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┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1484 ┗━━━━━━━ 2019.7.1 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください。) = 目 次 = ▼「少子化と教会離れ」で米政治に激変、とWSJ紙 ▼中国共産党の規制強化で三自教会が「監獄」並みに ▼トルコ・ハタイの教会で「聖ペテロ・聖パウロ祭」 ▼スペインで素人が漫画風に修復した聖像、再修復でほぼ原状回復 ▼女子サッカー、中絶巡り相手チームの抗議にバチカンが試合拒否 ▼教皇訪日は11月23~26日、と共同通信 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎「少子化と教会離れ」で米政治に激変、とWSJ紙 【CJC】米国の政治状況が変わってきている、とウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)が6月25日、解説記事で報じた。 最も重要なトレンドは、時に、ありふれた光景の中から見えてくるものだが、そういうトレンドの二つ、米国人が教会へ行く頻度が低下していることと、子どもの数の減少、が今まさに進行中であることが新たな世論調査データで分かったという。 最新のウォール・ストリート・ジャーナルとNBCニュースの世論調査では、教会へ行く頻度が長年の間に確実に低下している。週に1回以上礼拝に参加する米国人の割合は29%で、2000年時点の41%を下回っている。また、礼拝に全く参加しない米国人の割合は26%で、2000年の14%のほぼ倍。 こうした教会離れの傾向は、若い米国人の間で最も顕著。18~34歳の米国人で礼拝に全く参加しない人の割合は、かつては全国平均と違いがなかった。しかし今、同じ年齢層の米国人で礼拝に全く参加しない人の割合は、以前の倍以上の36%に達している。 出生率の低下も劇的で、同じくらい深刻な影響を社会に及ぼす。全米保健統計センター(NCHS)は、昨年の米国の出生数が32年ぶりの低水準に落ち込んだと発表した。一方、15~44歳の女性1000人当たりの出生数は、連邦政府が記録を取り始めて以降最低の水準に低下した。 調査結果は、例外的なものではない。米国の出生数は過去11年のうち10年で減少している。出生率は2007年に始まった厳しいリセッション(景気後退)の間に低下し、その後全く回復していない。 こうした傾向は社会的にだけでなく経済的にも多大な影響をもたらす。出生率の低下は、高齢者の年金を支えるための労働人口に加わる新たな米国民が減少傾向にある中で、高齢者・障害者向け公的医療保険(メディケア)や社会保障向けの資金を確保することが一層困難になることを意味する。 米国の出生率が低下する中、労働力を確保するために移民労働者への需要が高まるが、こうした需要の高まりは強まる反移民感情と真っ向から衝突する恐れがある。 出生率の低下の諸要因は別の社会的変化の前兆でもある。出生率の著しい低下は望まれない妊娠や十代の妊娠の劇的な減少による。一方、35歳~44歳の出生率は昨年、上昇している。 つまり、女性は子どもを持つ時期を先に延ばしている。それは、女性自身や夫、パートナーが雇用先や政府から異なる種類の支援を期待するであろうことを意味する。 全体としてみると、これらの傾向は、今後何年かの間に社会の形態に著しい変化をもたらすことを示唆している。一部の人は変化し続ける米国社会の自然の展開を示す兆候だとして受け入れるだろう。一方でこうした傾向は、古きアメリカへの回帰を基本的に訴えているドナルド・トランプ大統領を支持する人々への警告となり、行動を促す動機付けとなりがちだ。いずれにせよ、これらは2020年の大統領選挙で議論する価値のあるテーマである。□ ―――――――― ◎中国共産党の規制強化で三自教会が「監獄」並みに 【CJC】中国では、国家が任命した牧師や説教師、会衆が礼拝できる区域を居住区に限定し、厳しく管理している、と信教の自由の迫害と人権に関するサイト『ビターウインター』(日本語版)が報じた。 北東部・遼寧省宗教局が公布した『宗教活動会場責任者の不在申請と報告の体制』と題する文書を、『ビターウインター』がこの4月入手した。この新たな布告には、聖職者に対する他の厳しい旅行規制施策と同様、宗教活動会場の責任者が町を出る場合は3日前に局に許可証を申請しなければならない、と記されている。 申請して初めて旅行が認められ、さらに指定した日時までに戻る必要がある。許可なしに地域外に出たり、指示どおりに戻らなかったりした場合、また、説明なしに居所が不明になった場合は懲戒処分の対象になり、公に非難される。さらに厳しい処罰を受ける可能性もある。 聖職者が外国の宗教関係者と接触するのを防ぐため、遼寧省鉄嶺市の宗教局はある教会の長老が持っていた香港、マカオと中国間の出入国許可証を没収した。この件は彼の公的記録にも残された。 3月4日には、安徽省宣城市旌徳県の宗教局職員が華坦郷湾里村にある三自教会を視察に訪れ、近隣の県から高齢のキリスト教徒が4人訪れていることに気付いた。単にその教会の説教が好きなので他県から来ているのだと説明する信者たちを職員は非難した。そして「現行の規制に違反している。また来ることがあれば教会堂を焼き払う」と言ったという。□ ―――――――― ◎トルコ・ハタイの教会で「聖ペテロ・聖パウロ祭」 【CJC】トルコのハタイ県のアンタクヤ聖教会(東方正教会)で今年も6月29日、「聖ペテロ・聖パウロ祭」を祝う式典が行われた。TRT(トルコ公営放送)日本語版電子サイトが報じた。人口の99%以上がムスリム(イスラム教徒)とされるトルコで、キリスト教関連のニュースが伝えられるのは珍しい。 ベイルート・聖イリアス修道院のコンスタンティネ・カイェル長司祭が執行、聖教会の精神的リーダー、ジャン・デリュレル氏、ディミトリー・ドウム氏ほか各地から集まった宗教指導者が、賛美歌を詠唱し、聖書の文言を朗誦した。 キリスト教徒のトルコ国民がろうそくに火を灯して祈った式典の最後に、教会の庭園でカクテルパーティーが催された。 ハタイ県のドアン知事も、「聖ペテロ・聖パウロ祭」を祝福し、世界の平和と人類の安寧のために行われる祈りに心から参加すると述べた。□ ―――――――― ◎スペインで素人が漫画風に修復した聖像、再修復でほぼ原状回復 【CJC】AFP通信が伝えるところでは、スペイン北部ナバラ州の当局は6月24日、素人が手掛けた修復によって漫画のキャラクターのようになってしまったと批判されていた16世紀の聖像について、原状を回復したと発表した。 同州エステージャ町のサンミゲル教会にある「騎乗の聖ホルヘ」の木像は、経年により暗い茶色に変色していた。 そこで地元の工房に修復を依頼したところ、顔がピンク色に塗られ、驚いたような表情になってしまった。 修復した像を昨年披露されると、変わり果てた姿に人々から怒りの声が上がった。ツイッターでは、ベルギーの漫画の主人公タンタンや、米アニメ映画シリーズ「トイ・ストーリー」の主人公ウッディに似ているという感想も聞かれた。 地元当局はこの件をめぐり、教会と修復を担った工房にそれぞれ6010ユーロ(約70万円)の罰金を科した。 その後、同教区が3万ユーロ(約370万円)の修復費を支払う形で、州都パンプローナにある公認の専門施設で3カ月かけて再度修復が行われ、木像はほぼ元通りに戻ったと、ナバラ州は発表した。 スペインでは2012年にも、高齢女性がフレスコ画のイエス・キリストの修復を手掛け、漫画のサルのようになった例がある。□ ―――――――― ◎女子サッカー、中絶巡り相手チームの抗議にバチカンが試合拒否 【CJC】バチカンの女子サッカー代表チームが6月22日、ウィーンで初の国際試合に出場したが、試合開始前に相手チームから人工妊娠中絶をめぐる「抗議」を受け、試合を拒否する事態になった。バチカン・メディアなどの報道を朝日新聞が紹介している。 バチカンの女子サッカーチームは今年結成されたばかりで、22日にオーストリアの「マリアヒルフ」との親善試合をする予定だった。しかし試合前のバチカン国歌演奏時に、「マリアヒルフ」の選手3人がユニホームをまくり上げ、腹や背中に書かれた「自分の体は自分で決める」などのメッセージを示してアピール。バチカンは、カトリック教会が人工妊娠中絶を認めないことに対する抗議と受け止め、選手は試合を放棄して控室に引き揚げたという。 「マリアヒルフ」は、クラブのホームページで「3人の行動はクラブが計画したものではなかった。彼女らのメッセージは理解するが、出すタイミングが不適切だった。バチカン・チームに心から謝罪する」とのコメントを発表した。□ ―――――――― ◎教皇訪日は11月23~26日、と共同通信 教皇フランシスコの訪日は11月下旬とする、カトリック教会高位聖職者の推測が、いよいよ具体化した。バチカン(ローマ教皇庁)と日本側が、11月23~26日の日程で最終調整していることが分かった、と共同通信が6月25日報じた。 関係者によると、教皇滞在は3泊4日の予定で、教皇は11月23日午後に到着、24日は朝から被爆地の広島と長崎へ向かい、原爆資料館などを訪れ犠牲者を追悼するという。25日は東京で天皇陛下や安倍晋三首相と会見する予定。26日に離日する方向で検討している。 教皇は核兵器廃絶を強く訴えており、被爆地から世界に平和のメッセージを発信する見通し、としている。 教皇の訪日は1981年2月の故ヨハネ・パウロ2世以来となる。(CJC)□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(6月30日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ★沖縄「慰霊の日」=一人一人の祈り“形”に=戦争体験者も巡礼16キロ歩く ★移住者に人道的対応を=「世界難民の日」でバチカン外務局長ギャラガー大司教 ★アマゾン特別シノドス=「妻帯司祭」の検討を示唆=作業文書「討議要綱」公表 ★「人権教育」としての「性教育」=学校で教える講師招き勉強会=中央協議会HIV/AIDS(エイズ)デスク主催 ★それぞれの立場で使命果たすため=第1回 信徒使徒職大会 開く=名古屋教区信徒使徒職協議会 =KiriShin(7月1日)=http://www.kirishin.com ★香港の「逃亡犯条例」改定反対運動とキリスト教会=最前線で歌い続けられた「賛美歌」(倉田明子) ★全国教会婦人会連合50周年=各地から900人超す参加 ★説教塾が公開講演会=『聖書協会共同訳』『新改訳2017』めぐり議論 ★国家朝餐祈祷会で廣瀬薫氏「賀川豊彦に倣い一致協力を」 ★既婚男性の司祭任命=バチカンが検討 =クリスチャン新聞(6月30日)=http://クリスチャン新聞.com ★二つの新しい聖書の翻訳者ら同じ壇上で=“ピスティス”をどう釈義?=説教塾公開講演会「説教と聖書翻訳」 ★自然に囲まれた中でがん患う人や家族に寄り添う=『種を蒔く人になりなさい』出版記念メディカルカフェin恵みシャレー軽井沢 ★日本に30万人以上 教会はどう対応?=在日ベトナム人に福音を=ホーチミン在住ビジネスマン大塩英人氏 ★第19回国家朝餐祈祷会で廣瀬薫氏=十字架の愛で「不可能が可能に」=国会議員、各国大使など世界20か国から参加 ★牧師を無償で派遣=困窮し、弔えない遺族のために=福岡でNPO「おとむらい牧師隊」 ―――――――― ■
by cjc-skj
| 2019-07-01 21:39
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