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ADLは、WEA文書を拒否する声明の中で、「この福音派の文書は、愛の差し伸べではなく憎悪の命令である。WEAが、ユダヤ教を不完全だとか、誤った教えだと言う限り、反ユダヤ主義は続く」と指摘している。 ADLの声明には、エイブラハム・H・フォックスマン全国担当と、宗教間政策担当のラビ・エリック・J・グリーンバーグが署名した。 「WEAは、ユダヤ人を転向させるのは、ユダヤ人への「愛」から出ていると主張するが、私たちは、WEAが本当にユダヤ人を愛しているのなら、ユダヤ教を尊重し、ユダヤ教の伝統の完全性を認めるだろうと信じる」と署名した2人は語り、「ナチが、ユダヤ人を皆殺しにする最終的な決断を命令したベルリンからこの宣言を出すとは無神経の極み」と付け加えた。 WEA神学委員会議長のデービッド・パーカー牧師は、ENI通信に電子メールで、ベルリン宣言の「公正な読み方」が「福音の欺瞞的なまた他の不正な形だけでなく反ユダヤ主義も非難している」ことを理解させる、と伝えて来た。「キリスト者にとって、またその他の人にとって、自らの信念を表わし、それを伝える自由の重要性を、私たちは強調する。それにはユダヤ人でイエスを信じる人も尊敬されるべきであり、その信仰のため差別を経験するべきでないことも含めている」と言う。 、「結局、それは自分の仲間のユダヤ人にわが身を提供し、また最初のユダヤ人の弟子によって共有された1人のユダヤ人イエスのメッセージと教えを受け入れ、それに従うという事なのだ」と、パーカー氏は付け加えた。□ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎「約束の地」協議はイスラエル・パレスチナ紛争に新展望 【ジュネーブ=CJC】イスラエル・パレスチナ紛争に大きな関わりを持つ「約束の地」に関する会議が、スイス・プロテスタント連合と改革諸教会の協力で9月10~14日にベルン近郊で開催された。世界教会協議会(WCC)のエキュメニカル・フォーラムの一環として行われた会議は、世界各地から参加した教会指導者や神学者85人にに新たな展望を与えることになった。「建設的な対決」によって問題に対する見方が変わった、という参加者もいる。 協議の結論で重要なのは、聖書にある土地問題の理解が進んだこと。 数十年に及ぶイスラエル・パレスチナ間の暴力抗争はキリスト教神学者に重大な応答を示すよう働きかけるものだった。聖書が「抑圧を正当化し、現状について単純極まりない論評を行うするために利用されてはならない」と会議の最終文書は指摘している。 「討議へのパレスチナ・キリスト者のきちんとした貢献が、この問題への対し方を大きく変えることになった」と主催者側はコミュニケで指摘した。「物議をかもし、時には熱烈な討論において、中心テーマへの建設的な感覚が強まった」と言う。 欧州と北米の学者は、キリスト者とユダヤ人の間の何年もの対話で行われた進展を概説した。この「ユダヤ教とキリスト教の癒し」を評価して、パレスチナ=イスラエルのキリスト者が、今後の同様な対話で受け入れられるように、そして同様な対話がイスラム教徒との間でも開設されるように、要望した。 「地球とその全住民の豊かさのために正義、平和、和解、許しを推進するための、力強いメタファーを聖書と私たちの伝統において再発見することを通じ、批判的に、創造的に「約束の地」という観念を検証し続けよう」と最終文書「ベルン・パースペクティブ」は述べている。 聖書の示す歴史と聖書の物話を区別することは特に重要、と「ベルン・パースペクティブ」は言う。それは聖書のイスラエルと現代のイスラエル国家を区別することについても同様だ。 会議日程の中で、参加者はベルンの「諸宗教の家」を訪問した。これは同市在住のキリスト者、ユダヤ人、イスラム教徒やその他宗教団体の間で長年にわたる関係樹立の結果、設立されたもの。 会議閉幕に際してのエキュメニカル(教会一致を目指す)礼拝で、パレスチナの神学者ジャマル・カデル氏は、二つの人々、三つの宗教の本拠としてのエルサレムの平和の中心的な意義を強調、「平和はエルサレムから始まり、そこから世界中に輝きを広げる」と語った。□ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎英国国教会、チャールズ・ダーウィンに謝罪 【CJC=東京】英国国教会は9月15日、著書「種の起源」によって進化論を主張した自然科学者チャールズ・ダーウィンに対し、当時の対応は、17世紀にガリレオの天動説に対して犯した錯誤を繰り返した感情的な反発で、過剰防衛的なものだった、と公式サイト上で謝罪した。 ただダーウィンの玄孫(やしゃご)にあたるアンドリュー・ダーウィン氏は、126年ぶりの謝罪を「まったく無意味」と決め付けている。「約200年たってから謝罪する理由が分からない。過ちを正すというのではなく、謝罪することで気分を軽くしたいだけでは…」と批判的。 ダーウィン自身はウエストミンスター聖堂に埋葬された。「それ自体が謝罪とも受け取れる」とひ孫にあたるホレス・バーロー氏はコメントしている。 米国ではキリスト教保守派を中心に創造説を支持する動きも強く、州によっては公立学校で教えることを認めている。英国でも、王立協会に所属する生物学者で聖職者のマイケル・ライス教授が、創造説を「一つの正当な世界観」として学校の科学の授業で扱うべきだと発言し、大きな波紋を呼んだ。 公式サイトに掲載された謝罪文は宣教・公共関係部門の責任者マルコム・ブラウン牧師によるもので要旨次の通り。 「チャールズ・ダーウィンへ。あなたの生誕から約200年を経た今、英国国教会はあなたの考えを誤解し、最初の対応を誤ったために、今もなお偏見が消えない状況を生みだしたことを謝罪する」。 「進化論に反対することが今でもなお、キリスト教にとって『信仰のリトマス試験』になっていることがある。それは、キリスト教への脅威に対する恐怖によることが多い」。□ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎バチカンが「種の起源」から150年迎え進化論会議へ 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は9月15日、チャールズ・ダーウィンの「種の起源」出版150周年を迎える2009年3月3~7日に、進化論に関する会議をバチカンで開催する、と発表した。 教皇庁文化評議会議長ジャンフランコ・ラヴァージ大司教は、記者会見で「進化論と聖書のメッセージの間に相反するところはまったくない」との見解を示し、教皇ベネディクト十六世や最近の先任教皇が進化論に興味を示していることを明らかにした。 さまざまな分野の科学者や哲学者、カトリック・プロテスタントの神学者を招待して、進化論に関する会議を開催するという。キリスト教原理主義者の間では、人類誕生について聖書の記述を文字通り解釈するという天地創造説が支持を広げている中での動きとして注目される。 会議は、ローマの教皇庁立グレゴリアン大学と米ノートルダム大学が共催する。グレゴリアン大学のマルク・ルクレルク教授は、「信仰や創造主である神と相反するのは学説としての進化論ではない。それは、真実を説明する唯一の方法ではないということ」と説明する。 同教授は、特に米国のキリスト教原理主義によって支持され、学校教育で進化論の変わりに教えられられる「インテリジェント・デザイン」説とは一線を画しており、人類の誕生に関して、神の手によるという説と進化論的な説明は、二つの異なる次元にあるもの、との立場に立っている。□ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎教会焼き打ちしたヒンズー教過激派指導者逮捕 【CJC=東京】南インドのカルナータカ州のキリスト教会が連続して焼き打ちされた事件で、ヒンズー教過激派『バジラン・ダル』の指導者マヘンドラ・クマールを9月19日深夜逮捕した、と現地警察が20日明らかにした。 インド連邦政府がカルナータカ州のヒンズー教国家主義政府に、「事態沈静化を図る」よう命じた1日後の逮捕。 カルナータカでは約20教会が相次ぎ襲撃された。東部オリッサ州でも同様な事件が相次ぎ、死者約20人を出している。 オリッサ州では、ヒンズー教聖職者と信者4人が殺害されたことへの反発から反キリスト教感情が高まり、数千人が迫害を恐れて、自宅を離れ、州政府運営のキャンプに入っている。 インドでは、ヒンズー教徒とキリスト者の暴力抗争が周期的に発生している。インドの総人口約11億人のうちキリスト者は2・3%。 ヒンズー教過激派は、キリスト教宣教師が、無料で教育したり医療活動を行うことで、貧困層や最下位のカースト層を「買収」している、と主張する。□ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎中国や北朝鮮の状況改善せず、と「宗教の自由」で米報告書 【CJC=東京】米国務省は9月19日、各国の宗教の自由に関する2008年版報告書を発表し、侵害が特に深刻な国として北朝鮮、中国、ミャンマー、イラン、エリトリア、サウジアラビア、スーダン、ウズベキスタンなど8カ国を昨年に続いて指定した。 北朝鮮については、四つの宗教施設は、すべて政府の管理下にあって見世物的な色彩が強く、「真の意味での宗教の自由は存在しない」として、侵害が世界でも最悪の水準になっていると批判。指導者一族の個人崇拝が国家体制を支える重要なイデオロギーとなっており、国教のようになっていると指摘、政権が宗教弾圧を継続していると非難した。 また、強制収容所に送られた推計15万~20万人の一部が宗教問題を理由とした収監だ、と判断している。 中国に関しては、8月の北京五輪期間中、当局が政府非公認の「地下教会」を閉鎖させたり、数人の外国人活動家を「違法な宗教活動をした」などとして拘束、ビザを取り消したりしたと報じられていることを指摘した。またこの1年で、チベット自治区や新疆ウイグル自治区の弾圧が強まり、3月にチベット自治区で起きた大規模暴動をきっかけにチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ十四世への批判が強化されていると指摘。寺院閉鎖、チベット仏教僧への愛国教育、追放などの弾圧にも言及した。キリスト教の伝道に対する干渉にも触れている。□ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎教皇、フランス訪問終えカステルガンドルフォへ 【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は、9月12日から15日までフランスを司牧訪問した。 教皇は、パリでの日程を終え、13日午後、聖母巡礼地ルルドに向かい、特別聖年のために定められたコースをたどって、巡礼地の各所を訪れ、祈りを捧げた。教皇は、14日に野外ミサを行ない、集まった約20万人の信者に、信仰を強く持つことを訴えた。 ミサは、カトリック教徒が信じる、聖母マリアが同地で地元少女ベルナデッタ・スビルーの前に1858年に現れたとされる出来事から150周年を祝うもの。 教皇はミサの説教で、「そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された」(ヨハネ3・16)神の愛の最高の表れとしてのイエスの十字架を見つめ賛美するよう招き、「この世界には、死や弱さ、罪よりも強い愛があることを伝えてくれる」聖母マリアの教えに従うよう求め、「愛の力は、われわれを脅かす邪悪さに勝る」と強調した。 また、教皇はローマ・カトリック教会は、離婚した信者に対しては門戸を開くことはないと明言、こうした姿勢に反対する動きが広まっているものの、結婚は男女間の「不変の融合」だとする考えを固持していくよう、司教らに求めた。 同日午後、教皇はフランス司教協議会のメンバーらと会見、夜には聖体行列に参加した。 教皇は15日、ロザリオの聖母大聖堂前でミサを司式、病者の塗油の秘跡を授けた。同日午後、教皇はタルブ空港からローマに向かい、到着後、カステルガンドルフォの離宮に入った。□ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 《メディア展望》 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― =カトリック新聞(9月21日)=http://www.cwjpn.com ★“長寿の島”訪問=100歳超える島民たち「私の年まで長生きを」 ★常任司教委員会=「神の名」について=教皇庁指針の順守決める ★神の御摂理修道女会 東京・中目黒修道院=地域の高齢者招き 修道院で“デイケア” ★カリタスジャパン=スリランカを視察=カトリック教会が諸問題解決の要に ★「厳しい注意と懲戒」承認=バチカン=メジュゴリエの司祭処分で教令 =キリスト新聞(9月20日)=http://www.kirishin.com ★アウシュヴィッツ平和博物館5周年=コルベ神父「原画展」=“現代の問題映す鏡” ★聖書協会世界連盟=07年2700万冊配布=前年より5%増 ★秋津療育園=創立者・草野熊吉偲び感謝会=“神の力に信頼し”50年 ★「東京聖文舎」受け皿書店設立へ=出版販売協会例会で明らかに ★小川国光前JEA理事長=所属団体から除名処分 =クリスチャン新聞(9月21日)=http://jpnews.org ★自給伝道=各個教会の自立が鍵?=教会の「内向き体質」に警鐘 ★アブラハムの時代の文字は=聖書考古学資料館=「聖書の世界と文字」展開催 ★朝鮮人虐殺85周年 第34回9・1集会=崔昌華氏の「戦い」に焦点=写真パネル、ビデオで運動を振り返る ★神社参拝拒否し新教会を=韓尚東牧師の信仰を紹介=2008朱基徹記念の集い ★「日本伝道の幻を語る会」が今年で40回=1千万救霊の具体的な取り組みは =リバイバル新聞(9月21日)=http://www.revival.co.jp ★JCGI=教会増殖で意見交換=バルナバたちの定期懇談会 ★サラ・ペイリン氏=副大統領候補に=キリスト教保守派に強い影響 ★300万ドルの当たりくじを教会に寄贈 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●世界キリスト教情報●ご案内 ☆活動のご紹介は …………………… http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/ ☆既刊号をご覧頂くには ………………………… http://cjcskj.exblog.jp/ ☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用願います。 ……………………… http://www.kohara.ac/church/ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■
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| 2008-09-22 16:56
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