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┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1531 ┗━━━━━━━ 2020.5.25 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください。) = 目 次 = ▼エルサレムの聖墳墓教会が制限付きで再公開 ▼バチカン美術館が6月再公開、カステル・ガンドルフォ教皇離宮も ▼デンマークの中学校が教会墓地で数学授業、「対人距離」確保策 ▼新型コロナ、教会のミサで集団感染 独フランクフルト ▼トランプ大統領が州知事に教会の活動再開求める ▼ミャンマーで「キリスト教徒はコロナに免疫」と説教した牧師逮捕 ▼≪メディア展望≫ ―――――――― ◎エルサレムの聖墳墓教会が制限付きで再公開 【CJC】エルサレムの聖墳墓教会は、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行のために3月下旬に閉鎖されたが、5月24日から再び巡礼者を迎え入れた。カトリック通信『CNA』が、聖墳墓管理者の発表した具体的な内容を紹介している。 「安全上の理由と新たな感染拡大のリスクを避けるために、最初は入場者を50人に制限し、入場者は、熱や感染の症状がなく、適切なフェイスカバーを着用している人に限られる」。 「1人1人の距離を2メートル以上に保ち、内部の石、イコンや衣服、管理職員に触れたり、キスをしたりするなどの肉体的接触を避ける」。 聖墳墓教会は、カトリック教会、東方正教会、アルメニア使徒教会、コプト正教会、シリア正教会の複数教派による共同管理となっている。当初、閉鎖は1週間と予想されていたが、教会側とイスラエル政府関係者は、現在進行中の新型ウイルスのパンデミックを考慮して、閉鎖継続で合意した。 聖墳墓教会が伝染病のために長期間閉鎖されたのは、エルサレムで黒死病が発生した1349年以来のこと。□ ―――――――― ◎バチカン美術館が6月再公開、カステル・ガンドルフォ教皇離宮も 【CJC】新型コロナウイルス感染拡大予防措置のため、一時休館していたバチカン美術館と、カステル・ガンドルフォ教皇離宮博物館が、6月から再び一般公開される。公営バチカン・ニュースが5月23日報じた。 バチカン美術館の一般見学者を対象にした開館は、およそ3カ月ぶり。美術館は、安全と衛生上の必要に最大限に応えると共に、美術鑑賞の本質を失わないための配慮に取り組んでいる。 具体的には、衛生基準と「ソーシャルディスタンス」(社会的距離)の厳格な尊重のもと、すべての訪問者に体温測定器によるチェックを行い、マスク着用者のみに入場を許可する。 バチカン美術館入場には予約が必要。予約は、公式サイトで直接行える。この特別期間内は、予約料4ユーロ(約470円)は不要。 開館時間は、月曜日から木曜日までが10時から20時(入館は18時まで、各展示セクションからの退出は19時30分から)、金曜日と土曜日は10時から22時(入館は20時まで、各展示セクションからの退出は21時30分から)。 毎月最終日曜日恒例の無料開館は、当分休止。 カステル・ガンドルフォの教皇離宮博物館も6月6日から再公開される。 新型コロナウイルスによる緊急事態終了までは、土曜日と日曜日のみ、10時から18時まで(入場は17時まで)見学できる。希望者は、バチカン美術館の公式サイトを通しての予約が必要。 毎週土曜日出発のバチカン市国駅から教皇離宮に向かう特別列車は運休。□ ―――――――― ◎デンマークの中学校が教会墓地で数学授業、「対人距離」確保策 【CJC】デンマークの中学校で教会の墓地を使った数学や統計学の野外授業などが試みられている。米メディア『CNN』記者が取材、報告した。新型コロナウイルス対策の対人距離の確保を図ると同時に墓石の番号も活用した授業となっている。 生徒全てが学校に戻ってきても、人と人との間に一定の物理的距離を置く予防策を徹底するための十分な場所はないと判断された。 この中で、教会に生徒が集まり、教師が説教壇に立って数学の授業を行い、墓地の墓石に記される多数の数字を使って統計学の授業を進めるなどの対策が編み出された。 デンマーク政府もこの授業形態を推奨しており、「学校は出来る限りの多くの授業を野外で進めるべきだ」の立場を示している。□ ―――――――― ◎新型コロナ、教会のミサで集団感染 独フランクフルト 【CJC】独西部フランクフルトで5月10日に行われた教会のミサに参列した人のうち、40人以上が新型コロナウイルスに感染していたことが分かった。現地メディア報道としてAFP通信が24日伝えた。 地元保健当局は独DPA通信に6人が入院したと明らかにした。現地紙『フランクフルター・ルントシャウ』によると、このミサが行われる数日前にドイツでは宗教施設が再開されていた。 ドイツでは新規感染者数が堅調に減少したことから、感染拡大の抑制を図る移動制限が5月初旬から緩和され始めた。アンゲラ・メルケル首相は6日、新型コロナウイルスの感染拡大を鈍化させるという同国の目標が達成されたとして、ロックダウン(都市封鎖)を段階的に緩和していくと発表している。 サッカーのブンデスリーガにも再開許可が下り、学校は夏季に徐々に再開する。 また他人との接触に関するルールは今後1カ月間継続されるが、2世帯間の面会や食事が認められるほか、介護施設や障害者施設にいる高齢者は特定の1人との面会が可能になる。 経済活動はすでに限定的に再開されてはいるが、今回の規制緩和はより広範なものになる。ドイツ国内の感染者数は欧州の近隣諸国の一部と比較して少ないものの、感染拡大の第2波への警戒は根強い。 フランクフルト近郊のマイン・キンツィッヒ郡当局は22日、フランクフルトで開かれたイベントに参加した16人が感染したと発表していた。 北部ニーダーザクセン州当局は23日、同州レーア市内の飲食店で7人が感染し、約50人が隔離されたと発表した。 フランスでは、福音派教会が今年2月に開き、1週間の期間中に約2000人が出席した催しが原因となって全土に感染が拡大した。 米国ではドナルド・トランプ大統領が22日にホワイトハウスで行った記者会見で、「必要不可欠」だとして宗教施設の再開を州知事らに求めた。 独ロベルト・コッホ研究所によると、23日現在、ドイツ国内で公式に確認された感染者は17万7850人、死者8216人となっている。□ ―――――――― ◎トランプ大統領が州知事に教会の活動再開求める 【CJC】ドナルド・トランプ米大統領は5月22日、新型コロナウイルスの感染拡大で制限されていた経済活動が段階的に再開する中、教会などの宗教施設を必要不可欠な施設として認め、直ちに活動ができるよう州知事に求めた。 米国の地方によってはキリスト教会など宗教施設が社会文化活動の拠点となっている地域も多く、再開を望む声も根強い。全米50州の約半数で「ソーシャルディスタンス」(社会的距離)の確保など対策を取ったうえでの一部再開が進んでおり、指針の見直し方針の背景には、秋の大統領選挙を控え、2016年の大統領選当選の原動力となったキリスト教福音派への配慮があるとみられる。 大統領は22日の記者会見で「酒店や人工妊娠中絶クリニックを必要不可欠な施設と認定する一方で、教会や礼拝所を除外している知事らがいるが、これは間違っている」と指摘。「これらは我々の社会を一つにつなぐ存在。米国はより多くの祈りを必要としている」と訴え、キリスト教やユダヤ教、イスラム教などの宗教施設の再開許可を促した。閉鎖が続く地域については「私がその決定を覆す」と宣言した。 だが具体的な手段は明らかにしていない。司法省はこれまで、集会を開いた教会に罰則を科した州に対し「信教の自由の尊重」などを求める書簡を送付するなどしてきたが、再開を拒否した地方の判断をトランプ氏がどのような権限で「覆す」ことができるのかは明らかにされていない。 米国では宗教施設や関連イベントで集団感染が発生した事例があり、再開は感染拡大の第2波につながる可能性も指摘されている。□ ―――――――― ◎ミャンマーで「キリスト教徒はコロナに免疫」と説教した牧師逮捕 【CJC】現地邦字メディア『ミャンマー・ニュース』によると、ミャンマー当局は5月20日、新型コロナウイルス(COVID-19)のまん延で規制されている中、同国最大都市ヤンゴンで集会を開き、少なくとも80人の感染者を出したキリスト教牧師デビッド・ラー氏らを自然災害管理法第25条により逮捕した。 ラー牧師はミャンマー生まれでカナダ国籍、もう1人はミャンマー国籍のサウ・クワエ・ワ牧師。 2人は3月下旬と4月上旬に集会を開いたが、約80人が新型ウイルスに感染し、同国最大の「クラスター」になった。ラー氏自身も感染したが、5月7日に退院している。 ラー氏は「神の説教を聞くと、ウイルスがあなたのもとに来ることは決してないだろう。私はそれをイエス・キリストの魂と共に宣言する」などと説教していた。 有罪の場合は両牧師とも最高3年の懲役または罰金が科されるという。 ミャンマーは国民の大多数が仏教徒で、キリスト教徒は人口の約6%。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(5月24日・臨時休刊)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ =KiriShin(5月21日)=http://www.kirishin.com ★新型コロナウイルス感染拡大=「霊的聖体拝領」の実際=瀬田カトリック教会・小西広志司祭(フランシスコ会) インタビュー ★「宗教2世ホットライン」開設=“生きづらさ抱える2世の居場所に” ★検察庁法改正案に抗議=日キ・福音ルーテル・正平協が声明 ★カナダのオタワ首都大司教区と隣接教区を教皇が統合 ★中国当局が河南省で高齢司教の葬儀を規制 =クリスチャン新聞(5月24日)=http://クリスチャン新聞.com ★コロナ禍の長期化=教会はどう生きるべきか=アジアンアクセスがウェビナーで討論 ★“生命と暮らし第一に”=国会前から憲法集会配信=ICU元教授、稲正樹氏らスピーチ ★チャレンジ受ける聖書翻訳=ウィクリフ現地宣教師=感染拡大が働きを新しい段階へ ★アイデアを具体化=「Withコロナ時代」に教会はどう過ごすか=ITクリスチャンネットワークCALM ★♯家から支えよう 全国の困窮者支援=クラファン呼びかけ=奥田知志氏(NPOほうぼく) ―――――――― ■
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| 2020-05-25 23:23
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