by cjc-skj
以前の記事
2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 2004年 06月 2004年 05月 2004年 04月 2004年 03月 2004年 02月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1552 ┗━━━━━━━ 2020.10.19 ≪訂正≫10月12日付け第1551信の2番目の記事、<◎新回勅は「兄弟愛は真の連帯を築くもの」とパロリン枢機卿紹介>はクレジット<【CJC】>を欠いたまま一部送信しました。その後、訂正し、現在はクレジットを付けた訂正版に差し替えています。 = 目 次 = ▼教皇、環境保護に取り組まない企業への投資撤収呼び掛け ▼バチカンのスイス衛兵11人が新型コロナ感染 ▼トヨタ水素燃料電池車「ミライ」がパパモビルに ▼「イエス革命」叫ぶ米伝道者がコロナ予防対策無しでコンサート ▼15歳で2006年死去した「コンピューターの天才」が「福者」に ▼メキシコ大統領、スペイン統治時代の抑圧でカトリック教会に謝罪要求 ▼ベルリンでマスク着用拒否に「中指立てる」広告が物議 ▼≪メディア展望≫ ―――――――― ◎教皇、環境保護に取り組まない企業への投資撤収呼び掛け 【CJC】バチカン市発ロイター通信によると、教皇フランシスコは10月10日、 気候変動に関するオンライン・イベントに寄せたビデオメッセージで、「急激かつ破壊的な気候変動を回避する希望を持つには迅速に行動しなければならないということを、日々ますます正確に科学は示している」と述べた。 具体策として、環境教育の改善、持続可能な農業と清潔な水へのアクセス、および化石燃料からの離脱の行動ポイント3点を挙げた教皇は、「(環境保護に)取り組んでいない企業を投資対象から除外する一方、取り組んでいる企業を奨励することを通じて、地球への配慮に企業を導くことは一つの方法だ」と提言した。 さらに「現在の経済システムは持続可能でない」とし、生産手段、消費主義、ごみ問題、貧困層への無関心、有害なエネルギー資源などを列挙し、「多くのことを考え直すという道徳的責務に直面している」と述べた。□ ―――――――― ◎バチカンのスイス衛兵11人が新型コロナ感染 【CJC】カラフルな制服で知られるフランシスコ教皇を警護するスイス衛兵のうち4人が、新型コロナウイルスの検査で陽性になった、とバチカン当局が10月12日、明らかにした、とAFP通信が伝えていたが15日になって感染者は11人になった、との発表があり、衛兵の勤務体制も変更が必要になったという。 マッテオ・ブルーニ広報局長は12日に声明で、4人は全員症状があり、隔離されていると明らかにした。衛兵は全員、任務中かどうかにかかわらず、感染予防措置として屋内外でのマスク着用が義務付けられていると述べた。□ ―――――――― ◎トヨタ水素燃料電池車「ミライ」がパパモビルに 【CJC】教皇フランシスコは10月7日、日本カトリック中央協議会からの贈り物として、彼のモビリティのニーズに適合した水素燃料電池車トヨタ「ミライ」をパパモビルとして受け取った。トヨタ自動車の欧州部門が9日に発表した。 パパモビルとは、教皇がパレードなどで使用する謁見用車両。今回寄贈された「ミライ」は、教皇が2019年秋、日本を訪問した際に、トヨタが特別に製造した2台うちの1台だ。トヨタはこの2台のミライを、カトリック中央協議会に寄贈していた。 教皇フランシスコは、2015年に回勅「ラウダートシ」で共有した地球環境問題に深い関心を持っている。 寄贈されたパパモビルの全長は5・1メートル、屋根を含む全高は2・7メートル。パレードの際などだえは教皇が立ちあがることで、沿道から見えるように設計されている。 ミライは、水素燃料から発電し、水だけを放出しながら500キロ走行を可能としている。 これまで、世界中のさまざまなメーカーからパパモビルが寄贈されており、トヨタ車では過去に「ランドクルーザー70」をベースしたパパモビルがある。□ ―――――――― ◎「イエス革命」叫ぶ米伝道者がコロナ予防対策無しでコンサート 【CJC】キリスト教保守派の牧師でありミュージシャンのショーン・フォイヒト氏が、10月11日、米ナッシュビルのパブリック・スクエア・パークで大規模な宗教集会を開催した、と米国の音楽や政治、大衆文化を扱う『ローリング・ストーン』誌が紹介している。 フォイヒト氏は、観客1万人がナッシュビル裁判所前の階段で「祈りを捧げよう」と題したコンサートを開催したと主張する。イベントの写真や動画に映る参加者はかなりまばら。それでも集まった参加者は肩を寄せ合い、音楽に合わせて歌い、叫び、中には会場内で洗礼を受けた人もいた。マスクやフェイスカバーは皆無に近かった。 「公式には抗議活動です、もちろん合法的です!」と、イベント開催の数時間前、フォイヒト氏はトゥイッターに投稿した動画メッセージでこう宣言した。 抗議活動と呼ぶことは、同氏が敬愛するトランプ大統領と同じく、コロナウイルスを広範囲に拡散する恐れのあるイベントを「合法」と位置付ける、いわば逃げ口上だと思われる、と同誌。 ナッシュビルの都市衛生局は納得していない。12日にローリングストーン誌に充てた声明によると、コンサート主催者からは集会の許可申請が出ておらず、市も許可を出していないそうだ。「当局はイベント開催の経緯を非常に重くとらえ、現在調査を行っている。主催者にはしかるべき罰則を科すつもり」という。フォイヒト氏にもコメントを求めたが、返答は得られなかったようだ。□ ―――――――― ◎15歳で2006年死去した「コンピューターの天才」が「福者」に 【CJC】米メディア「CNN」がローマ発として伝えるところでは、カトリック教会は、白血病のため2006年に15歳で死去した「コンピューターの天才」少年、カルロ・アクティスさんを「福者」に列する列福式を10月10日にイタリアのアッシジで行った。 アクティスさんは幼い頃から信仰心が強かったとされる。難病に苦しんでいたブラジル人の少年を治癒させたと伝えられたことを受け、列福式が行われることになった。いずれミレニアル世代で初の「聖人」に列せられる可能性もある。 バチカンによると、アクティスさんがコンピューター技術を駆使して開設した聖体の奇跡の歴史をたどるウェブサイトは、世界で1万以上の教区で利用されている。 バチカンはアクティスさんを「聖体を愛するコンピューターの天才」と形容、現代の福者としては最年少と思われるとしている。□ ―――――――― ◎メキシコ大統領、スペイン統治時代の抑圧でカトリック教会に謝罪要求 【CJC】メキシコのロペス・オブラドール大統領は、教皇フランシスコに書簡を送り、16世紀初頭のスペインによるメキシコ統治時代における先住民の抑圧と根絶に対してカトリック教会が謝罪をするよう求めた。ロシアのスプートニク通信が10月12日報じた。書簡はロペス=オブラドール大統領のツイッターで公開された。 ロペス・オブラドール大統領は書簡で、カトリック教会、スペイン王室、メキシコ政府は500年前のメキシコ先住民への流血の残虐行為に対して公に謝罪すべきだと呼びかけている。 バチカンはこの書簡について今のところコメントしていない。 メキシコ当局は10月10日、クリストファー・コロンブス像の解体を決定、メキシコ市民が自身で解体すると宣言していた。□ ―――――――― ◎ベルリンでマスク着用拒否に「中指立てる」広告が物議 【CJC】独ベルリンの観光局が10月13日、新型コロナウイルス対策のマスク着用を拒否する人々に対して、高齢女性が中指を立てる広告キャンペーンを立ち上げた。英公営メディアBBCは、ドイツ国内の一部から侮辱的だとの声が上がるなど、物議を醸している、と報じた。 「マスクを着けない全ての人に人差し指を立てよう」と書かれたポスター広告には、マスクを着けた女性があしらわれている。この女性が実際に立てているのは中指だ。このサインは、強い怒りや侮辱などを示す。 ベルリン観光局「ヴィジット・ベルリン」は、キャンペーンについて、高齢者の健康を守ることの重要性を強調するのが狙い、としている。 「私たちは新型コロナウイルス対策のルールに従う」と題した広告は、地元紙に掲載され、すぐにソーシャルメディアで拡散された。 「ヴィジット・ベルリン」のクリスチャン・テンツラー広報担当は、このポスターはより広範なキャンペーンの一環であり、ベルリン市内のルールを人々に再認識させるためのもの、と説明した。 「ほとんどのベルリン市民や訪問者は新型ウイルス対策のルールを尊重し、従っているが、一部の人は守っていない。こういった人たちが高齢者や重症化リスクの高い人々の命を危険にさらしている」と、テンツラー氏は「我々はこの問題に注目してもらおうと思った。これが、挑発的なモチーフを選んだ理由だ」とBBCに語った。 しかし、このキャンペーンは万人受けはしていない、とBBCはベルリンの地元紙ターゲス・シュピーゲルのロレンツ・マーロルト編集長も、「当局は効率よく制御できる厳格で明確なルールより、人を侮辱する方がうまくいくと考えているようだが、完全に失敗に終わった」と語ったことを紹介している。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(10月18日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ★教皇フランシスコ=ワクチンは全世界のもの=インタビューで再度強調 ★教皇の一般謁見講話=真の祈りは実際の愛になる ★教皇「世界宣教の日」メッセージ=パンデミックは宣教や奉仕の機会 ★ドイツの両教会指導者=相互聖餐で対話を継続へ ★「現代世界における和解の諸問題」オンラインシンポジウム=諸宗教の和解と包摂を=コロナによる分断を憂慮 =KiriShin(10月11日・既報)=http://www.kirishin.com =クリスチャン新聞(10月18日)=http://クリスチャン新聞.com ★JEA宣教フォーラム2020「コロナウイルス禍での教会~宣教の課題と可能性」テーマに中西雅裕氏=信仰、宣教方法見直す機会に=会堂での礼拝は強い人中心だったのでは… ★みんなの“生きる家”できた=止揚学園の新しい本館・西館完成 ★「オンラインでの礼拝」テーマに大澤恵太氏=礼拝の重要性いかにフォローできるか=ОCCカレッジ約半年ぶり再開 ★日本学術会議委員任命拒否に反対=明治学院大学キリスト教研究所・国際平和研究所有志が声明発表 ★要配慮地域にどう入るか=アンテオケ宣教会オンラインセミナー分科会=「ポストコロナ・世界ビジネス宣教ネットワーク」 ―――――――― ■ #
by cjc-skj
| 2020-10-19 21:50
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1551 ┗━━━━━━━ 2020.10.12 = 目 次 = ▼中国でプロテスタント教会への迫害が激化 ▼新回勅は「兄弟愛は真の連帯を築くもの」とパロリン枢機卿紹介 ▼スペインは新型コロナ伝染率の高い都市教会に新制限適用 ▼超正統派ユダヤ教組織とカトリック教会、クオモ知事を地裁に提訴 ▼米長老教会がオンラインコミュニケーションのワークショップ ▼≪メディア展望≫ ―――――――― ◎中国でプロテスタント教会への迫害が激化 【CJC】中国全土の「家庭教会」始め「三自教会」も家宅捜索を受け、閉鎖されている。信者は尋問され、自宅も捜索されている。イタリアのトリノを拠点とする『新興宗教研究センター』が、中国の信教の自由と人権について報道するオンライン雑誌『ビターウインター』(寒冬)が10月5日報じた。 浙江省東部の地級・嘉興市が管理する県級・新城市で8月28日、政府関係者と警察官100人以上が「家庭教会」の会場を取り壊した。 信徒によると、この会場は設立20年の「家庭教会」に属するもので、昨年建設され、定期的に40人以上の信者が参加していた。この間、信徒は「三自教会」入会を拒否したことを理由に、当局から嫌がらせを頻繁に受けていた。 地元の宗教担当者は何度も会場を訪れ、指導者に圧力をかけてきた。会場の入り口に向けられた3台の監視カメラが信者を監視するため設置された。当局の監視を逃れるために、信者たちは豚小屋のような不便な場所に秘密裏に集まり始めた。教会の伝道師は何度も警察に呼び出され、尋問を受けている。 目撃者の話では、取り壊しの日には警察官が会場を封鎖し、誰も近づけないようにしたという。 7月初旬、陝西省北西部の集会場に地元警察が入り、信者の所持品や全室を捜索した後、聖書を全て没収した。警察は94歳の信徒の自宅も捜索したが、高齢を理由に連行はしなかった。 同月19日以降、警察と地元当局は浙江省ガンゾウ市が管理する開化県の「家庭教会」会場に集まっていた信徒ほとんど全員の家宅を捜索した。説教者は何度も“談話”のため召喚された。ある教会員によると、当局は特に会計を担当している信徒に疑問を抱き、財務状況に関心を持っていたという。 最近では、政府管理下にある「三自教会」でも迫害を免れない。 都市部の「三自教会」に比べて、農村部の教会は政府の監視と管理が比較的厳しくなかったが、ここに来て、地方自治体が様々な理由で教会閉鎖に動くなど、徐々に厳しくなってきている。 7月以来、江西省の地級・新余市の農村部にある五つの「三自教会」の会場が閉鎖されたが、その理由は「出席者が少なく、礼拝に来る信者が30人に満たないから」だった。しかし、足の不自由な高齢の信者にとって教会は重要な場所だ。 9月13日朝、山東省東部の済寧市梁山県の「三自教会」で信者が礼拝に出席していたところ、警察官と政府関係者8人が会場に乱入、その場にいた人々は「新宗教条例では違法とされる集会に参加した」との宣言を聞いた。警察官は聖書4冊を没収し、集まっていた人たちに 「信仰が必要なら共産党を信じろ」と言い渡した。その日の午後、警察官が戻ってきて、入り口の鍵を壊して会場に侵入、献金箱と椅子100脚を略奪した。それを知った牧師は逮捕を恐れて身を隠した。 これらの動きを「キリスト教を徐々に排除するために、政府はあらゆる手段を使って宗教施設の閉鎖を図っており、信仰者の数が共産党員の数を上回ることを恐れている」からとも見られている。□ ―――――――― ◎新回勅は「兄弟愛は真の連帯を築くもの」とパロリン枢機卿紹介 教皇フランシスコの新回勅「フラテッリ・トゥッティ」についての記者発表が10月4日、バチカンのシノドス・ホールで行われた。 公設バチカン・ニュースの報道によると、バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は、教皇の新回勅が、国際レベルの真の社会正義のために、兄弟愛の道を進み、共に行動することの重要性を示している、と強調した。 現在のパンデミックは、わたしたちの偽りの安定を光の下にさらすことになったが、教皇はこの体験から、現実の分析に留まることなく、問題と向き合い、回答を与えることのできる行動の必要を呼びかけている、とパロリン枢機卿は話した。 世界で科学研究が日々成果を上げている一方で、共に行動する力は未だ欠けている、と同枢機卿は述べ、人々が複雑、密接につながり合う世界にも関わらず、実際にはそこにまとまりは存在せず、それがわたしたち皆に関わる問題の解決を難しくしている、と語った。 対話こそが心の壁を破り、赦しに向かって開き、和解を促進する、と述べた枢機卿は、国際社会が教皇の回勅の内容を心に受け止めることを願うと共に、それぞれの人が日常生活の中で、自分にできることを行動に変えていくことが大切、と話した。 パロリン枢機卿は、無法地帯が存在するかのような、あるいは、禁止されていないことは許可されたことであるかのような論理の中で、共通善と国々が優先する利益との間に矛盾が拡大する今日の国際情勢を注視し、こうした結果、見捨てられた無数の人々が、一部の人々の善意にすがるほかない状況に陥っている、と指摘した。 そして、これとは反対に、兄弟愛は、全体の利益という考えに導き、真の連帯を築き、国際共同体のあり方、関係を変えるもの、と強調した。 兄弟愛は、国際社会を単に必要な共存から、「人類」という共通概念に基づく共存へと変容させるよう、国々の治世者、外交官、平和と発展のために働くすべての人々を促している。□ ―――――――― ◎スペインは新型コロナ伝染率の高い都市教会に新制限適用 【CJC】スペインは、「パンデミック」の第2波に最も苦しんでいるヨーロッパの国の一つ。スペイン政府は、過去14日間で10万人あたり500件を超えている全自治体に適用する新制限を発表した。新型コロナ伝染率の高い都市の集会参加者の収容制限をレジャー、レストラン、ギャンブル施設は定員の半数としたが、教会にはミサなどの人数は定員の3分の1に厳しくした。マドリッドと近隣の9都市に適用される。 コロナウイルスによる死亡者数はついに世界中で100万人を超え、なお多くの国で増え続けている。 現時点では、マドリッドと近隣の9都市が、「14日間で10万人あたり平均892例で、全国発生率の3倍以上」と、サルバドール・イラ保健相は警告した。 福音派のメディア「エバンジェリカル・フォーカス」のよると、マドリッド福音評議会は、ウェブサイトで、新措置に関する疑問に応えている。 「人々は体力と防御措置を守りながら教会の礼拝に出席出来るが、制限措置の影響を受けない地域に住む人々は、規制地域の教会に出席は出来ない」。 「牧師だけでなく、苦難に見舞われている人々と共働するために教会に行くボランティアは、仕事の目的で出された許可証を提示すれば、規制地域に入れる」など具体的だ。□ ―――――――― ◎超正統派ユダヤ教組織とカトリック教会、クオモ知事を地裁に提訴 【CJC】米超正統派ユダヤ教徒組織「アメリカ・アグダット・イスラエル」とカトリック教会ブルックリン教区は10月8日、新型コロナウイルス感染の大規模発生(クラスター)地域に対する礼拝所の人数制限などを定めた規制の差し止めを求め、アンドリュー・マーク・クオモ知事を連邦地方裁判所に提訴した。 今回、規制対象とされたブルックリン区やクイーンズ区、ロックランド郡、オレンジ郡には超正統派ユダヤ教徒のコミュニティがある。最も厳しい規制が適用されるエリアでは、礼拝所定員を25%ないし最大10人に制限しなくてはならない。 クオモ知事の発表後、ブルックリン区のボロー・パークでは3日連続で、超正統派ユダヤ教徒による抗議デモが行われた。 カトリック教会ブルックリン教区は声明で、「州はわれわれの安全プロトコルが機能していることを完全に無視した」と説明。教区の代理人のランディ・マストロ氏は「教区が安全を確保するためにすべてを正しく実行したとしても、行政命令が成立し、教区民が日曜礼拝に出かけることができない。この宗教コミュニティは、理由がどうであれ、最も基本的な権利、つまり宗教活動の自由が拒否されている」と語った。□ ―――――――― ◎米長老教会がオンラインコミュニケーションのワークショップ 【CJC】米長老教会(PCUSA)の宣教機構「プレスビテリアン・ミッション・エージェンシー」(PMA)は、コミュニケーションズ・ミニストリーに関して、2015年以来、同機構内であまり知られていなかった活動の蓄積に新たな息吹を吹き込もうと、たゆまぬ努力を続けてきた。同派系のプレスビテリアン・ニュース・サービス(PNS)がその経緯を伝えている。 2004年に同派大会ミッション活動計画への応答として「長老派コミュニケーターズ・ネットワーク」が設立された。この計画では、長老派全体のコミュニケーション活動を強化し、教会内の対話を促進するシステムを作ることが求められていた。 「コミュニケーターズ・ネットワーク」の主な使命は、同派内それぞれのシノッド(大会)、プレスビテリー(中会)、コングリゲーション(各個教会)でのコミュニケーション担当者を集めてワークショップを行い、電子ニュースレター、ソーシャルメディア、その他のコミュニケーション手段による交流を図ることだった。 「2015年、調査の結果、コミュニケーションズ・ミニストリーに一貫して求められたのは『コミュニケーションによる助成』だった」と、教会と中間評議会のコミュニケーション担当ディレクター、ゲイル・ストレンジ氏は述べている。 「調査結果を受けて、コミュニケーションに関するワークショップを企画し、提供することにした。プレスビテリーを介して作業することで、コングリゲーションが参加者を送る機会を可能にした」 「ワークショップは、教会のコミュニケーターが自分たちのコミュニケーション努力を計画する必要性と、それを行うための最善の方法を理解するのに成功した」とストレンジ氏。「しかし、他のすべてのように新型コロナウイルス(COVID19)感染のパンデミック(大流行)は、ワークショップ実施方法の再検討を余儀なくされた。今はバーチャル・ワークショップを提供している」 以前のような全日にわたるプログラムではなく、ワークショップは1時間で終わる。「ソーシャルメディア」に焦点を絞ったワークショップは10月27日午後2時(米東部時間)に開催される。 ストレンジ氏は、このネットワークの目標は、コミュニケーターが同派のニュースやイベント、リソースに関する情報を受信、配布を奨励すること、コミュニケーター間の仲間意識と継続教育を促進することなど実践的なワークショップを提供することだと指摘している。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(10月11日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ★教皇、新社会回勅を発表=「きょうだいの皆さん」互いを大切に良い世界を ★教皇フランシスコ=聖書について使徒的書簡=翻訳から新しく学ぶこと ★教皇庁教理省が書簡=「安楽死はいのちに対する犯罪」 ★「船員司牧」創立100周年=「ステラ・マリス」に ★バチカン列聖省長官ベッチウ枢機卿が辞任、枢機卿職の職権も辞退 =KiriShin(10月11日)=http://www.kirishin.com ★社会的課題としての自殺 仕組み作りで防ぐ=奥田知志(抱樸理事長)×清水康之(ライフリンク代表)対談 ★学術会議への人事介入めぐり明学大、映画関係者ら有志が声明 ★「総動員伝道」50周年=紙での機関紙発行は最終号 ★安楽死正当化できない=バチカン改めて強調 ★2020年度テンプルトン賞はフランシス・コリンズ氏に =クリスチャン新聞(10月11日)=http://クリスチャン新聞.com ★キリスト教会のコンテンツ集結=「聖書チャンネルBRIDGE」公開 ★全国から寄贈キリスト教関連1500冊=「安曇野聖書図書館」8月開館 ★中国 キリスト教の情報規制 さらに厳格化 ★スペイン風邪忘れないで=戒能信生氏ら当時の教会対応を共同調査 ★「ポストコロナの教会 その2~牧会学の視点から」坂野慧吉氏発題=「イエスと自分の傷の一体化が癒しに」=仙台バプテスト神学校 神学webサロン ―――――――― ■ #
by cjc-skj
| 2020-10-12 18:31
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1550 ┗━━━━━━━ 2020.10.5 = 目 次 = ▼教皇、アッシジを訪問、聖フランシスコの墓前で新回勅に署名 ▼教皇が新回勅発表、「パンデミックが自由市場の失敗を証明した」と訴え ▼教皇はポンペオ米国務長官との会談しない、とバチカン ▼中国がオンライン書店経営者を「違法営業」で禁錮7年と罰金 ▼東西もイスラム教徒も「われわれ皆国民」=独統一30年記念式典 ▼テンプルトン賞はフランシス・コリンズ氏に、分裂社会で「調和」呼び掛け ▼≪メディア展望≫ ―――――――― ◎教皇、アッシジを訪問、聖フランシスコの墓前で新回勅に署名 【CJC】教皇フランシスコは、新型コロナウイルス感染症対策のロックダウン(都市封鎖)が解除されてから初めて、10月3日にローマ市を出てイタリア中部ウンブリア州アッシジを訪問、聖フランシスコの墓前で、兄弟愛と社会的友愛をテーマにした新回勅「フラテッリ・トゥッティ」に署名した。 現教皇のアッシジ訪問は、今回で4度目。新型コロナウイルス感染症の影響により、訪問は私的な形で行われ、信者らとの出会いを伴わないものとなった。 公設バチカン・ニュースによると、アッシジに向かう途中、教皇は、ウンブリア地方の町スペッロにあるヴァッレグロリア・クララ会修道院に立ち寄った。 またアッシジの町に入られた教皇は、最初に聖クララ(サンタ・キアーラ)聖堂隣接の修道院を訪れ、クララ会の修道女たちに挨拶した。 聖フランシスコ聖堂に到着した教皇は、クリプタ(地下礼拝堂)にある聖フランシスコの墓前でミサを捧げた。ミサには、地元の司教や修道者ら、約20人が参加した。 ミサ終えて、教皇は自身の3番目の回勅となる「フラテッリ・トゥッティ」に署名した。教皇は、同日のうちにバチカンに戻った。 「兄弟である皆さん」「すべての兄弟たち」を意味する、聖フランシスコの言葉からタイトルを取った回勅「フラテッリ・トゥッティ」は、同聖人の記念日10月4日正式発表することが決められていた。□ ―――――――― ◎教皇が新回勅発表、「パンデミックが自由市場の失敗を証明した」と訴え 【CJC】教皇フランシスコが10月4日に、回勅「フラテッリ・トゥッティ」を発表した。教皇はその中で「パンデミックにより、自由市場ですべてを解決することはできないと示された」と述べて、改革の必要性を訴えた。 「フラテッリ・トゥッティ」とはイタリア語で「兄弟である皆さん」という意味で、教皇フランシスコが発表する回勅としては今回が3番目となる。 公設バチカン・ニュースによると、教皇は、新回勅を兄弟愛と社会的友愛をテーマにしたものと説明。先の回勅「ラウダート・」同様、聖フランシスコからインスピレーションを得た新回勅を、昨3日、アッシジに行って、同聖人の墓の上で、神に捧げた、と述べた。 そして、時のしるしは、ヨハネ23世、パウロ6世、ヨハネ・パウロ2世ら、聖人教皇たちがすでに指摘したように、人類の兄弟愛と被造物の保護が、統合的発展と平和に導く唯一の道を形作るものであることを、明らかにしている、と話した。 バチカンの機関紙「オッセルバトーレ・ロマーノ」は、新回勅を記念した特別号を、サンピエトロ広場内外の巡礼者たちに配布した。 教皇は、オッセルバトーレ紙が、この日の特別号をもって、紙媒体の発行を再開したことを喜びと共に告げた。同紙は、パンデミックの影響で、ウエブ版のみとなっていた。□ ※写真参考=https://www.vaticannews.va/content/dam/vaticannews/agenzie/images/srv/2020/10/04/2020-10-04-angelus/1601807719146.JPG/_jcr_content/renditions/cq5dam.thumbnail.cropped.1500.844.jpeg=新回勅を記念した「オッセルバトーレ・ロマーノ」特別号(バチカン・ニュース) ―――――――― ◎教皇はポンペオ米国務長官との会談しない、とバチカン 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)は9月30日、教皇フランシスコはイタリアを訪問中のマイク・ポンペオ米国務長官とは会見しない、と発表した。 英公共放送BBCによると、教皇は選挙期間中の政治家の訪問を受けない、とバチカンは説明している。 ポンペオ国務長官は、中国とカトリック教会の関係を非難する発言をしており、バチカンと米国の外交関係に緊張が高まった。 ポンペオ長官は、バチカンが中国国内での司教任命をめぐる合意を更新する意向を示したことについて、教会の「倫理的権威」を脅かすものと批判している。□ ―――――――― ◎中国がオンライン書店経営者を「違法営業」で禁錮7年と罰金 【CJC】中国でキリスト教書のオンライン書店を経営していた店主のチェン・ユー氏が9月27日、「違法な営業活動」をしていたとして、禁錮7年と罰金20万元(約310万円)の支払いを命じられた。米国の迫害監視団体「国際キリスト教コンサーン」(ICC)が10月1日、公式サイトで明らかにした。 浙江省臨海市人民法院の文書によると、チェン氏は禁錮刑と罰金が言い渡され、所有していたスマートフォンも没収された。書店にあったキリスト教関連書籍1万2864冊も臨海市公安局によって破棄された。□ ―――――――― ◎東西もイスラム教徒も「われわれ皆国民」=独統一30年記念式典 【CJC】ベルリン発時事通信などが、ドイツ東部ポツダムで10月3日、アンゲラ・メルケル首相や全16州の市民が参加し、東西ドイツ統一30年の記念式典が行われた、と報じている。 フランクワルター・シュタインマイヤー大統領は演説で、東西ドイツ人に加え、イスラム教徒やユダヤ教徒らも含め「われわれ皆が国民だ」と強調。統一時に東独市民が掲げた「われわれは国民だ」とのスローガンを拡大し、30年で大きく多様化したドイツの団結を誓った。 ポツダムは、ドイツ分断当時、西ベルリンと国境を接し、東西陣営がにらみ合った場所。式典皮切りの礼拝は、宗派を超えた結束のため、旧西側で信者が多いカトリック教会内で、旧東側で一般的なプロテスタントをはじめ、さまざまな宗派が集まる形で実施された。□ ―――――――― ◎テンプルトン賞はフランシス・コリンズ氏に、分裂社会で「調和」呼び掛け 【CJC】宗教界のノーベル賞と呼ばれる「テンプルトン賞」が2020年度は、米国立衛生研究所(NIH)所長で、世界的に生命科学者として知られるフランシス・コリンズ氏(70)に決まった。米メディア『インディペンデント・カトリック・ニュース』などによると、授賞式は9月24日、米国の首都ワシントンの国立科学アカデミービルでバーチャル式典として行われた。 コリンズ氏は、1993年以来、国際ヒトゲノム計画責任者を務めており、科学とキリスト教信仰の融和を追求・促進することを目的とした団体『バイオロゴス』の創設者。 フレッド・カブリ講堂で行われた受賞演説で、コリンズ氏は「新型コロナウイルス関連に限らず、人種問題や気候変動、聖書解釈などの分野でも、争いはこの時代の風潮のようだ」と、社会の分裂を語り調和を呼び掛けた。 コリンズ氏はまた、演説でさまざまな話題に触れる中、「極論」が依然として「多くの注目を集めている」が、信仰と理性の間に対立はないと強調した。 「米国の過去150年間における最大の悲劇は、創世記の最初の数章に過度の字義的解釈を加えることが、まじめなキリスト教信仰のリトマス試験紙だと考えられてきたこと。1600年前、アウグスティヌスはそのような字義的解釈に警鐘を鳴らしている」と言う。 そして「創造にまつわる創世記の力強く神秘的な言葉は、私たちが何者で神がどのような方なのかを教えてくれるが、それは科学の教科書として書かれたものではない」と指摘した。 テンプルトン賞は1973年の第1回のマザー・テレサ、第2回のブラザー・ロジェに続き、多くの著名人が受賞している。 日本人としては、第7回の1979年に立正佼成会の開祖庭野日敬が受賞している。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(10月4日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ★新潟教区=成井大介司教 叙階=モットー「いつも ふくいんを ともに」 ★教皇フランシスコ=国連総会でビデオ演説=パンデミックへの対処 いのちの尊重を訴える ★教皇の一般謁見講話=全員で乗り越える危機 ★千人の笑顔が新司教を歓迎=新潟教区青年有志 3カ月かけ動画作成 ★9・21国連国際平和デー=全国で平和を祈る鐘打式=長崎・浦上教会も参加 =KiriShin(10月1日)=http://www.kirishin.com ★『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』『キリスト教って、何なんだ?』=聖書を「知ってもらう」「使ってもらう」ための試行錯誤=上馬キリスト教会MAROさんインタビュー ★「総動員伝道」50周年で機関紙は最終号 ★「異端・カルト110番」開設から1年=「新天地」報道で問い合わせ相次ぐ ★学術会議への人事介入めぐり明治学院大学キリスト教研究所・国際平和研究所有志が声明 ★【宗教リテラシー向上委員会】ムスリム女性のマスク事情(小村明子) =クリスチャン新聞(10月4日)=http://クリスチャン新聞.com ★アンテオケ宣教会=オンラインで世界宣教セミナー=コロナ禍で進む神の宣教 ★渡辺総一絵画展 故郷石巻で=この時期を「共に生きるために」 ★ローザンヌ・ビジョン・フロンティア3=世界の動きの文脈化へ=日本YLG、アジア宣教の展開 ★75教会・宣教団体170人参加=「日本のキリストの体が一つに」=“ブレッシング公式日本語訳”動画公開 ―――――――― ■ #
by cjc-skj
| 2020-10-05 21:19
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1549 ┗━━━━━━━ 2020.9.28 = 目 次 = ▼バチカンと中国が司教任命権で暫定合意期限延長へ、ロイター通信報道 ▼あらゆる形の自殺ほう助に反対、とバチカン教理省書簡 ▼安楽死正当化出来ない、とバチカン改めて強調 ▼ベッチウ枢機卿が列聖省長官職辞任、ロンドンの高級物件購入で調査対象に ▼中秋節前後2週間は韓国大規模行事禁止、礼拝も原則オンラインで ▼黒人女性射殺めぐる米デモ隊、教会に一時避難 ▼第3回キルヘンタークはパンデミック対策講じて開催 ▼スペイン最古のシェークスピア本が西部サラマンカの神学校で発見 ▼≪メディア展望≫ ―――――――― ◎バチカンと中国が司教任命権で暫定合意期限延長へ、ロイター通信報道 【CJC】中国とバチカンは、中国国内の司教任命権問題の解決に向けた暫定合意の期限(2年間)を迎えた9月22日、両国が合意を延長する見通しとして、教皇フランシスコが2年延長を承認したという関係筋の情報を、ロイター通信による、として北京発時事通信が伝えた。 中国国内の司教を政府の監督下にある「中国天主教愛国会」かローマ教皇のどちらが任命するかで半世紀以上対立、中国とバチカンは1951年に断交したが、2018年に暫定合意した。 詳しい合意内容は非公表だったが、中国側が候補を選び、教皇が是非を判断すると伝えられている。教皇フランシスコは暫定合意後、中国が独自に任命しバチカンが破門していた司教7人を追認もした。□ ―――――――― ◎あらゆる形の自殺ほう助に反対、とバチカン教理省書簡 【CJC】バチカン(教皇庁)教理省は、9月22日、生命倫理をめぐる書簡「サマリタヌス・ボヌス」を発表した。公営バチカン・ニュース(日本語版)が報じた内容は要旨次の通り。 教皇フランシスコの承認のもと発表された、「重篤段階および終末期にある患者の治療」をテーマにしたこの書簡は、あらゆる形の自殺ほう助に反対すると共に、家族と医療従事者に対する支援の必要を説いている。 書簡の目的は、福音書の「善きサマリア人」のメッセージを実践するための、具体的な指針提供にある。書簡は「治ることが不可能またはその可能性がないように思われる」時でも、「医療・看護的、心理的、霊的な寄り添いは避けることのできない義務である」と述べている。 「回復の可能性がある限り、常に治療がある」。ヨハネ・パウロ二世教皇のこの言葉は、治らないことは、治療ができないことと決して同じではない、ということを説明している。寄り添い、耳を傾け、愛されていることを感じさせながら、最後までケアし、病者と「共にいること」で、孤独や、苦しみや死への怖れを避けることができる。この文書は、福音とイエスの犠牲の光のもとに、苦悩や苦しみの意味を見つめている。 「侵すことのできないいのちの価値は、自然倫理法の柱となる真理であり、法秩序の本質的基礎である」と同書簡は記している。「たとえそれが要求されたとしても、人命に対する攻撃を直接選択することはできない」。「堕胎、安楽死、また意図的自死は、人類文明を損ない」「創造主の名を深く傷つける」と文書は述べている。 書簡は、いのちの価値を受容する力を削ぐ、いくつかの原因を挙げている。たとえば、その原因の一つに、ある種の精神や身体の状態がなければ「値する」人生とは言えない、という考えがある。また、「同情・憐み」の誤った解釈も、いのちの受容を妨げる要因である。真の憐みとは「死をもたらすこと」にあるのではなく、病者を愛情と共に受け入れ、苦しみを和らげる手段をもって支えることにある。また、人を孤独に導く個人主義の拡大も、別の要因の一つである。 教会の最終的な教えは、安楽死は「人命に対する犯罪」であり、あらゆる状況において「本質的に悪い」行為ということである。これに対するあらゆる形式的あるいは即時の物理的な協力は、人命に対する重大な罪であり、いかなる権威もこれを「合法的に」強要する、あるいは許可することはできない。安楽死に関する法律を承認する者は、「それゆえに、加担者となる」。また、これらの法律は良心を歪めさせることから、「人々をつまずかせる罪」を負うことになる。絶望や苦悩が安楽死を願う個人の責任を減少させる、あるいは存在しないものにすることがあっても、安楽死的行為は、認容できないものとして残る。 書簡は、「尊厳ある死を守る」とは、過剰な延命治療を排除することを意味する、と説明する。避けられない間近に迫った死を前に、一時的で苦しみを与えるだけの延命処置を断念することは、正当なことである。しかし、その際、病者に当然与えられるべき通常のケアが中断されることがあってはならない。栄養と水分の保証は、一つの義務である。緩和ケアの中に、安楽死の可能性は決して含まれてはならない。一方で、同書簡は、緩和ケアに、病者とその家族に対する精神的な支援を含めている。 ケアにおいて、病者が自分を重荷に感じることなく、「家族の寄り添いと尊重に包まれていることは不可欠であり、この使命のために、家族は支援とふさわしい手段を必要としている」。 形成異常や疾患を持つ子どもは、受胎の時から、「いのちを尊重する方法」をもって寄り添われるべきである。「短期間内に死が確実視される胎児の疾患」で、その病状を改善させる治療法がない場合、「いかなる方法によっても、子どもが医療支援計画から見捨てられることなく」自然の死に至るまで「見守られる」ようにと、書簡は述べている。また、「時に強迫観念的なまでの出生前診断」の利用を批判すると共に、障害を拒絶する文化を指摘。堕胎が「正当であることは決してない」と強調している。 苦痛を軽減するために、意識を低下させる可能性のある薬を用いることがある。教会は、「いのちの終わりを可能な限り平安のうちに迎えることができるように」との目的において、「鎮静の正当性」を明言している。これは「死が近づいている」場合、終末段階の深い緩和的鎮静においても同様である。しかし、「直接的かつ意図的に死をもたらす」ために、鎮静が行われることは容認できない。 意識がない状態の場合でも、病者は「その価値を認められ、ふさわしい治療と共に看護されなければならない」。病者は栄養・水分補給される権利がある。しかし、それ以上効果がない、その処置を行うための手段が過度の負担を生むなど、「こうした処置が不均衡になりうる」場合がある。同文書は、「植物状態患者の看護の長引く負担において、家族に対するふさわしい支援の必要」を述べている。□ ―――――――― ◎カトリック教会の立場をバチカン改めて強調 【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)は9月22日に発表した生命倫理をめぐる書簡「サマリタヌス・ボヌス」の中で、安楽死を「決して正当化できない殺人行為」と形容して強く非難した。一部の国で安楽死を合法化する法案が検討される中、安楽死や自殺ほう助を禁じるカトリック教会の立場を改めて強調した、と米メディアCNNが伝えている。 安楽死や自殺幇助は現在、米国では9州と首都ワシントン、欧州ではオランダ、ベルギー、ルクセンブルクの3カ国が合法化している。 伝統的にカトリック教徒の国とされていたスペインとポルトガルでも現在、安楽死を合法化する法案が審議されている。 カトリック教会は、死を手助けすることに反対しており、教皇フランシスコも医師に対し、死を手助けしたいという誘惑を退けるよう促していた。□ ―――――――― ◎ベッチウ枢機卿が列聖省長官職辞任、ロンドンの高級物件購入で調査対象に 【CJC】バチカンは9月25日、列聖省長官を務めるジョヴァンニ・アンジェロ・ベッチウ枢機卿が願い出た列聖省長官職からの辞任、および枢機卿として権利の放棄を教皇フランシスコが認めたと発表した。詳細は述べられていない。英国の公共放送BBCが報じた。 ベッチウ枢機卿は、教会の資金を使い、オフショア資金や企業を通じて投資目的でロンドンの高級繁華街スローン・アヴェニューの物件を購入した件に関わっていた。この購入案件は、現在バチカン内で財務調査の対象となっている。 ベッチウ枢機卿は2011年から6年間、バチカンの国務省総務局局長を務めていた。局長時代は教皇フランシスコと毎日顔を合わせており、最も信頼された側近の1人。その後、2018年に枢機卿に選ばれ、列聖省長官に任命された。 問題となっている不動産の購入は、この総務局時代に行われた。昨年に国務省に捜査が入り、職員5人が辞職に追い込まれた。バチカン警察は、書類やコンピュータを押収した。 ベッチウ枢機卿は今年2月、物件購入について「建物への投資だった。良いチャンスに恵まれた。我々をうらやむ人が大勢いる」と述べ、擁護していた。 ベッチウ枢機卿は今後、「枢機卿」の地位は保持するものの、次回の教皇選挙(コンクラーヴェ)では投票権を持たないという。 バチカンでは2013年にも、キース・オブライエン枢機卿が性的スキャンダルの渦中で辞任し、コンクラーヴェの投票権を放棄している。□ ―――――――― ◎中秋節前後2週間は韓国大規模行事禁止、礼拝も原則オンラインで 【CJC】ソウル発聯合ニュースは、韓国政府の中央災難(災害)安全対策本部が9月25日、「秋夕」(中秋節、今年は10月1日)を挟む9月28日から10月11日までの2週間に実施する特別防疫対策を発表した。人の移動が多くなる秋夕連休(9月30日~10月4日)を経て新型コロナウイルスの感染が拡大することを防ぐための対策で、全国で現在施行している「社会的距離の確保」第2段階の主な措置をそのまま適用する。 特別防疫対策の期間中は、展示会、博覧会、説明会などの公的行事から結婚式、同窓会など私的な集まりに至るまで、屋内50人、屋外100人以上の規模で行うことができない。秋夕に合わせた宴会や地域の祭り、民俗遊びのイベントなども人数制限を受ける。 感染者が続出している首都圏(ソウル市、京畿道、仁川市)では教会での礼拝も原則としてオンライン(非対面)開催とする。□ ―――――――― ◎黒人女性射殺めぐる米デモ隊、教会に一時避難 【CJC】AFP=時事通信によると、黒人女性ブリアンナ・テイラーさん(26)が警察に射殺された事件をめぐり、米ケンタッキー州ルイビルでは9月24日夜も、1000人以上が夜間外出禁止令に違反して抗議デモを続けた。 テイラーさんの事件をめぐっては、警官3人のうち1人しか起訴せず殺人罪も適用しなかった大陪審の判断を受けて、人種間の平等を求める「黒人の命大切」のデモが再び全米に広がっている。 ルイビルでは週明けまで、午後9時~翌朝6時半の外出が禁止されている。デモ参加者のうち約100人がファースト・ユニテリアン教会に逃げ込み、機動隊が教会を取り囲んで上空をヘリコプターが旋回する一幕もあった。教会内のデモ参加者らは、午後11時ごろに外に出ることを許可された。 遺族の代理人を務める人権派弁護士ベン・クランプ氏は、「米建国の父たちが約束した基本的人権、すなわち『生命、自由、幸福の追及』を黒人たちが得られるまで、そして人種差別という悪魔の暴挙がなくなるまで、私たちが平和を知ることはない」と、ワシントン・ポスト紙への寄稿で訴えた。 当局は、違法集会への参加、解散の拒否、暴動などの容疑で少なくとも24人を逮捕したと発表した。□ ―――――――― ◎第3回キルヘンタークはパンデミック対策講じて開催 【CJC】2021年5月12日から16日までフランクフルトで開催予定のドイツ最大の「エキュメニカルな集会」、第3回エキュメニカル・キルヘンターク(教会大会)の主催者は、新型コロナウイルスによるパンデミックのため規模を縮小し、厳しい衛生対策を講じて開催する、と9月22日発表した。大会主題は、マルコによる福音書6章38節に基づいた「行って見なさい」(仮訳)。世界教会協議会(WCC)の情報によって紹介する。 第3回キルヘンタークには、ドイツの主要なキリスト教各派から10万人以上の参加者が集まると予想されていた。 プロテスタントとカトリックの主催者はオンライン記者会見で、現在、フランクフルトではストリーミングやハイブリッドイベント、オンラインチャットによるバーチャル参加と合わせて、最大3万人の参加者を計画している、と述べた。 「第3回エキュメニカル・キルヘンタークは、特に今、必要とされている。対話、交わり、議論、葛藤もまた、公共の場で行われることが必要」と、プロテスタント側会長であるベッティーナ・リンペルグ氏が記者会見で語った。 カトリック側のトーマス・シュテルンベルク会長は、新型コロナによるパンデミックの影響で世界は変化している、と述べた。提起された問題には、何が社会を支えているのか、現在の経済システムの持続可能性、創造への危険性、キリスト教信仰による生き方などがどのように変化しているか、が含まれている、と言う。 第3回大会には、プロテスタント教会とカトリック教会のほか、様々な教派の参加も見込まれている。 2003年にベルリンで開催された第1回エキュメニカル・キルヘンタークには、約20万人の参加者が集まった。2010年にミュンヘンで開催された第2回大会では、約13万人が参加した。 前回大会では、プロテスタント、カトリックそれぞれ各国から5000人以上が参加者した。主催者は、2021年にも外国からの参加を期待している。□ ―――――――― ◎スペイン最古のシェークスピア本が西部サラマンカの神学校で発見 【CJC】スペインの神学校でこのほど、1634年に発行されたウィリアム・シェークスピアの戯曲「2人の貴公子」の希少版が発見された。AFP=時事通信によると、専門家たちは、スペインに初めて渡来したシェークスピア作品の可能性があるとしている。 「2人の貴公子」は、愛憎と狂気をめぐる悲喜劇で、シェークスピアと劇作家ジョン・フレッチャーの合作。 今回、希少版が見つかったのは、スコットランドでカトリックが禁じられた後に創立されたスペイン西部サラマンカの神学校、ロイヤル・スコッツ・カレッジ。バルセロナ大学で英文学を教えるジョン・ストーン氏が発見者で、「1635年から1640年の間にスペインに渡来した可能性が高い」と言う。これまでにスペイン最古のシェークスピア本とされていたのは、1640年代後半から50年代初頭に渡来したとみられる戯曲集。 今回見つかった「2人の貴公子」は、1630年から35年の間に印刷された英語の戯曲8編をまとめた1冊の本の中の1編。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(9月27日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ★教皇側近の枢機卿=難民定住先の確保求める=レスボスのキャンプ火災で ★「世界難民移住移動者の日」教皇メッセージ=避難民と会うことはキリストとの出会い ★教皇の一般謁見講話=自然をたまものとして ★バチカン国務省長官=中国との司教任命の暫定合意延長に期待 ★難民と外国人の排除にNO(ノー)!=難民移住移動者委員会=オンライン全国セミナー =KiriShin(9月21日・既報)=http://www.kirishin.com =クリスチャン新聞(9月27日)=http://クリスチャン新聞.com ★映像と音楽で九州豪雨被災地支援=「プレイ・フォワード~明日へつなげる、祈りと支援~」第2章 ★映画「地の塩 山室軍平」ヴァンガード賞受賞=軍平役・森岡龍さん主演男優賞に =ロンドンI WILL TELL国際映画祭 ★オンラインで「世界食料デー」=ハンガーゼロ10月から開催 ★希望をつかんで=世界の説教者、映像作家ら「Fueled by Hoped」 配信 ★破れある世界で研究者の使命再確認=2020年志学会リトリートから ―――――――― ■ #
by cjc-skj
| 2020-09-28 18:18
┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1548 ┗━━━━━━━ 2020.9.21 = 目 次 = ▼バチカンが中国と司教任命の暫定合意延長=中国発表 ▼台湾は、中国との協定延長に、バチカンの保証を確信 ▼李登輝元総統告別追悼礼拝に、安倍前首相やダライ・ラマが追悼メッセージ ▼赤十字国際委員会がコロナ禍でリストラへ ▼米メーン州の結婚式から新型コロナ「スーパースプレッダー」現象 ▼サグラダ・ファミリア、2026年の完成不可能に ▼≪メディア展望≫ ―――――――― ◎バチカンが中国と司教任命の暫定合意延長=中国発表 【CJC】中国外務省は9月15日、バチカン(ローマ教皇庁)と9月に期限を迎える司教任命の暫定合意を延長する方針で一致したと発表した。ロイター通信が、暫定合意を2年間延ばす内容で中国とバチカンが合意したと伝えている。 中国外務省の汪文斌副報道局長は15日の記者会見で「バチカンとの合意内容を引き続き良好に実施していきたい」と述べ、報道内容を事実上認めた。 双方は2018年9月22日に2年間の期限つきで暫定合意した。その期限切れ直前での延長合意。 中国とバチカンは1951年、司教の任命を巡り対立し断交した。中国はバチカンの承認がないまま独自に司教を任命し、バチカンが司教を破門にした経緯がある。□ ―――――――― ◎台湾は、中国との協定延長に、バチカンの保証を確信 【CJC】台北発ロイター通信によると、司教の任命に関するバチカンと中国との暫定協定延長について、それは宗教的な問題であり、外交的な問題ではないとして、懸念しないよう要請してきたと、台湾・外務省が8月15日明らかにした。 台湾が外交関係を維持するのは、15カ国にまで狭められ、欧州ではバチカンが唯一となっている。 台湾・外務省のジョアンヌ・ウー広報担当は、台湾とバチカンは「円滑な」関係を維持している、と指摘、「中国との司教任命協定が外交関係ではなく、宗教的なものである、との保証をバチカンから受け続けている」と、記者会見で語った。□ ―――――――― ◎李登輝元総統告別追悼礼拝に、安倍前首相やダライ・ラマが追悼メッセージ 【CJC】台北発中央社によると、李登輝元総統の告別追悼礼拝が9月19日午前、新北市内にあるキリスト教系の真理大学礼拝堂で開催され、安倍晋三前首相やチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世がそれぞれ、代読やビデオの形式で追悼メッセージを寄せた。 安倍氏は、日本と台湾の友好親善、台湾の民主主義と発展に貢献した李氏に「深い感謝と敬意を表する」とし、これからも千の風となって日本と台湾の私たちを優しく見守ってほしいと願った。メッセージは、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の泉裕泰台北事務所代表が代読した。 ダライ・ラマはビデオメッセージを通じ、1997年に初めて訪台した際、当時総統だった李氏が両手でハイタッチして歓迎してくれ、以来親しい間柄になったというエピソードを披露。台湾の民主主義と自由、そして中華文化を守った李氏に敬服すると語り、輪廻(りんね)を信じる仏教徒として李氏の転生、再来に期待を寄せた。 日本台湾交流協会は同日、弔問団を率いて訪台した森喜朗元首相の追悼メッセージを公式フェイスブックで公開した。森氏は李氏について、互いに戦争を知る世代であり、平和と繁栄の時代を日台で共に創ると誓った自身を「理解し、励ましてくれた」と振り返り、李氏の薫陶を受けた日本の若者と民主主義体制の下で育った台湾の若い世代が手を携えて「新しい時代の日台関係を切り開いていってくれる」とつづり、より一層の友好と親善の実現に期待を寄せた。 礼拝には、キース・クラック米国務次官や各国駐台大使ら約800人が参列した。□ ―――――――― ◎赤十字国際委員会がコロナ禍でリストラへ 【CJC】赤十字国際委員会(ICRC=本部ジュネーブ)は9月18日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による財政難を理由に95の役職を削減する、と発表した。60人が影響を受ける見通し。情報メディア「スイスインフォ」が、フランス語圏のスイス公共放送(RTS)報道として伝えた。 ICRCは、2020年の財政赤字が130万スイスフラン(約1億5000万円)に上る見通しと公表した。現在、総額2500万スイスフランのコスト削減計画を策定中で、その中に人員削減策も含まれる。 ICRCは年間予算22億フランの資金調達が困難になっている。パンデミックにより人道援助の必要性が高まる一方で、資金源の寄付金が減少しているという。 現在、ICRCのジュネーブ本部には1000人、国外では2万人のスタッフがいる。 ICRCの広報担当は「非常に困難だが必要な決断に直面している。スタッフの懸念を過小評価せず、失業を最小限に抑えるよう努力する。関係するスタッフを最大限支援する」と述べた。 国連ジュネーブ事務局など、他の国際機関もパンデミックで財政難に陥っている、と伝えられる。 同事務局は「一部加盟国による分担金の不払いや支払いの遅延が積み重なり、深刻な流動資金不足につながっている。このため国連は組織全体で資金調達のレベルや時期に制限をかけ、採用凍結せざるを得なくなった」と説明している。□ ―――――――― ◎米メーン州の結婚式から新型コロナ「スーパースプレッダー」現象 【CJC】米北東部メーン州で、結婚式を発端とする新型コロナウイルス感染症の「スーパースプレッダー」現象が発生し、これまでに177人感染、7人の死亡が確認された。同州では流行のピークは過ぎたとみられていただけに、改めて新型ウイルスの恐ろしさが浮き彫りになった、とAFP通信が報じている。 発端となった結婚式は8月初旬、人口わずか4000人の町ミリノケット近郊の教会で行われ、式の後には近くのホテル「ビッグ・ムース・インで披露宴が行われた。 10日後、この結婚式との関連が指摘される20人余りが検査で陽性と診断され、米疾病対策センター(CDC)が調査に乗り出した。 接触者の追跡調査では、結婚式が発端となったホットスポット(局地的流行地)が州内に複数存在することが判明した。 ジャネット・ミルズ州知事は17日、人口約130万人の州全住民に向け「これまでの努力の成果が、きっかけ一つで台無しになる恐れがある」とコロナ再燃への警戒を呼び掛けた。□ ―――――――― ◎サグラダ・ファミリア、2026年の完成不可能に 【CJC】パリ発共同通信が、9月17日付けのスペイン紙パイスなどの報道として、スペイン北東部バルセロナの世界遺産サグラダ・ファミリア教会の建設責任者は、新型コロナウイルスの流行による観光客の減少で、これまで予定してきた2026年の完成がほぼ不可能との見方を示した、と報じている。教会は新型コロナの流行で3月に閉鎖、7月初め再び公開された。 建築家アントニ・ガウディ設計として知られる同教会は1882年に建設を開始した。完成予定の2026年はガウディ没後100年に当たる。 教会の建設費は入場料や寄付によっていたが、昨2019年7月は1日平均の入場者が約1万5600人だったが、今年は約2千人。責任者は「奇跡が起きなければ、2026年に工事は終わらないだろう」と述べている。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(9月20日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ★教皇庁大使 逝去=来日して9年=4カ月の闘病経て ★教皇の一般謁見講話=ワクチン開発は 共通善のために ★教皇、10月にアッシジで社会教説の新回勅に署名へ ★オロリッシュ枢機卿=欧州の教会の再開=新しい宣教が必要 ★CTVC講演会「福島から語る」=作家・柳美里さんに聞く=出会い、信仰、コロナ禍 =KiriShin(9月21日)=http://www.kirishin.com ★5000人超の足跡を収録=教文館『日本キリスト教歴史人名事典』刊行=日本キリスト教史研究の「里程標」=“教会ウォッチャー”八木谷涼子さんが編集の舞台裏を直撃取材 ★香港情勢を憂う牧師有志=祈りで連帯「若者に希望を」 ★キリスト教の情報規制を中国がさらに厳格化 ★首相の靖国神社への玉串料奉納=同盟教団委、医科連盟が抗議 ★ウィクリフ聖書翻訳協会=聖書全巻翻訳が700番目の言語に =クリスチャン新聞(9月20日)=http://クリスチャン新聞.com ★「ディアスポラ宣教学」提起から10年=記念サミット開催=神の宣教は世界で“動く” ★コロナ禍でベトナム語礼拝の在日ベトナム人は=家族亡くなっても祖国戻れず ★社会貢献支援財団から表彰=コロナ禍 DV相談急増=女性・人権支援センター ステップ ★JCE7も意識=JEA宣教フォーラム オンライン開催=「コロナ禍で、宣教について考える」 ★有志牧師ら緊急祈祷会=日本から香港へ祈りの輪=現地牧師は書面参加「分断の中で一致願う」 ―――――――― ■ #
by cjc-skj
| 2020-09-21 18:19
|
ファン申請 |
||