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┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1260 ┗━━━━━━━ 2015.3.16 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) = 目 次 = ▼「バチカンは中国と接触している」とパロリン長官 ▼教皇フランシシスコが短期在位に言及 ▼教皇フランシスコが『いつくしみの特別聖年』開催発表 ▼バチカンで働く女性は「2割以下」 ▼パキスタンで2教会爆発し14人死亡 ▼ジャン・バニエにテンプルトン賞 ▼キング牧師哀悼の大統領書簡が6万ドルで落札 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎「バチカンは中国と接触している」とパロリン長官 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)国務長官のピエトロ・パロリン枢機卿は3月11日、ローマ市内でバチカン外交について講演した際、報道陣に「バチカンと中国の間には、対話しようという意思がある。接触が今後、より具体的な対話につながるように期待している」と述べた。 中国は1951年にバチカンとの国交を断絶した。現在、バチカンは台湾と国交を結んでいる。中国政府は、カトリック教会を公認の『中国天主教愛国会』の下に置こうとしたものの、教皇に忠誠を誓う非公認の教会は愛国会に参加せず独自に「地下教会」を設立している。バチカンと中国との対立は、聖職者、特に司教の任命に際し、中国が、バチカンの権限を無視して、独自に行ったことから、深刻化した。 パロリン長官の発言は、中国政府の方策にも関わらず、国交回復を図ることに疑念を呈している香港の陳日君司教の発言に触れた記者の質問に答えたもの。 国交回復は、バチカンの側から教皇ベネディクト16世時代に問題解決を目指して接触が始まったものの、足踏み状態だった。教皇フランシスコは昨年8月の韓国訪問の際、中国に「兄弟としての対話」を呼びかけ、訪中を望む意向を表明した。翌9月には、習近平国家主席に親書を送り、バチカンに招待したとの報道もある。□ ―――――――― ◎教皇フランシシスコが短期在位に言及 【CJC=東京】選出から2年が過ぎた教皇フランシスコ(78)が3月13日、今後の在位期間について短期になるとの思いを抱いていることが明らかになった。メキシコのテレビ局『テレビサ』との会見で述べた、と米メディア『CNN』が報じている。 教皇はこの中で「4年か5年。あるいは2年か3年」とも語り、何年になるかは自らも「わかっていない」との心境も漏らした。「神だけが短期の教皇在位を自らに求めているとも感じている」と指摘。その上で、教皇に定年を設けることは支持しないとも述べた。 教皇フランシスコは今回の会見で前任者がより多くの名誉教皇の誕生への道を切り開いてくれたとも述べた。教皇フランシスコは昨年8月、前教皇の行動を称賛し、自らも同様の決断をする可能性を示唆している。□ ―――――――― ◎教皇フランシスコが『いつくしみの特別聖年』開催発表 【CJC=東京】教皇フランシスコは3月13日、『いつくしみの特別聖年』の開催を宣言した。 教皇は、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ大聖堂で共同回心式を行い、「24時間を主に」という主題で行った説教中、『いつくしみの特別聖年』の開催を宣言した。 共同回心式では、みことばの祭儀に続き、参加の信者らは聴罪司祭たちにより個別にゆるしの秘跡を与えられた。教皇自身も大聖堂内の告解場へ向かわれ、ゆるしの秘跡を受けた。 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は説教で、イエスの愛を見つめるよう招きながら、神のいつくしみの豊かさを強調された。 教皇は『いつくしみの特別聖年』が、今年の「無原罪の聖母」の大祝日、12月8日に幕開けし、来年の「王であるキリスト」の大祝日、11月20日に終了するとし、この特別聖年の準備を教皇庁新福音化推進評議会に託したいと述べた。□ ―――――――― ◎バチカンで働く女性は「2割以下」 【CJC=東京】共同通信によると、バチカン市国と教皇庁で働く女性の割合は全体の2割以下だとバチカン放送が明らかにした。3月8日の『国際女性の日』に際しバチカン放送が発表した。カトリック教会は教義上、女性聖職者を認めないなど「女性差別」が指摘されるが、近年は増加傾向で進出はじわりと拡大しているという。 バチカン市国の博物館や郵便局などの女性職員は2014年時点で371人と、10年前の195人に比べて2倍近く増加。割合では13%から19%と6ポイント伸びた。一方、教皇庁勤務の女性は391人で18%。4年前の288人(17%)から1ポイント増にとどまった。 教皇フランシスコは教皇庁の意思決定を担う高位の役職により多くの女性を登用するよう促しているが、現時点では女性の管理職は2人だけという。□ ―――――――― ◎パキスタンで2教会爆発し14人死亡 【CJC=東京】パキスタン東部の大都市ラホールのヨウハナバード地区で3月15日朝、2件の爆発が起き、地元テレビなどによると、信者ら14人が死亡、78人が負傷した。 自爆テロと見られる爆発は日曜朝のミサ中の聖ヨハネ・カトリック教会と約500メートル離れた別の教会の2カ所。いずれもキリスト者が多く住む地区に位置している。 反政府武装勢力『パキスタン・タリバーン運動』(TTP)が犯行を認める声明を出した、パキスタンにイスラム教のシャリア法が導入されるまで攻撃を続けると予告している。TTPは先ごろ、内部対立のため分裂していた主要3派の再結集を発表している。 テロに怒った信者ら4000人が街頭に繰り出し、警察の車両を破壊したり、市営バス停留所を襲撃したりした。自爆犯との関係を疑われた2人が撲殺されたとの報道もある。 AFP通信によると、現地の病院関係者は取材に対し「14人の遺体と負傷者70人を受け入れた」と語った。これには群衆に暴行を受け死亡した戦闘員とみられる2人や自爆犯は含まれていないという。 他の複数の都市でも抗議デモが行われ、同国の最大都市カラチでは200人が参加して幹線道路を封鎖したり、タイヤに火を付けたりした。 パキスタンのマムヌーン・フセイン大統領とナワーズ・シャリフ首相は犯行を強く非難する声明を出し、住民や財産を守るためにできる限りの措置を講じるよう地方自治体に指示したと発表した。ただ少数派の権利擁護団体『パキスタン少数派連合』のタヒル・ナヴィード議長は、今回の攻撃で政府の少数派保護策失敗が明白になったた、と言う。 教皇フランシスコは同日、事件の報に「大きな痛み」を覚えると述べ、パキスタンの平和を呼びかけた。キリスト者に対する迫害はあまり注目されて来なかったとも指摘、「世界が隠そうとしているキリスト者に対する迫害が終わり、平和が訪れるよう」祈りをささげると述べた。□ ―――――――― ◎ジャン・バニエにテンプルトン賞 【CJC=東京】米ジョン・テンプルトン財団は、2015年度のテンプルトン賞を、カナダ人のカトリック思想家で、知的障がいや発達障がいなどの知的ハンディを持つ人々と持たない人々の共同体『ラルシュ』の創設者ジャン・バニエ(86)に授賞すると発表した。賞金170万ドル(約2億400万円)。授賞式は5月18日、ロンドンで行われる。 テンプルトン賞は宗教分野のノーベル賞とも表され、高額な賞金で知られる。 バニエは、マザー・テレサと親しい友人であり、ヘンリ・ナウエンにも大きな示唆と影響を与えた。□ ―――――――― ◎キング牧師哀悼の大統領書簡が6万ドルで落札 【CJC=東京】ロイター通信によると、1968年に暗殺された米公民権運動家マーティン・ルーサー・キング牧師の妻コレッタさんに、当時のリンドン・ジョンソン大統領が送ったお悔やみの手紙が、3月12日にバージニア州で競売にかけられ6万ドル(約730万円)で落札された。競売に出したのは歌手で社会正義活動家のハリー・ベラフォンテ氏の姉妹。 書簡はホワイトハウスの便せんにタイプライターで書かれ、暗殺翌日の1968年4月5日の日付。「われわれはこの不幸な出来事を乗り越え、キング牧師の遺産であり、われわれへの信頼である愛と正義のための運動を続けていく」と述べている。 コレッタさんは2003年に書簡をベラフォンテ氏に譲渡した。08年にベラフォンテ氏が書簡をサザビーズ社で競売にかけようとした際、キング牧師の子どもたちが反対し、法廷闘争となった。 14年にベラフォンテ氏が書簡を所有することで和解が成立し、同氏が姉妹に譲渡していた。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(3月15日)=http://www.cwjpn.com ★大空襲の猛火を逃れて=戦後70年=司祭らとの交流で育まれた信仰=「極限状態」生き抜く糧に ★移住女性に重圧=東北被災地の根強い“家制度”=3団体、東京でセミナー ★教皇=利益より人を第一に=金銭は偶像になると人々を支配する ★内部告発者の保護も=バチカン財務部署の新規範 ★高齢者の放置は罪=教皇=一般謁見で“尊重”呼び掛け =キリスト新聞(3月14日)=http://www.kirishin.com ★「子どもと礼拝の会」10周年インタビュー=体験通して神に出会う=ブラウネル・のぞみさん ★戦後70年にあたり司教団がメッセージ ★エスター・アビミク・イバンガ氏に庭野平和賞 ★ルーテル神学校に「神学基礎コース」=教派超え信徒教育への貢献目指す ★シリア北東部で「イスラム国」がキリスト者拉致 =クリスチャン新聞(3月15日)=http://jpnews.org ★3・11記念集会=福島県キリスト教連絡会 新体制に=すべてに対処されるイエス ★韓国で日本宣教セミナーThe One=逆転発想の地方宣教=苦しむ人の目線で道開ける ★「福島断食祈祷院」再建に祈り ★「良心者(コンチ)」が叫ぶ=9条にノーベル賞「神戸の会」 ★黒木安信氏召天=最後の一息まで主の愛を ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お 申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 ☆ニュースレター(PDF)・同報メール(無整形テキスト)『週刊・世界キリ スト教情報』お申し込みは ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください ☆『週刊・世界キリスト教情報』既刊号は下の各サイトで ・ニュースレター=PDF http://www.evernote.com/pub/cjcpress/skjweekly/ ・メールマガジン http://blog.livedoor.jp/skjweekly/ ・同報メール http://cjcskj.exblog.jp/ ☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用ください http://www.kohara.ac/church/ …………………… ☆CJC通信(メディア向けですが、どなたでもお読みいただけます。転載使用 ご希望の方は巻頭の連絡先までお申し込みください) http://blog.livedoor.jp/cjcpress/ ☆CJC通信速報(Twitterを利用しています) http://twitter.com/cjcpress/ ―――――――― ■
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| 2015-03-16 15:04
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