈り」で教皇が強調 ▼教皇の一般謁見講話=恐れや困難に助けと勇気 ▼「カリタスみちのくの集い」=引き続き被災地を支援 =KiriShin(2月11日)=http://www.kirishin.com ▼論点2022=コロナ後の教会の可能性=オンライン化で問われる新しい共同体(仲程愛美) ▼「バチカンと日本100年プロジェクト」=加藤一二三九段が講演「聖書は知恵の宝庫」 ▼明治学院歴史資料館=デジタルアーカイブズを公開 ▼ビザンツ帝国時代の教会=ガザ地区で一般公開 ▼台湾に生涯ささげた英国人宣教師=生き様描いた漫画が出版へ =クリスチャン新聞(2月13日)=http://クリスチャン新聞.com ▼クリスチャンの1/7迫害下に=オープン・ドアーズ調査=タリバン復活が事態を深刻化=中国の統制が他国の「見本」に ▼徐正敏氏初エッセイ集「東京からの通信」刊行記念会="日韓の友情の流れに乗って書けた"=池明観氏の遺志受けつぎ ▼「川越キングス・ガーデン」竣工祝福式=災害復旧のモデルケースに ▼オンラインで「2022年東アジア・ユダヤ人伝道カンファレンス」=LCJE日本支部 ▼カトリックのスイス人=バッハが残した「遺産」引き継ぐ ========== ■ #
by cjc-skj
| 2022-02-15 01:09
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