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┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1249 ┗━━━━━━━ 2014.12.29 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) ≪連絡≫『世界キリスト教情報』の2014年内の発行は今回の第1249信で終わります。1年のご愛読、ご支持に感謝いたします。新年は年頭のご挨拶、ご支援のお願いも含め1月5日付け第1250信からお送りする予定です。よいお年をお迎えくださいますようお祈りいたします。 = 目 次 = ▼激動の中に世界各地でクリスマス祝う ▼教皇がバチカン高位聖職者を痛烈に批判 ▼10年後にはいない?と教皇フランシスコ ▼英カトリック教会では「深夜ミサ」無理に ▼韓国で「赤ちゃんポスト」の利用急増 ▼2000年から不明の牧師「北朝鮮が殺害」と米連邦控訴裁 ▼エジプトでモーゼ描いた米映画禁止 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎激動の中に世界各地でクリスマス祝う 【CJC=東京】イエス・キリストの生誕地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムにある聖カテリナ教会では、今年も12月24日夕からクリスマスのミサが行われた。隣接する聖誕教会前の広場には巨大なクリスマスツリーが飾られ、現地のイスラム教徒も一緒にクリスマスを祝った。AP通信によると、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長もミサに参加、「過激主義とテロ」の終結を呼びかけた。 イスラエルとの抗争が続く中、パレスチナ自治区にいるキリスト者が各地でクリスマスを祝った。2014年夏の50日間におよぶ一時停戦から4カ月を迎えるガザ地区では、キリスト者の多くがベツレヘム訪問の許可をイスラエル側に求めたが、多くは認められなかったという。 イラク北部クルド人自治区のアルビルでは、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」の攻撃を逃れてきたキリスト者避難民たちが、悲しみに彩られたクリスマスイブを迎えた。 イラクでは2014年夏、「イスラム国」が制圧したモスルからキリスト者多数が脱出、アルビル周辺で避難生活を送っている。「イスラム国」の掌握する地域ではキリスト者に対する迫害が拡大している。 カルデア典礼カトリック教会のルイ・サコ総大主教によるとしてAFP通信は、イラクで推計15万人のキリスト者が苦しい避難生活を送っていると報じた。 カトリック教会のフランシスコ教皇は25日、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ大聖堂のバルコニーから談話を発表、クリスマスのメッセージで世界平和を訴えた。イラクやシリアで「残酷な迫害」に苦しんでいるキリスト者やそれ以外の宗教や民族集団の人々に希望が与えられるよう願った。 サンピエトロ広場には、教皇の言葉を聞こうと数万の信者たちが集まった。クリスマスのメッセージは「ウルビ・エト・オルビ」(ローマと全世界へ)と呼ばれ、その名の通り世界情勢に触れるのが慣例となっている。 教皇は「暴力の被害者になり、人身売買の対象とされたり、兵士にもされている多くの子どもたちが救われますように」と述べた。パキスタンの学校襲撃で我が子を失った遺族にも慰めの言葉を送った。 内戦が続くシリアや「イスラム国」の台頭で不安定化が進むイラクに言及。人々は「あまりにも長い間、進行中の紛争の犠牲になってきた」と述べた。 また中東やアフリカ、ウクライナなどを例を示して、暴力の終結や、対話の重要性を語りかけた。エボラ出血熱の感染拡大地域で医療活動に従事する人々にも感謝のことばを贈った。□ ―――――――― ◎教皇がバチカン高位聖職者を痛烈に批判 【CJC=東京】教皇フランシスコは12月22日発表したクリスマス・メッセージで、「キュリア」と呼ばれるバチカン(ローマ教皇庁)の高位聖職者の官僚主義を批判した。「不滅と感じる病い」から「虚飾」や「過度の計画」に至るまで、それらを「改善しようとしない教会は病身のようなもの」と警告して、教皇は、高位聖職者が「病気」のリストを持つように勧告した。 教皇は、「親愛なる兄弟の皆さん、ゴシップのテロを意識して、それを防ごう」とも語った。□ ―――――――― ◎10年後にはいない?と教皇フランシスコ 【CJC=東京】AFP通信によると、78歳になったばかりの教皇フランシスコは、2024年の五輪招致を目指すイタリアの五輪委員会のメンバーや選手らと会見した際、「2024年五輪招致でのローマの成功を祈っている。その時には私はいないが、あなたたちと、あなたたちの家族に神の祝福があるように」と語った。 教皇は8月の韓国訪問から帰国する際、報道陣から「自身の世界的な高い評判についてどう思うか」と聞かれた時も、「今までに私が犯した罪や間違いのことを考え、得意気にならないようにしている。そんなには長くないはず。2年か3年で、神のもとに向かうのだから」と答えている。□ ―――――――― ◎英カトリック教会では「深夜ミサ」無理に 【CJC=東京】クリスマスの「深夜ミサ」はカトリック教会の特徴の一つだが、英国では「深夜ミサ」を行わない教会が増えている。カトリック週刊誌『タブレット』が報じた。 イングランドとウェールズの全50管区で調査したところ、「深夜ミサ」を行う教会が減少していることが分かった。 イングランド北東部ミドルスブラ教区ではマイケル・マーズデン司祭が『ルルドの聖母教会』で行うだけ。 「深夜ミサ」がなくなる最大の理由は司祭の不足。司祭1人で小教区数カ所を担任する例もあり、「深夜」どころか日曜日のミサを毎週行うことも難しくなっている。 教会員の高齢化も進み、「深夜」に教会に集うことが困難になっている。そのためクリスマスイブの午後5時にミサの時間を繰り上げた教会もある。 折角「深夜ミサ」を行っている教会でも、パブで酔っ払った人が来るなど、英国の教会を取り巻く環境は様変わりしている。□ ―――――――― ◎韓国で「赤ちゃんポスト」の利用急増 【CJC=東京】朝鮮日報(日本語電子版)によると、韓国で「赤ちゃんポスト」(ベビーボックス)の利用が急増、2014年、ソウル市の12月28日までのまとめでは220人になった。2010年(4人)に比べ50倍以上の増加。市内で捨てられた乳児(228人)の96・4%を占めている。 ソウル市冠岳区の主サラン共同体教会が2009年末、教会の壁にベビーボックスを設置した。それ以降、市内で捨てられた乳児の数は10年が20人、11年43人、12年79人と増え続け、13年には239人に急増した。 一方、保健福祉部(省に相当)の保健福祉統計年報によると、全国で捨てられた乳児の数は10年191人、11年218人、12年235人、14年285人。全国的には緩やかに増加している中、ソウルでは急増している。専門家は「全国各地の区役所や児童養護施設に捨てられていた子どもがベビーボックスに預けられるようになっている。ベビーボックスに子どもを預ければ安心だという認識が広まった」と見ている。 主サラン共同体教会のイ・ジョンラク牧師は「ベビーボックスは命を救う役目を果たしている。捨てられた乳児の数が増えたのは実親の出生届の提出を義務化した『入養』(養子縁組)特例法改正のせいだ」と説明した。□ ―――――――― ◎2000年から不明の牧師「北朝鮮が殺害」と米連邦控訴裁 【CJC=東京】ワシントン発時事通信によると、米連邦控訴裁判所は12月23日、中国で2000年に消息を絶った米永住権を持つ韓国系の牧師キム・ドンシク氏について、北朝鮮に拉致され、拷問を受けた末に死亡したと結論付け、家族が北朝鮮に損害賠償を求めることは可能との判断を示した。□ ―――――――― ◎エジプトでモーゼ描いた米映画禁止 【CJC=東京】エジプト政府が、旧約聖書『出エジプト記』を題材にした米映画『エクソダス=神と王』について「歴史的な描写が不正確だ」などとして上映禁止を決めた。 エジプトでは2014年3月、「ノアの箱舟」を描いた米映画『ノア 約束の舟』について、宗教権威機関がイスラム教の教えに反して預言者ノアを偶像化したとして上映を禁止すべきだとする声明を出している。共同通信が報じた。□ ―――――――― 《メディア展望》 カトリック新聞、キリスト新聞、クリスチャン新聞とも2014年の発行は終わっています。 ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お 申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 ☆ニュースレター(PDF)・同報メール(無整形テキスト)『週刊・世界キリ スト教情報』お申し込みは ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください ☆『週刊・世界キリスト教情報』既刊号は下の各サイトで ・ニュースレター=PDF http://www.evernote.com/pub/cjcpress/skjweekly/ ・メールマガジン http://blog.livedoor.jp/skjweekly/ ・同報メール http://cjcskj.exblog.jp/ ☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用ください http://www.kohara.ac/church/ …………………… ☆CJC通信(メディア向けですが、どなたでもお読みいただけます。転載使用 ご希望の方は巻頭の連絡先までお申し込みください) http://blog.livedoor.jp/cjcpress/ ☆CJC通信速報(Twitterを利用しています) http://twitter.com/cjcpress/ ―――――――― ■ ▲
by cjc-skj
| 2014-12-29 21:28
┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1248 ┗━━━━━━━ 2014.12.22 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) = 目 次 = ▼米国とキューバが外交関係再樹立へ交渉 ▼キューバとの国交交渉に米共和党反発 ▼教皇が米国とキューバ和解へ橋渡し ▼キューバ見つめてバチカン50年 ▼バチカンのサンピエトロ広場でクリスマスツリー点灯 ▼軍事境界線近くにツリー設置計画撤回 ▼韓国でも「日本の平和憲法、ノーベル平和賞候補に」 ▼英国国教会に初の女性主教リビー・レーン牧師 ▼タンゴで教皇の78歳誕生日を祝福 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎米国とキューバが外交関係再樹立へ交渉 【CJC=東京】米国のバラク・オバマ大統領は、キューバとの通商関係の見直しと、1961年に閉鎖された在キューバ米大使館再開の用意があると12月17日発表した。またキューバのテロ支援国家指定の再検討を国務省に指示したことも明らかにした。 キューバのラウル・カストロ議長も、首都ハバナで同日行った演説で、旧敵国同士の両国が半世紀以上を経た後に「外交関係の再樹立に同意した」と発表した。ただ一方で、禁輸措置を「封鎖」と呼び、この問題はこれから解決すべき事案だと指摘した。 発表に先立ち、両国はそれぞれが拘束していた情報要員の身柄交換を行った。まずキューバでは、投獄されていた米国人請負業者アラン・グロス氏と、米国のスパイとして20年間身柄を拘束されていたキューバ人が解放された。オバマ大統領は、このキューバ人を、最も重要な駐キューバ米工作員の1人としている。米国はキューバのスパイ3人を解放した。□ ―――――――― ◎キューバとの国交交渉に米共和党反発 【CJC=東京】キューバと国交正常化交渉に入ると、バラク・オバマ米大統領が発表したことに、野党・共和党が反発している。 キューバ系米国人で次期大統領候補にも名が挙がるマルコ・ルビオ上院議員は12月17日「カストロ政権を利するもので不可解だ」とキューバ移民の危機感を代弁した。ルビオ氏は上院外交委員会のメンバー。上下院ともに共和が多数を握る1月招集の新議会で、大使人事や大使館の設置予算などを認めない意向を明らかにした。 ルビオ氏は「オバマ氏は政権の遺産(レガシー)を輝かしいものにしたいだけだ」と批判。そのうえでラウル・カストロ国家評議会議長との和解は「北朝鮮やイラン、ベネズエラの独裁者を優位に立たせるだけだ」と述べ、他の独裁政権に足元を見られると訴えている。□ ―――――――― ◎教皇が米国とキューバ和解へ橋渡し 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は12月17日、声明を発表、教皇フランシスコがバラク・オバマ米大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長に両国関係を改善するよう促す書簡を送ったり、対話の場を提供したりするなど数カ月にわたり関係改善の「橋渡し」をしていたことを明らかにした。 共同通信によると、声明は教皇が書簡で、新たな段階の関係を始めるため、人権問題などの解決を両首脳に呼び掛けた、としている。これを受け、両国政府代表団が10月にバチカンを訪問。バチカン側は対話の場を提供し、最終的に双方が容認できる結論に達したという。 教皇は、米国とキューバの「歴史的な決断」を祝福。バチカン側は、今後も両国関係の進展に向けて支援を続けていく方針を示した。 オバマ大統領も外交関係再樹立への交渉開始を発表した際、カトリック教会と教皇フランシスコが、両国の関係改善を仲介したことを明らかにしている。□ ―――――――― ◎キューバ見つめてバチカン50年 【CJC=東京】米国とキューバが外交関係再樹立に向かう決定をした蔭に、50年にもわたるバチカン(ローマ教皇庁)の外交努力があった。 制約があるとは言え、キューバではカトリックが主要宗教。米国がキューバへの禁輸政策を続ける中でも、教会としては、米国の司教などがキューバを訪問、「事実上」橋渡し役を務めてきた。またバチカン自身も和解工作を進めてきた。そのハイライトが1984年、当時の教皇ヨハネ・パウロ2世がキューバに隣接するプエルトリコを訪問したことだった、と米カトリック通信CNAは見ている。 バチカンは1935年にキューバと国交を樹立した。キューバは、バチカンが外交関係を断絶しなかった唯一の共産主義国だった。 米国は61年に関係を断絶しており、62年10月のミサイル危機に際しては、教皇ヨハネス23世が戦争回避のためにジョン・F・ケネディ大統領とニキタ・フルシチョフ第一書記に書簡を送っている。 米国司教のキューバ司教との接触も続いていた。72年、米国司教協議会は、禁輸撤回を要請するキューバ司教を支持、そして85年に両国司教協議会は相互訪問を行った。 80年代には、ボストン大司教区が、米・キューバ関係に活発な働き掛けを行った。大司教のバーナード・ロー枢機卿はキューバとの外交関係樹立を強く支持、禁輸撤回を主張した。枢機卿は85年と89年にキューバを訪問、その都度、フィデル・カストロ国家評議会議長と会見している。ボストン大司教区は、独自のキューバ援助計画も開始した。 バチカンとキューバ間の関係修復の動きの中心は、当時の正義と平和評議会議長ロジャー・エチェガレイー枢機卿だった。89年に初めてキューバを訪問した際には、クリスマスと元日を含め9日間滞在、フィデル氏とも親密な会談を行った。会談は、キリスト者とユダヤ教徒を30年にもわたって抑圧して来た「無神論国家」の政教関係に新たな局面を開くものとなった。 会談の間、フィデル氏は教皇を歓迎する熱意を隠すことはなかった。それは国際的に弱まってきた自分のイメージ盛り返そうとしていたことと、ヨハネ・パウロ2世が軍備縮小、第三世界の負債と貧困といった世界の非宗教的な問題の多くに関して自分と意見が一致すると思っていたためと見られる。 93年12月にも、枢機卿はフィデル氏と会見している。 キューバの司教は「愛はすべてのものに耐える」というメッセージを公開したが、それは体制に対する教会のアプローチ転換を示すものだった。 司教たちは、カストロと反対勢力双方に、米国に追放された政治亡命者問題、平和的な国民再融和へ向けての政治対話開始を提案した。このメッセージはエチェガレイ枢機卿とフィデル氏の間に行われた対話の主要問題の一つで、双方が、平和、和解、米国の規制終了の支持を強調した。 フィデル氏がカトリック教会に対する姿勢を変えたのは、それ以後のことと推測される。同氏は、キューバの将来に関する話し合いのための信用できるパートナーとしてバチカンを認めるようになり、教会への規制を弱めた。 ヨハネ・パウロ2世は、キューバとの極秘交渉を支持した。交渉は1990年代初めに実行に移され、バチカンとキューバ当局者の間のハイレベル会議を通して進められていた。 94年7月12日、当時の司教省長官ベルナルディン・ガンティン枢機卿が、キューバの教皇庁使節館でフィデル氏と個人的な会談を行った。会議の後、フィデル氏は使節館でハイメ・ルカス・オルテガ・イ・アラミノ大司教と2時間にわたって会談した。同大司教は10月にはヨハネ・パウロ2世によって枢機卿に任命されている。事実上、「革命」後初のキューバの枢機卿とフィデル氏が話し合ったことになる。 ローマに戻ったガンティン枢機卿はキューバの宗教状況の改善についてヨハネ・パウロ2世に報告、フィデル氏が教皇訪問を十分に歓迎すると語った。 96年に、フィデル氏は、バチカンでヨハネ・パウロ2世と会見した。これが98年にヨハネ・パウロ2世の歴史的なキューバ訪問につながった。 ハバナに到着した最初の教皇として、ヨハネ・パウロ2世は「キューバは自らを世界に開く必要がある。また世界はキューバに近付く必要がある」と語った。 その10年後の2008年、バチカン国務長官のタルチジオ・ベルトーネ枢機卿がヨハネ・パウロ2世訪問10周年記念を祝うためにキューバを訪問、フィデル氏に代わって政権を握ったラウル・カストロ氏と会見した。 ジャーナリストとの会談で、ベルトーネ枢機卿は「ドアを開ける機会が来たようだ。ラウル氏は、人々が得られないもの、またその願いなどを十分把握している」と強調した。 2012年のベネディクト16世の訪問は、世界にキューバが開かれたことを示すものとなった。ベネディクト16世は、米国に対キューバ制裁の解除を求めた。ラウル氏はしばしば教皇の側に姿を見せたが、それはキューバの存在を強調し、教皇訪問の重要性を示すという願望の現れでもあった。 米国とキューバが外交関係再樹立に向かう決定をするまで50年間のバチカン外交の成果の上に教皇フランシス教皇は今「物語」の主役になった。 バチカンは12月17日、今年10月に両国代表団を迎え、詰めの協議をしたと明らかにした。 バチカンが発表した声明によると、教皇フランシスコはオバマ、ラウル両氏に書簡を送り「両国関係を新たな段階に進めるため、特定の収監者の状況を含む人道的な問題を解決するように」と呼びかけていた。「特定の収監者」はキューバで拘束されていた米国人のアラン・グロス氏らを指すとみられる。 10月の協議では「両国が受け入れ可能な解決策に達した」。バチカン声明によると、17日に78歳の誕生日を迎えた教皇フランシスコは米国とキューバの「歴史的な決断」を歓迎した。オバマ、ラウル両氏も、共に教皇に謝意を表明した。□ ―――――――― ◎バチカンのサンピエトロ広場でクリスマスツリー点灯 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場で12月19日、クリスマスツリーの点灯式が行われた。 ツリーは、イタリア南部カラブリア州から贈られた高さ25・5メートルのモミの木。同広場にツリーを飾る習慣は1982年、当時の教皇・故ヨハネ・パウロ2世治下に始められた。以後毎年、欧州各国から木が寄贈されている。 サンピエトロ大聖堂の照明が同日から発光ダイオード(LED)に変わった。□ ―――――――― ◎軍事境界線近くにツリー設置計画撤回 【CJC=東京】韓国キリスト教総連合会は12月19日、南北軍事境界線に近い京畿道金浦市の愛妓峰展望台にクリスマスツリーを設置する計画を撤回することを明らかにした。聯合ニュースが報じた。 連合会関係者は「純粋な平和と愛に向けたキリスト教の行事として、真の平和がこの地に訪れるよう努力したかった」と主張。その上で、「南北の対立を強め、国内では保守と進歩(勢力)の対立をあおるという誤解を受け、一部団体の強い反発により(設置予定地の)住民に不安を与えた」と撤回の背景を説明した。 北朝鮮はクリスマス電飾に対し、対北朝鮮宣伝施設物と反発して撤去するよう求めていた。2010年には砲撃すると威嚇した。□ ―――――――― ◎韓国でも「日本の平和憲法、ノーベル平和賞候補に」 【CJC=東京】韓国紙『中央日報』(日本語電子版)によると、韓国の各界50人余りが12月18日、日本平和憲法9条をノーベル平和賞に推薦するための署名運動に参加することにした。『日本平和憲法9条ノーベル平和賞推薦韓国委員会』が12月18日ソウルで記者会見を行い、「与野党はもちろん宗教・法曹・労働・文化芸術界など各分野で日本平和憲法9条をノーベル平和賞に推薦するための署名運動を始める」と明らかにした。 韓国内での署名運動には保守・中道・進歩を合わせた元老50人余りが参加することにした。 キリスト教関係では、キム・ヒジュン天主教主教会の議長およびカン・ウイル済州(チェジュ)教区長、キム・チョルボン大韓キリスト教長老会高神総会長、ファン・ヨンデ韓国キリスト教長老会総会長、アン・ジェウン牧師らが参加している。 韓国内で署名運動を推進してきたイ・ブヨン『開かれたウリ党』元議長は「村山富市元首相や小沢一郎生活党代表などが今年9月に「韓国で推進すればどうか」と提案してきて推進することになった」と説明した。□ ―――――――― ◎英国国教会に初の女性主教リビー・レーン牧師 【CJC=東京】英国国教会は12月17日、イングランド北部マンチェスター郊外のストックポート教区主教に女性のリビー・レーン牧師を指名した。同派で主教に女性が就くのは初めて。 ロンドン発時事通信によると、レーン牧師はオックスフォード大卒、2007年から中部チェシャー州で司祭を務めていた。同師はストックポートで「私にとっては驚くべき日であり、教会にとっては歴史的な日だ」と語った。□ ―――――――― ◎タンゴで教皇の78歳誕生日を祝福 【CJC=東京】教皇フランシスコが78歳の誕生日を迎えた12月17日、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場に約2千人の信者らが集まり、タンゴを踊って祝福した。タンゴは、教皇の出身地アルゼンチンが発祥。 共同通信によると、教皇がオープンカーに乗って手を振りながら広場を回ると、信者たちがスペイン語やイタリア語などで口々に「おめでとう」と声を掛けた。ケーキも用意され、教皇はにっこりと笑顔を浮かべ、ろうそくの火を吹き消した。 バチカン報道事務所によると、タンゴ好きで知られる教皇は「祖国にいるような雰囲気だ」と喜んでいたという。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(12月21日)=http://www.cwjpn.com ★教皇フランシスコ=「討論の自由が大切」=シノドス、衝突ではない ★「核兵器廃絶を」=教皇、世界に呼び掛け ★注目の「提題解説(リネアメンタ)」=バチカン=シノドス資料 各国へ ★国際デーに被災地から=物産展や活動紹介=大分教区 ★東日本大震災復興支援カレンダー=仙台教区サポートセンターが作成 =キリスト新聞(12月25日=クリスマス新年号)=http://www.kirishin.com ★燦葉出版40周年=『聖務日課――神学歳時記』4分冊刊行 ★カトリック・聖公会・福音ルーテル=日本で初の合同礼拝開催 ★〝いのちの尊厳〟確立するために=聖学院大と韓国・長老会神学大がシンポ ★並木浩一著作集完結でシンポ=教え子ら「知性の姿」浮き彫りに ★現代の奴隷制度撲滅へ共同宣言 =クリスチャン新聞(12月21・28日=クリスマス特別号)=http://jpnews.org ★特定秘密保護法施工前=牧師の会が記者会見=「廃法までしぶとく戦う」 ★祈りの輪で無から実現=岐阜キングス・ガーデン献堂 ★九州発!被災地支援=「サンタプロジェクト九州」=地域の人々の善意を届ける ★日本戦没学生記念会=「不戦の思い」現代につなぐ=映画「学徒出陣」上映・講演 ★『パウロの選択』著者=自活伝道の矢島徹郎氏逝く ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お 申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 ☆ニュースレター(PDF)・同報メール(無整形テキスト)『週刊・世界キリ スト教情報』お申し込みは ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください ☆『週刊・世界キリスト教情報』既刊号は下の各サイトで ・ニュースレター=PDF http://www.evernote.com/pub/cjcpress/skjweekly/ ・メールマガジン http://blog.livedoor.jp/skjweekly/ ・同報メール http://cjcskj.exblog.jp/ ☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用ください http://www.kohara.ac/church/ …………………… ☆CJC通信(メディア向けですが、どなたでもお読みいただけます。転載使用 ご希望の方は巻頭の連絡先までお申し込みください) http://blog.livedoor.jp/cjcpress/ ☆CJC通信速報(Twitterを利用しています) http://twitter.com/cjcpress/ ―――――――― ■ ▲
by cjc-skj
| 2014-12-22 18:49
┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1247 ┗━━━━━━━ 2014.12.15 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) = 目 次 = ▼ロシア正教会に中国人聖職者が誕生 ▼ロシア正教会が「サウロンの目」再現計画に警告 ▼米タイム誌「今年の人」に『エボラ・ファイターズ』 ▼大統領、聖書にそんな語句はありませんが… ▼教皇がダライ・ラマの面会要請断る ▼教皇が「世界最大」クリスマスツリーに点灯 ▼教皇フランシスコの伝記映画製作へ ▼中国の「孔子平和賞」がキューバのカストロ前議長に ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎ロシア正教会に中国人聖職者が誕生 【CJC=東京】RIAノボスチ通信によると、ロシア正教会の聖職者に初めて中国人の聖職者が誕生した。任命されたのはアナトーリー・クン輔祭。俗名でクン・チュンミン氏は60年に及ぶ中国におけるロシア正教会の歴史の中で初の現地人聖職者。 クン輔祭はこれから香港の『聖使徒ペテロ・パウロ教会』に勤務する。同教会は中国自治正教会所属。香港と中国本土の中国人への宣教活動も輔祭としての任務の一つ。 クン輔祭は、ロシアで学び、ロシアで正教の信仰を持つに至ったと記者に説明、正教会はロシアに存在するだけでなく、「世界に暮らす一人ひとりのためにある」と語った。 中国の正教会信徒は現在1万5000人とされる。□ ―――――――― ◎ロシア正教会が「サウロンの目」再現計画に警告 【CJC=東京】モスクワ発AFP=時事通信によると、ロシア正教会は12月9日、J・R・R・トールキンのファンタジー小説に登場する全てを見通す悪の目をかたどったライトアップを、モスクワの高層ビルで行う計画について、実施すれば災いが起きる恐れがあると警告した。 このイベントは、トールキン作の小説「ホビットの冒険」をピーター・ジャクソン監督が映画化した3部作の最終章『ホビット決戦のゆくえ』の公開を記念し、地元不動産業者が計画しているもの。 原作小説の「ホビットの冒険」とその続編に当たる「指輪物語」3部作では、力の指輪をつける者を見つけるために「冥王」のサウロンが使う「サウロンの目」と呼ばれる巨大な炎の目が登場する。 計画を進める不動産会社ハルズ・デベロップメントの広報担当によると、モスクワでのイベントは、21階建てのビルの上に直径10メートルの球体を置き、背後から光をあてて立体的な視覚効果を作り出す。 ロシア正教会の広報担当フセボロド・チャプリン大主教は『ガバリート・モスクバ・ラジオ』に「これは悪魔のシンボル(象徴)だ」と語った。 「街の上にこのような悪の勝利のシンボルが置かれ、市内で一番高所にある物体同然となる。それは善か、悪か。おそらく悪だろう。後になってこの街に悪いことが起きても、驚くべきではない」と言う。□ ―――――――― ◎米タイム誌「今年の人」に『エボラ・ファイターズ』 【CJC=東京】米週刊誌『タイム』は12月10日、毎年恒例の「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」に、アフリカ西部で猛威を振るうエボラ出血熱の大流行と闘っている医師や看護師ら『エボラ・ファイターズ』(エボラと闘う人々)を選出したと発表した。 米メディア『CNN』によると、ナンシー・ギブス編集長は「世界が枕を高くして眠っていられるのは、自ら立ち上がり、闘おうとする多くの男女がいるからだ。彼らの疲れを知らない勇気と慈悲の行為、そして世界が防御態勢を高める時間を稼いでくれたこと、リスクを冒し、あきらめず、その身を犠牲にし、命を救ってきたことを考えれば、『エボラ・ファイターズ』こそタイムの2014年のパーソン・オブ・ザ・イヤーだ」としている。 ギブス編集長はさらに、流行国の政府が十分な設備や器具を提供できず、世界保健機関(WHO)も流行の事実をなかなか認めようとしなかった一方で、危機に対応しようと最初に立ち上がった人々は騒ぎすぎだと非難されたと指摘した。さらに国際医療援助団体『国境なき医師団』やキリスト教系団体『サマリタンズ・パース』のメンバーをはじめとする多くの医療関係者が、現地の医師や看護師、救急車の運転手や埋葬チームと協力して流行に立ち向かったと付け加えた。□ ―――――――― ◎大統領、聖書にそんな語句はありませんが… 【CJC=東京】バラク・オバマ米大統領がテネシー州ナッシュビルで行った移民改革に関する演説がメディアやソーシャルネットのユーザーらの注目を集めた。 オバマ大統領は「聖書にはこうある。ガラスの家に石を投げることなかれ。他人の目の中にある大枝よりも自分の目の中にある丸太に注意を向けよ」と語った。 「大統領は憲法にないことを打ち出すのだから、聖書にないことを考え出しても、おかしくないのでは」とニュースサイト『デイリー・コーラー』のジム・トリーチャー記者が書き込むと、ツィッターのユーザー、ランス・マニュオン氏は「オバマの聖書の知識は憲法の知識と同じくらいすごい」と応答した。 ワシントン・ポスト紙は、オバマ大統領がおそらく、マタイによる福音書7・1~5を引用したかったのだ、と推測している。 「人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである。あなたがたは、自分の裁く裁きで裁かれ、自分の量る秤で量り与えられる。あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか。兄弟に向かって、『あなたの目からおが屑を取らせてください』と、どうして言えようか。自分の目に丸太があるではないか。偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からおが屑を取り除くことができる」。 ところがここには「ガラスの家に石を投げる」といった語句は見つからない。 ロシアのRIAノーボスチ通信は「ガラスの家に住む者は他人に石を投げるなかれ」という表現が英国人作家ロバート・スチーブンソンの作品に見られると報じている。□ ―――――――― ◎教皇がダライ・ラマの面会要請断る 【CJC=東京】教皇フランシスコが、ローマ訪問中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世との面会を断った。 ダライ・ラマは12日に開幕した『ノーベル平和賞受賞者世界サミット』に参加するため、ローマを訪れた。 バチカン(ローマ教皇庁)報道担当は12月12日、教皇が「ダライ・ラマを大いに尊敬している」としながらも、中国との「微妙な状況」から面会の予定はないと認めた。ただ報道担当は「教皇はどの平和賞受賞者とも会わない」と強調している。 同サミットは、南アのケープタウンで開催予定だったが、対中関係を重視する南ア政府が、中国への配慮からダライ・ラマへのビザ発給を拒否したことで、ほかのサミット参加者が抗議し、開催地がローマに変更された。 チベットの「高度の自治」を求めるダライ・ラマを中国政府は「分離独立主義者」と見なしている。 中国のカトリック教会は政府公認の中国天主教愛国会と、教皇に忠誠を誓う非公認の「地下教会」に分かれ、バチカンと中国は司教任命権などを巡り対立している。教皇は昨年3月の就任以来、中国に対して、関係改善のための対話に応じるよう呼びかけている。 ダライ・ラマが最後に教皇と面会したのは、前教皇ベネディクト16世治下の2006年。□ ―――――――― ◎教皇が「世界最大」クリスマスツリーに点灯 【CJC=東京】教皇フランシスコはバチカン(ローマ教皇庁)で12月9日、「光をともしましょう」と述べて、タブレット端末を手に取り、画面のボタンを押した。 この瞬間、バチカンから約200キロ離れたイタリア中部のグッビオの丘の斜面に作られた「クリスマスツリー」に光がともされた。 この「クリスマスツリー」は、丘の斜面に1000個の電球で描かれたもの。縦750メートル、横450メートルの大きさ。2011年、前任教皇のベネディクト16世がスイッチを押して以来、遠隔操作による点灯が恒例になった。 1991年に世界最大としてギネス・ブックに登録されている。□ ―――――――― ◎教皇フランシスコの伝記映画製作へ 【CJC=東京】教皇フランシスコを描いた伝記映画『フランシスコ』の概要が明らかになり、主役を映画『トーク・トゥ・ハー』で知られる、アルゼンチン出身の俳優ダリオ・グランディネッティが務めることが業界メディアにより報じられた。 映画『アル・シエロ』(空へ)などで知られるアルゼンチンのプロデューサー、パブロ・ボッジが製作する予定で、映画『カミーラ』のベーダ・ドカンポ・フェイホーが脚本兼監督を務める。 アルゼンチンの主要紙『ラ・ナシオン』のバチカン専門記者エリザベッタ・ピケが執筆した「フランシスコ=ライフ・アンド・レボリューション」を基に映画化するという。□ ―――――――― ◎中国の「孔子平和賞」がキューバのカストロ前議長に 【CJC=東京】中国版『ノーベル平和賞』と見られている『孔子平和賞』の今年の受賞者に、社会主義国キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(88)が選ばれ、北京で12月9日表彰式が行われた。世界平和への「重要な貢献」が評価されたという。11日付の共産党機関紙、人民日報系の環球時報が伝えた。 授賞式には、カストロ氏の代理でキューバからの交換留学生が出席した。 同賞は2010年のノーベル平和賞が服役中の民主活動家、劉暁波氏に決まったことに対抗して創設された。これまでにロシアのプーチン大統領やアナン前国連事務総長らが受賞している。 カストロ氏は、韓国の朴槿恵大統領や潘基文国連事務総長、上海協力機構など20人・団体を超える候補を抑えて選出された。専門家や学術者ら16人からなる選考委員のうち9人がカストロ氏に投票したという。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(12月14日)=http://www.cwjpn.com ★日本聖公会 日本福音ルーテル教会 カトリック教会=初の3教会合同礼拝 ★教皇と諸宗教指導者=奴隷制度撲滅目指す=共同宣言に署名「2020年までに」 ★東日本大震災被災地支援全ベース会議=仙台教区サポート会議=岩手・釜石=住民の痛みに向き合う=数年先視野に体制の模索も ★各政党姿勢示す=ヘイト・スピーチ対策=弁護士ら調査 ★岡田大司教、竹下節子さん対談=宣教のヒント探る=東京教区アレルヤ会 =キリスト新聞(12月13日)=http://www.kirishin.com ★映画『最後の命』公開記念対談=「罪」と向き合う旅の果てに=松本准平さん(映画監督)×古賀博さん(牧師)=わかりやすさを求める時代 ★バプ連盟が川内原発再稼働に反対声明 ★関西学院大学神学部が125周年=記念講演で姜尚中氏「福音共有し合える場を」 ★米キリスト教出版事情に学ぶ 出版販売協会が専門家招き勉強会 ★教皇がトルコを司牧訪問 =クリスチャン新聞(12月14日・休刊)=http://jpnews.org ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お 申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 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by cjc-skj
| 2014-12-15 09:17
┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1246 ┗━━━━━━━ 2014.12.8 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) = 目 次 = ▼現代の奴隷制度撲滅へ諸宗教指導者が共同宣言 ▼憲法9条に関する世界宗教者会議でWCC総幹事発題 ▼カトリック教会『奉献生活の年』始まる、バチカンで開幕ミサ ▼香港デモ終息へ陳枢機卿が警察に出頭 ▼パキスタンでキリスト者妊婦を暴行、略奪 ▼インドの女性障害者は施設で「動物以下の扱い」 ▼独バイエルン州の同性カップルに朗報? ▼人種の壁越え教会合併 ▼「北」の境界線近くにクリスマスツリー計画 ▼マクドナルドが教会にもあったら ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎現代の奴隷制度撲滅へ諸宗教指導者が共同宣言 【CJC=東京】奴隷制度廃止国際デーを記念した12月2日、バチカン(ローマ教皇庁)に諸宗教の指導者らが集い、現代の奴隷制度撲滅を目指す共同宣言に署名した。 2020年までに売春や人身売買の撲滅を――。教皇フランシスコら主要宗教の指導者らでつくる『世界自由ネットワーク』が呼び掛けたもの。同ネットワークは、「奴隷」とされる人口は世界で3500万人以上だとしている。 バチカン庭園内で行われたこの集いには、教皇フランシスコ、英国国教会ジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教や、正教会のコンスタンティノポリス総主教庁、ユダヤ教、イスラム教、仏教、ヒンズー教の使節・代表らが参加した。 共同宣言では、人身売買や、強制労働、売春、臓器売買等、現代のあらゆる形の奴隷制度を人類に対する犯罪とみなし、世界の宗教者とすべての善意の人々が、2020年を目標に、こうした今日の奴隷制度を撲滅できるよう、共通の努力を訴えている。□ ―――――――― ◎憲法9条に関する世界宗教者会議でWCC総幹事発題 【CJC=東京】「憲法9条と世界の平和」を主題に憲法9条に関する第4回世界宗教者会議が12月3日から5日まで在日本韓国YMCAアジア青少年センター(東京都千代田区)で開かれた。 世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ・トゥヴェイト総幹事が「日本国憲法の第9条=北東アジアとその範囲を超えた平和のための支柱」と題して発題した。最終日の5日に共同声明を採択、閉幕した。□ ―――――――― ◎カトリック教会『奉献生活の年』始まる、バチカンで開幕ミサ 【CJC=東京】待降節第一主日の11月30日、カトリック教会の典礼年間が更新され、『奉献生活の年』が始まった。 『奉献生活の年』は、第2バチカン公会議の公文書『修道生活の刷新・適応に関する教令』発布50周年を機会に行われる特別年。同日から2016年2月2日『主の奉献』の日に記念される『世界奉献生活者の日』まで、1年以上にわたる。 バチカン放送(日本語電子版)によると、30日、バチカンのサンピエトロ大聖堂で、開幕ミサが、教皇庁奉献・使徒的生活会省長官ジョアン・ブラス・ジ・アビス枢機卿によって捧げられた。ミサでは、この日司牧訪問のためトルコに滞在中の教皇フランシスコのメッセージが、ジ・アビス枢機卿によって読み上げられた。 教皇はメッセージで、福音の勧告を通してキリストにより近くから倣うために、すべてを捨て主に従った人々の、奉献生活という特別な生き方の素晴らしさと大切さを、この特別年を通して全教会に改めて示したいと述べた。□ ―――――――― ◎香港デモ終息へ陳枢機卿が警察に出頭 【CJC=東京】カトリック香港教区名誉司教のジョゼフ陳日君(ゼン・ゼーキウン=82)枢機卿が12月3日、民主派デモの共同発起人たち3人に同行して警察に出頭した。2カ月以上続き、デモ隊と警官隊の衝突が激化している香港市街での抗議行動を終わらせるよう呼び掛けるねらいと見られる。米カトリック通信CNSが報じた。 ゼン枢機卿は警察署内に約1時間ほどいたが、外へ姿を現した後、香港の民主主義のために祈るよう市民に呼び掛けた。 香港中心部のビジネス街の道路を占拠した民主化運動グループ『オキュパイ・セントラル』(中環地区を占拠せよ)は、香港大学で法学を講じる戴耀廷(ベニー・タイ)准教授とバプテスト教会の朱耀明(チュー・イウミン)牧師らが発起人となり、香港政府と中国中央政府に香港での真の民主主義を実現させることを目指して活動してきた。 抗議行動は、本土政府が2017年の香港行政官選挙の候補者を都合良く選ぼうとしていると主張して行われた。 ゼン枢機卿は11月下旬、自身のブログに、民主化への闘争は長い時間がかかるかもしれないが、「ダビデがゴリアテを石で打ち倒したように、奇跡は起こるかもしれない。そして、ベルリンの壁が25年前に崩壊したことは誰も予想していなかった」と書き込んでいた。□ ―――――――― ◎パキスタンでキリスト者妊婦を暴行、略奪 【CJC=東京】パキスタン北東部シェーフープラのキリスト者女性エリシュバ・ビビさん(28)は妊娠3カ月のところをイスラム教徒2人に襲われ、全裸にされて鉄棒などで殴打された。『ブリティッシュ・パキスタン・キリスト教協会』の情報として、米宣教通信『アシスト』が報じた。シェイクプラは、キリスト教信仰を理由に死刑を求刑されたアシア・ビビさんの出身地。 情報によると、エリシュバさんをイスラム教徒の女性2人が「不可触」と決めつけて論争になったから、パキスタンではキリスト者への襲撃は容認されるとして2人が暴行、さらに彼女の週給1000ルピー、金のネックレス、携帯電話を奪った。 全身が傷だらけになるほどに暴行を受けたのに、周囲のイスラム教徒は笑いながら見ているだけで、引き裂かれた布で身体を覆う手伝いもせず、石を投げつけたりしたという。 胎児を流産してしまったエリシュバさんは今も泣き続けている。□ ―――――――― ◎インドの女性障害者は施設で「動物以下の扱い」 【CJC=東京】AFP=時事通信によると、インドでは知的障害や精神障害のある女性たちが施設に閉じ込められ、性的虐待や暴行など「動物以下の扱い」を受けていると非難する報告書を、国際人権団体『ヒューマン・ライツ・ウオッチ』(HRW)が12月3日発表した。 報告書は、女性たちがしばしば、基本的設備すら整っていない過剰収容の公営施設に放り込まれ、そこでは知的障害や精神障害のある人が「あざ笑われ、おびえさせられ、汚名を着せられている」という。 報告書の執筆者クリティ・シャルマ氏によれば、「閉じ込められた女性たちの生活は孤独や恐怖、虐待にあふれ、脱出できる希望もない」。特に、障害のある女性や少女たちは、性的暴力の対象となったり、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康と権利)を否定されたりしているという。 「動物以下の扱い」と題された報告書は、こうした施設に入所中か過去に入所していた女性と少女52人と、家族や医師150人を対象にした聞き取り調査に基づいている。□ ―――――――― ◎独バイエルン州の同性カップルに朗報? 【CJC=東京】ドイツのキリスト者は『教会税』を支払う義務がある。未婚者は各自が納めるが、結婚すると世帯ごとの納税となる。 パートナー登録をしている同性カップルは、世帯としての支払いが認められていなかったが、このほどバイエルン州議会は、同性カップルの教会税について、婚姻関係にある夫婦と同等に扱うことを決定した。 2013年5月の連邦憲法裁判所の決定で、同性カップルと婚姻関係にある夫婦の税制上の不平等が、平等取扱原則に反するとみなされたことによる。2001年までさかのぼって申請すると、還付が受けられるという。□ ―――――――― ◎人種の壁越え教会合併 【CJC=東京】米フロリダ州ジャクソンビルの『シロ・メトロポリタン・バプテスト教会』は2015年1月15日に、オレンジパークの『リッジウッド・バプテスト教会』を吸収する。リッジウッド教会が財政的に苦境にあるのを救うため。 シロ教会は黒人主体の教会で、そこが白人主体のリッジウッド教会を買収する形になる。□ ―――――――― ◎「北」の境界線近くにクリスマスツリー計画 【CJC=東京】韓国国防省報道官は12月2日、韓国のキリスト教団体が南北軍事境界線近くの京畿道金浦市に大型のクリスマスツリーを設置し、点灯式を行う計画を承認したことを明らかにした。時事通信が報じた。 ツリーは23日から1月6日まで設置、点灯される予定。報道官は承認した理由について「平和を願う趣旨と、宗教活動を保障する意味で要請を受け入れた」と述べ、北朝鮮の反発は考慮しない考えを強調した。□ ―――――――― ◎マクドナルドが教会にもあったら 【CJC=東京】米国で教会内にマクドナルド・レストラン開店の権利を獲得するため100万ドル(約1億2000万円)募金が行われている、と英紙ミラーが報じた。 『マックマス・プロジェクト』と言う募金計画を始めたのは教会関係のデザイン会社『ルックス・デイ』のクリエーティブ・ディレクター、ポール・ディルッカ氏たち。ニュージャージー州内かペンシルベニア州フィラデルフィアでの開店を目指している。 「キリスト教は今の聞き手を捉えることが出来ない。教会にはデザイン思考が欠けており、改革も不十分だ」と同氏。「ばかげたアイデアと思う人が多いだろうということは分かっている」と言う。 そえでもこの計画を打ち出したのは、教会に活発さを取り戻し、交流と文化活動のセンターにしようという願いからで、米国では毎年300万人もが教会から離れてゆくのを見てのこととか。 肝心のマクドナルド社は、教会の昔ながらの雰囲気には合わないのではないか、と懐疑的のようだ。しかし『マックマス・プロジェクト』は、キャンペーン用のシャツも用意したりして、自信も見えている。まずは募金の成果を見てのことか。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(12月7日)=http://www.cwjpn.com ★教皇、トルコを訪問=宗教差別、迫害を憂慮=政府・宗教指導者らと会談 ★「奉献生活の年」始まる=長崎、東京で開始のミサ ★欧州議会で教皇=「祖母」なる大陸に=活気を取り戻そう ★教皇機内会見=テロ、性虐待で発言=「対話の扉閉ざさない」 ★「一つになろう」=ザビエル祭に1500人=日本カトリック神学院(東京) =キリスト新聞(12月6日)=http://www.kirishin.com ★西南学院100周年を前に学術シンポ=「一神教は危険か?」――宗教間対話と共生の可能性=偶像礼拝を防ぐ手段として ★青山学院が140周年を記念=式典で〝オール青山聖歌隊〟が奉唱 ★日本福音振興会が功労賞顕彰=村上宣道、内貴八郎右衛門、飯島延浩、田内基の4氏 ★「キリストに妻子がいた」と英新刊 ★中国で聖書印刷が1億2500万冊に =クリスチャン新聞(12月7日)=http://jpnews.org ★次世代変える子どもに焦点=日本で初めての「4/14の窓カンファレンス」開催 ★金の大玉祝祷祭で「ハレルヤコーラス」「喜びの歌」=商店街の祝福を祈る=同盟基督・名古屋福音伝道教会 ★ワールド・ビジョン=「遠くの子どもを身近に」=国連・子どもの権利条約25周年で「世界の果ての通学路」上映 ★本当の平安はイエスだけ=2014クリストファー・サン国際大会 ★「霊的機能性」でお年寄りから幼子まで=COG・川崎キリスト教会新会堂 ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お 申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 ☆ニュースレター(PDF)・同報メール(無整形テキスト)『週刊・世界キリ スト教情報』お申し込みは ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください ☆『週刊・世界キリスト教情報』既刊号は下の各サイトで ・ニュースレター=PDF http://www.evernote.com/pub/cjcpress/skjweekly/ ・メールマガジン http://blog.livedoor.jp/skjweekly/ ・同報メール http://cjcskj.exblog.jp/ ☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用ください http://www.kohara.ac/church/ …………………… ☆CJC通信(メディア向けですが、どなたでもお読みいただけます。転載使用 ご希望の方は巻頭の連絡先までお申し込みください) http://blog.livedoor.jp/cjcpress/ ☆CJC通信速報(Twitterを利用しています) http://twitter.com/cjcpress/ ―――――――― ■ ▲
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| 2014-12-15 09:16
┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1245 ┗━━━━━━━ 2014.12.1 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) = 目 次 = ▼教皇がトルコを司牧訪問 ▼イスラム指導者らに過激派非難を教皇要請 ▼被爆から「学んでいない」と教皇が憂慮 ▼教皇が欧州議会で演説、移民受け入れ促す ▼『イスラム国』との対話になお期待、と教皇 ▼「事実を隠してはいけない」と教皇 ▼潘国連事務総長にハーバード大学「人道主義者賞」 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎教皇がトルコを司牧訪問 【CJC=東京】教皇フランシスコは11月28日から3日間の日程でトルコを司牧訪問した。第6回目の海外訪問。トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、正教会コスタンティノポリスのエキュメニカル総主教バルトロメオス1世、トルコ・カトリック司教協議会の招きに応える訪問。 バチカン放送などによると、教皇は28日午前、ローマを特別機で出発、同日午後、トルコの首都アンカラのエセンボーア空港に到着。まずアンカラ市内のアタテュルク廟に向かい、次いで大統領公邸での歓迎式に臨み、エルドアン大統領を表敬訪問、各界要人との出会い、アフメト・ダウトオール首相および宗教庁代表らと会談した。 新築された大統領公邸は「白い宮殿」と呼ばれ、1000室ある。建設費13億7千万トルコ・リラ(約700億円)で、敷地は20万平方メートル。首相から大統領に転じたエルドアン氏の「独裁色の反映」とも指摘されている。 29日、教皇は首都アンカラから、イスタンブールへ移動。イスタンブールのアタテュルク国際空港で、教皇はバルトロメオス1世の出迎えを受けた。教皇と総主教はこれまで数回会見している。 イスタンブールで教皇はイスラム礼拝堂スルタンアフメト・モスク(通称ブルーモスク)をグランド・ムフティ(イスラム教指導者)と共に訪問した。イスラム教のモスクを訪問した教皇としては、ヨハネ・パウロ2世とベネディクト16世に次いで3人目。 モスクの入り口で教皇はしきたりに従って靴を脱ぎ、イスラム教の聖地メッカの方角を向き、頭を垂れて約2分間、黙祷した。バチカン(ローマ教皇庁)報道事務所は「神への崇敬の黙想」と説明している。。 前教皇ベネディクト16世も2006年にトルコを訪問した際、同モスクで黙祷した。 続いて、教皇はブルーモスクの向かいにあるアヤソフィア博物館を訪れた。アヤソフィア博物館はキリスト教の大聖堂だったが、オスマン帝国時代にモスクに転換。トルコ共和国成立後にムスタファ・ケマル・アタテュルク初代大統領の命により、博物館とされた。 ビザンチン様式を代表する荘厳な建築や、キリスト教時代・イスラム教時代、それぞれのモザイク装飾などを教皇は見学した。 教皇はアヤソフィアの訪問者として記帳、ギリシャ語で「神の聖なる叡智よ」、そしてラテン語で詩編84・2の「主よ、あなたのいますところは、どれほど愛されていることでしょう」という言葉を記した。 午後、ラテン典礼カトリック司教座であるサント・スピリト(聖霊)大聖堂でトルコの教会関係者と共にミサを行った。 教皇司式のこのミサには、トルコのカトリック司祭や修道者、各小教区の信者代表らが参加し、ラテン典礼とカルデア典礼を交えて行われた。使用言語も、ラテン語のほか、アルメニア語、トルコ語、アラマイ語、またヨーロッパの各言語などに渡るものとなった。 正教会のバルトロメオス1世をはじめ、アルメニア使徒教会、シリア正教会、プロテスタント教会の代表も参列した。 ミサで教皇は、聖霊が教会にもたらす多くのカリスマとそれを一致させる力をテーマに、説教を行った。 「聖霊は教会の魂です」と述べた教皇は、聖霊は教会に命を吹き込み、神の民を豊かにするための様々なカリスマを与えるだけでなく、特にキリスト者たちに一致をもたらし、それが唯一のキリストの体を構成するように働きかけると強調。教会のミッションは聖霊にかかっており、聖霊こそがすべてを実現することを忘れてはならないと述べた。 続いて、ファナリ地区にある正教会の総主教座・聖ゲオルギオス大聖堂でエキュメニカルな祈りの集いを行い、総主教館でバルトロメオス1世と会談した。 30日午前、教皇はイスタンブールのバチカン代表事務所でトルコのユダヤ教首席ラビ(導師)イサク・ハレヴァ師と会見。この後、バルトロメオス1世と総主教座聖ゲオルギオス大聖堂で典礼に参加。エキュメニカルな祝福と共同声明への署名を行った。 声明で東西教会のトップは、「キリスト者のいない中東を受け入れるわけにはいかない」と宣言。イスラム過激派組織「イスラム国」によるキリスト教徒の迫害に懸念を表明、国際社会に「適切な対応」を求めた。 バルトロメオス1世と昼食した教皇は、イスタンブール市内の病院に立ち寄り、入院中のアルメニア使徒教会のメスロブ・ムタフィアン・コスタンティノポリ総主教を見舞った。 夕方、教皇はイスタンブールのアタテュルク国際空港でバルトロメオ1世の見送りを受け出発、ローマへ戻った。□ ―――――――― ◎イスラム指導者らに過激派非難を教皇要請 【CJC=東京】教皇フランシスコは11月30日、トルコ訪問からローマに戻る機内での記者会見で世界のイスラム教指導者らに向けて、イスラムの名の下に行われているテロリズムを「明確に」否定するよう呼び掛けた。AFP通信が報じた。 教皇の発言は、『イスラム国』などのジハード(聖戦)を掲げたイスラム過激派組織への対応についての質問に返答したもの。 AFP通信によると、教皇は28日に行われたトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領に伝えたとされる見解を繰り返す形で、政治、宗教、学問の分野における世界のイスラム教指導者たちが、(イスラム教を損なう暴力行為を)はっきりと否定したならば、いかに素晴らしいことかと、大統領に話した、と述べた。 さらに教皇は、こうしたイスラム教指導者たち自身の口から発せられる過激派への批判の声は「多くのイスラム教徒を助けることになるだろう。わたしたちは皆、世界規模での(イスラム過激派に対する)非難を必要としている、と付け加えた。□ ―――――――― ◎被爆から「学んでいない」と教皇が憂慮 【CJC=東京】教皇フランシスコは11月30日、トルコ訪問からローマに戻る機内での記者会見で、世界各地で戦争が起きている現状について憂慮、広島や長崎の被爆の歴史などから「人類は何も学んでいない」と嘆いた。同行した共同通信の植田粧子記者が報じた。 教皇は、人類が開発した核エネルギーは多くの利益をもたらすが、「人間性を破壊するためにも使われた」と非難。核兵器が再び使われれば「(原爆投下で焼け野原となった)長崎や広島が経験したように、私たちは全て最初からやり直さなければならない状況に陥る」と懸念を示した。□ ―――――――― ◎教皇が欧州議会で演説、移民受け入れ促す 【CJC=東京】教皇フランシスコは11月25日、仏東部ストラスブールを訪問、欧州連合(EU)の欧州議会で演説し、欧州が「内向き」にならず、高齢者や貧困者、移民に対する連帯の精神を実践するよう呼びかけた。教皇の欧州議会訪問は1988年10月の故ヨハネ・パウロ2世以来のこと。 教皇は演説で「世界は『欧州中心』でなくなった。欧州は疲弊し、世界の主人公ではなくなっている」と述べた。さらに欧州経済危機を受けて高齢者や若者、貧困者の孤独が深まっていると指摘した。また移民船の遭難が続いている地中海について、そこが巨大な墓地になるのは容認できない、と語り、移民の受け入れを促した。□ ―――――――― ◎『イスラム国』との対話になお期待、と教皇 【CJC=東京】教皇フランシスコはストラスブール訪問からの帰途、特別機内で記者団と会見、中東地域に平和をもたらすため、過激派組織『イスラム国』との対話に「決して扉を閉ざさない」と語った。 テロは世界が真剣に取り組まねばならない脅威と語った。 教皇はさらに、「テロ」という言葉は過激派の行動を指して使うだけでなく、一方的に軍事力を行使する数カ国の政府の行動にもあてはまると指摘した。□ ―――――――― ◎「事実を隠してはいけない」と教皇 【CJC=東京】教皇フランシスコはストラスブール訪問からの帰途、特別機内でスペインの記者から同国南西部グラナダの青年が司祭に性虐待を受けたことで教皇に手紙を書いた件について質問を受けた。 米カトリック通信CNSによると、教皇はその手紙を受け取ったことを認めた。「私はそれを読み、その青年に電話して、こう言いました。『明日、司教の所に行きなさい』。そして司教に手紙を書いて、すぐに手を打ち、調査を始めるように依頼しました」と教皇は述べた。 この手紙により、警察が大規模な捜索を行い、司祭3人と信徒1人を逮捕した。さらに、グラナダ教区の司祭数人が聖職執行停止の処分を受けた。 教皇は、手紙を読んで「非常な痛みを覚えました。とてつもない痛みです。けれども、事実は事実ですから、私たちはそれを隠してはいけません」と語った。□ ―――――――― ◎潘国連事務総長にハーバード大学「人道主義者賞」 【CJC=東京】潘基文国連事務総長が、母校米ハーバード大学の「2014年今年の人道主義者賞」を受賞する。韓国紙『東亜日報』(日本語電子版)が報じた。この賞は、1974年から2011年までハーバード大学記念教会で牧師を務めた故ピーター・ゴメス師を記念して制定された。 ハーバード大学のホームページによると、ハーバード財団のアレン・カウンター所長は、「潘総長は人身売買や気候変動、エボラ出血熱などで卓越した指導力を発揮して国連を率い、人道主義的貢献をした」とし、「ハーバード大学の学生が人道主義の象徴として求める役割モデルだ」と授賞理由を明らかにした。 授賞式は12月2日、ハーバード大学記念教会で。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(11月30日)=http://www.cwjpn.com ★教皇フランシスコ=「全ての人に食料を」=国際栄養会議で演説 ★エルサレムの会堂襲撃を非難=教皇=暴力の連鎖終結促す ★教皇=愛と優しさと信仰で聖性を ★ロゴス点字図書館高橋館長に本間一夫文化賞=「選挙公報」の点訳など尽力 ★カトリックを去り福音派や無宗教に=中南米 =キリスト新聞(11月29日・休刊)=http://www.kirishin.com =クリスチャン新聞(11月30日)=http://jpnews.org ★沖縄県知事選 基地辺野古移設対候補が当選=祈りをもって応援していく ★西アフリカでエボラ対策支援=塩素でウイルス殺菌、感染予防 ★キリスト教功労者に松居直氏、徳善義和氏 ★福音功労賞に村上宣道氏、内貴八郎右衛門氏、飯島延浩氏、田内基氏 ★土肥隆一氏 旭日重光章叙勲で祝う会=教会と福祉の発展に寄与 ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お 申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 ☆ニュースレター(PDF)・同報メール(無整形テキスト)『週刊・世界キリ スト教情報』お申し込みは ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください ☆『週刊・世界キリスト教情報』既刊号は下の各サイトで ・ニュースレター=PDF 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by cjc-skj
| 2014-12-01 21:49
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