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┏週刊━━━━━ ┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1386 ┗━━━━━━━ 2017.8.14 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください。) = 目 次 = ▼北朝鮮に拘束されたカナダ人牧師「人道的見地から」釈放され帰国 ▼北朝鮮から帰国したカナダ人牧師が拘束体験語る ▼香港民主党の活動家がメッシの写真を理由に拉致され拷問 ▼米バージニア州で白人至上主義者と反対派が衝突 ▼バチカンで韓国カトリック遺物203点を紹介する特別展 ▼ナイジェリアのカトリック教会で銃乱射、11人死亡 ▼世界最高齢113歳男性が死去、アウシュビッツの生き残り ▼イスラエル北部で使徒ペテロ生誕の地発見か ▼≪メディア展望≫ ―――――――― ◎北朝鮮に拘束されたカナダ人牧師「人道的見地から」釈放され帰国 【CJC】北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、カナダのダニエル・ジャン国家安全保障顧問が8月8日、トルドー首相特使として北朝鮮の平壌に到着した、と報じた。北朝鮮で2015年12月に敵対行為を働いたとして無期労働教化刑で服役している韓国系カナダ人牧師、林賢洙氏(62)の解放交渉を行った模様で、翌9日、林氏が病気のため、人道的見地から釈放したと発表した。 同通信は7月14日、駐朝スウェーデン臨時代理大使が林氏と領事面会を行った際に、林氏がカナダ政府に問題の解決に向けて努力して欲しいと求めたと伝えていた。 カナダ外務省は8月12日、林氏が帰国し、家族と再会したと発表した。外務省は声明で「われわれは林氏の家族らと共に、待ちに待った帰国を喜んでいる」と表明した。 林氏は北朝鮮で最も影響力のある宣教師とされ、同氏が所属するトロント郊外ミシサガの『ライト・コリアン長老教会』は、同氏が1997年以降、北朝鮮に100回以上渡航し、児童養護施設や介護施設の設置を手伝ったと明らかにしている。一方で、林氏が関わっていた製麺、製粉などの事業は、13年12月に処刑された張成沢元国防委員会副委員長と関連があったとされている。□ ―――――――― ◎北朝鮮から帰国したカナダ人牧師が拘束体験語る 【CJC】北朝鮮で拘束され、病気を理由に解放された韓国系カナダ人の林賢洙氏(62=リム・ヒョンス)牧師が帰国後初めて公の場に姿を現した。 同氏は8月13日、帰国後始めて地元のトロント郊外ミシサガの教会を訪れ、冬に凍った地面に穴を掘らされたこと、「体重は90キロから2カ月で67キロに減った」など体験を語った。 北朝鮮はリム氏の釈放について「病気のため」としているが、リム氏は健康状態については問題なかったと話した。 北朝鮮は今年6月にもアメリカ人大学生を解放したが、帰国時には意識がなく、その後死亡している。□ ―――――――― ◎香港民主党の活動家がメッシの写真を理由に拉致され拷問 【CJC】香港民主党の活動家、林子健(ハワード・ラム)氏が「中国の国家当局者」を自称するグループに一時監禁され、暴行を受けた。同党が8月11日、発表した。林氏は中国の人権活動家、故劉暁波(リウ・シアオポー)氏の妻の劉霞(リウ・シア)氏との関係を追及されたとしている。 林氏は7月上旬、サッカーのスペイン1部リーグのバルセロナから、劉氏が好きだったというリオネル・メッシ選手のサイン入り写真を入手し、劉霞氏に渡そうとしていた。 2010年ノーベル平和賞を受賞した中国民主活動家・劉暁波氏が同クラブと選手のファンなのを知って、末期の肝臓癌を診断された劉氏に署名入りの写真を送りたかったが、間に合わなかったので、代わりに、中国政府により住宅軟禁中の劉霞氏に送ろうとしていた。 香港の旺角(モンコック)繁華街で買い物をしていた林氏は、男性2人に中国本土の公用語で話しかけられ、すぐさまライトバンに押し込まれた。なお、香港で普段使われるのは広東語。 車中で携帯電話を奪われた林氏は男たちに殴られ、睡眠薬を嗅がされたという。後に目覚めた氏は、服を脱がされた状態に気づき、下着1枚の姿で劉霞氏について尋問され、問題を起こさないようにと脅迫された。 9時間にわたった尋問の途中、キリスト者である林氏に「十字架」を与えるつもりか、ホチキスで太ももを21回も針で刺されたという。再度、気絶させられ、香港辺境の西貢(サイコン)区の海岸で降ろされた。 記者会見では、同じ民主党員の林卓廷(ラム・チュクテン)氏が、「拉致、脅迫、拷問はどれも香港法律上で重罪に該当する。行政区政府に早急な調査を求める」と語った。□ ―――――――― ◎米バージニア州で白人至上主義者と反対派が衝突 【CJC】米南部のバージニア州シャーロッツビルで8月12日、白人至上主義や極右思想を掲げるグループ数百人が集会を開こうとしていたところ、これに抗議する市民グループなどとの間で激しい衝突が起き、さらに集まった人たちの中に車が突っ込んで1人が死亡、30人余りがけがをした。 警察は、車を運転していたオハイオ州のジェームズ・フィールズ容疑者(20)を殺人と傷害などの疑いで逮捕した。 現地メディアによると、シャーロッツビルの公園には1800年代に起きた南北戦争当時、奴隷制度の存続を主張した南部の州の連合軍の司令官だったリー将軍の銅像があり、市は撤去する計画を進めていた。 衝突が起きた12日は、白人至上主義などを掲げるグループが、銅像の撤去に抗議しようと集まっていたという。 事件を受けてドナルド・トランプ大統領は今回の事態について「今すぐに憎しみ合うことをやめ、ともに集うべきだ。わが国の傷を癒やさなければならない」と述べ、社会の結束を呼びかけた。 共和党の重鎮、ジョン・マケイン上院議員は声明で、「白人至上主義などはアメリカの愛国心に反している」と厳しく批判した。民主党のチャールズ・シューマー上院議員は「今回の集会はアメリカがよって立つところに反する。トランプ大統領は即刻、最も強い言葉で非難すべきだ」と述べ、大統領が事件のきっかけになった白人至上主義などを掲げるグループに言及しなかったことを批判した。 民主党の大統領候補だったヒラリー・クリントン元国務長官はツイッターで、「今こそ、指導者たちに強い言葉と思慮のある行動が求められている」と投稿した。□ ―――――――― ◎バチカンで韓国カトリック遺物203点を紹介する特別展 【CJC】韓国カトリック教会ソウル大司教区は8月8日、「9月9日から11月17日まで、バチカン美術館の『ブラチョ・ディ・カルロマニョ』展示室で、韓国のカトリック遺物203点を紹介する特別展『地上においてもかなえられたまえ!韓国カトリック教会230年、そしてソウル』を開催する」と明らかにした。東亜日報(日本語電子版)が報じた。 バチカン(ローマ教皇庁)で韓国関連展示会が開かれるのは今回が初めて。教区関係者は、「毎年600万人以上が訪れるバチカン美術館は、特別展示会を年に最大で2、3回しか許可しないほど、参入障壁が高い」と説明している。 今回の展示は、「韓国教会の自生的誕生」と「殉教と迫害の歴史」のほか、近現代韓国社会の激動の中で行われた「教会の社会参加」を紹介することに重点を置いた。初代韓国統監の伊藤博文を暗殺し死刑となった安重根(アン・ジュングン、洗礼名トーマス)が死刑執行直前に中国・旅順刑務所で残した遺墨「敬天」も展示される。 現代作品としては、月田・張遇聖(チャン・ウソン)の絵「聖母子像」(1954年)などが展示される。聖母子像は白い韓服を着てかんざしで髪を結い上げた聖母マリアが描かれている。 今回の展示が行われる9月9日は、1831年に教皇グレゴリウス16世が朝鮮代牧区の設定を命じる勅書を頒布した日。当日の展示開幕ミサには、バチカン駐在83外交公館長をはじめ、600人余りが出席する予定。□ ―――――――― ◎ナイジェリアのカトリック教会で銃乱射、11人死亡 【CJC】ナイジェリア南東部アナンブラ州オニチャ近郊のオズブルにある『聖フィリポ・カトリック教会』で、8月6日午前6時ごろ、武装した男がミサの最中に乱入して銃を乱射し、少なくとも11人が死亡、18人が負傷する事件があった。現地警察は地元コニュニティー内の対立が背景にあるとの見ている。 AFP通信によると、その場に居合わせた男性は、脚を伸ばそうと教会を出た直後に「銃声と叫び声が聞こえ、(教会の)中では人々が逃げまどっていた」と証言。騒ぎが収まってから教会内に入ると、複数の礼拝者が血の海の中で死んでいて、多くの負傷者が苦痛で声を上げていたという。 キリスト者が多いナイジェリア南部で教会の襲撃事件はまれ。 ナイジェリアのムハマドゥ・ブハリ大統領は今回の襲撃を「人道に対するおぞましい罪であり、言葉では表せないほどの冒とく行為だ」と強く非難した。□ ―――――――― ◎世界最高齢113歳男性が死去、アウシュビッツの生き残り 【CJC】世界最高齢の男性だったイスラエル北部ハイファ在住のイスラエル・クリスタルさん(113)が8月11日死去した。あと1カ月で114歳になるところだった。ナチス・ドイツのアウシュビッツ強制収容所の生存者。『エルサレム・ポスト』などイスラエルの各メディアが報じた。 クリスタルさんは1903年9月15日にポーランドで生まれた。第2次世界大戦中のナチスによるポーランド占領に伴ってアウシュビッツ収容所に送られたが、生き延びた後、イスラエルに移住した。 昨年1月、当時の世界最高齢男性と認定されていた福井県出身の小出保太郎さんの死去を受け、『ギネス・ワールド・レコーズ』社がクリスタルさんを世界最高齢男性と認定していた。 クリスタルさんの死で、男性の世界最高齢は北海道に住む112歳の野中正造(まさぞう)さんとなった。□ ―――――――― ◎イスラエル北部で使徒ペテロ生誕の地発見か 【CJC】イスラエルの考古学者は8月7日、北部ガリラヤ湖近くで発掘調査を行っている同国と米国の考古学者チームが、使徒ペテロらイエス・キリストの弟子3人の生まれ育った町を発見した可能性があると明らかにした。AFP=時事通信が報じた。 『ガリラヤ考古学キネレット研究所』の考古学者、モディハイ・アビアム氏によると、ガリラヤ湖(ティベリアス湖)付近で、帝政ローマ時代にさかのぼり、その後失われた町ユリアスが見つかった模様。 1世紀、ユダヤ人の歴史家、フラウィウス・ヨセフスは、ユリアスが紀元30年ごろ、ベツサイダの跡地に造られたと記している。ヨハネによる福音書では、ペテロは漁村のベツサイダに生まれた。 同じく12使徒であるピリポ、ペテロと兄弟のアンデレも、ベツサイダに生まれたか住んでいたと考えられている。 アビアム氏はAFP通信に、これまでに発掘が行われたのはその中で1カ所だけだが、その場所が使徒3人のふるさととみられると説明している。 「陶器の破片や硬貨、公衆浴場跡を発見した。小さな村ではなく、ユリアスの可能性がある町だということを示しているとみられる。これらの発掘成果に基づくと、ここが恐らくベツサイダがあった場所だと考えられる」と同氏。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(8月13日)=http://www.cwjpn.com/cwjpn/ ★2017年平和行事=ヒロシマに学び、祈る=“地球という家”の仲間として ★宗教対話の功労者=ルーテル世界連盟前議長=ユナン師が来日講演 ★ベネズエラ情勢緊迫=バチカンが“制憲議会”停止促す ★香港教区の司教交代=ヨン・ミンチョン(楊鳴章)協働司教が就任 ★司祭収集のキリシタン史料1万数千点=マレガ・プロジェクト=4年前から調査研究 =KiriShin(8月11日)=http://www/kirishin.com ★賀川豊彦の思想的源流たどる=協同組合などで学び直しの機運 ★「わたしたちは平和の道具」=ムニブ・ユナン氏が来日講演 ★日本キリスト教団出版局50周年=森下辰衛氏が記念講演 ★日基教団と在日大韓基督教会=共同で平和メッセージ ★教皇側近のペル枢機卿=児童虐待めぐり無罪主張 =クリスチャン新聞(8月13日)=http://クリスチャン新聞.com ★“敵を愛せ”を生きた米兵=捕虜収容所で聖書読み=日本へ平和の使者に ★ローザンヌ運動の最新テーマを聴く=「被造物保護と福音」など ★松葉杖で登壇の佐藤彰氏=困難は未来に向かわせるため=ラブ・ソナタ東京2017=決心者700人超 ★「信州夏期宣教講座エクステンション」で渡辺信夫氏=キリストの支配の領域を社会に及ぼすことが宗教改革の原理 ★宗教改革を神代真砂実氏が講演=「信仰のみ」の原点確認=第49回日本伝道の幻を語る会 ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 『世界キリスト教情報』(週刊)と『CJC通信』(不定期刊行)のご購読は、次の各サイトで既刊号をご覧願います。 ・メールマガジン(各行を最大で全角36文字に整形してあります。パソコン(PC)の画面でご覧いただくことを想定しています) http://blog.livedoor.jp/skjweekly/ ・同報メール(各行の整形は行っていません。ケータイ、スマートフォンなど、それぞれの画面の範囲でお読みいただくことや保存、転載されることを想定しています) http://cjcskj.exblog.jp/ ・ニュースレター(かつてファクスでお送りしていた時と同様のイメージをPDFにしてEvernoteに掲出しています。壁面展示、とじ込みなどを想定しています) http://www.evernote.com/pub/cjcpress/skjweekly/ ☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用ください http://www.kohara.ac/church/ …………………… ●『CJC通信』(記事ごとにメディア向けに発信しています。しかし公開していますので、どなたでもお読みいただけます) 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| 2017-08-14 20:07
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