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┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報No.1275 ┗━━━━━━━ 2015.6.29 (連絡先:ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください) = 目 次 = ▼同性婚「全米州で合憲」と連邦最高裁判決 ▼オバマ大統領が教会銃乱射事件葬儀で「アメイジング・グレイス」 ▼『子どもの町』のフラナガン神父を聖人へ ▼米聖公会に初のアフリカ系マイケル・カリー総裁主教 ▼バチカンが「パレスチナ国」と協定調印 ▼教皇が高山病対策に「コカの葉をかみたい」 ▼英合同改革派教会が同姓婚挙式へ一歩 ▼性的少数者3万人がソウルで行進、キリスト教保守派の妨害も ▼マザー・テレサの後継者シスター・ニルマラ死去 ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎同性婚「全米州で合憲」と連邦最高裁判決 【CJC=東京】米国のすべての州で同性婚が認められるかどうかが争われた訴訟で、連邦最高裁は6月26日、同性婚を認めていないオハイオ州など4州の州法を憲法違反とする判決を言い渡した。9人の判事のうち5人による多数意見で、4人は反対した。訴訟は、禁止州のカップルらが起こしていた。 同性婚を支持するバラク・オバマ大統領は判決を受けてホワイトハウスで声明を発表、「平等の原則のもとに建国された米国にとっての勝利だ」と歓迎した。 米国では婚姻に関する法律は原則として州が定めている。同性婚は2004年にマサチューセッツ州で初めて行われた。現在、36州と首都ワシントンで同姓婚は行われ、14州で禁止されていた。 連邦最高裁は13年に結婚を男女の結合とする結婚保護法(連邦法)の規定を違憲として同性婚容認に踏み込んでおり、今回もそれを踏襲した。13年の判決後、12州と首都ワシントンに限られていた同性婚容認州は、今回の判決までに36州と首都まで拡大した。しかし14年11月、オハイオ、ケンタッキー、ミシガン、テネシー4州を管轄する連邦控訴裁が、同性婚を禁止する4州の州法を事実上支持する判決を出したため、4州の同性カップルらが連邦最高裁に上訴していた。 今回の判決により4州だけでなく同性婚を認めていない他の州も見直しを迫られ、同性婚は全米で容認されることになる。 判決の背後に世論の変化も見逃せない。5月に行われた世論調査機関『ピュー・リサーチ・センター』の調査によると、同性婚容認は57%で2005年の36%から大幅に増えた。18~34歳の若い世代の賛成は73%に達している。□ ―――――――― ◎オバマ大統領が教会銃乱射事件葬儀で「アメイジング・グレイス」 【CJC=東京】米サウスカロライナ州チャールストンの教会で発生した銃乱射事件の犠牲者の1人、クレメンタ・ピンクニー牧師の葬儀が6月26日行われた。出席したバラク・オバマ大統領が賛美歌「アメイジング・グレイス」を歌った。 米ネットメディア『ハフィントン・ポスト』によると、追悼の言葉で神の恵みについて触れたオバマ大統領は、「もしわたしたちがその神の恵みを見つけ出すことができれば、すべてが可能になる。もしわたしたちが神の恵みを手にすることができれば、すべてを変えることができるだろう。アメイジング・グレイス」と述べ、続いてアメイジング・グレイスを歌い出した。 大統領の歌声に参列者たちも立ち上がり、そしてともにアメイジング・グレイスを歌い始めた。歌い終えると、大統領は力強く犠牲になった一人一人の名前を呼んだという。□ ―――――――― ◎『子どもの町』のフラナガン神父を聖人へ 【CJC=東京】米ネブラスカ州で、孤児や虐待を受けた子どもたちを収容、そこを『子どもの町』(少年の町)として子どもたちに「町づくり」をさせたことで知られるエドワード・ジョゼフ・フラナガン神父を聖人に、という動きが進んでいる。 「単に人道的と言うだけではない。神父はイエス・キリストへの愛によって、忘れられ、虐待された子どもたちの世話をしようと、動かされたのだ」とオマハ大司教区の公式調査人オマル・グティエレス氏。「神父は聖職者にとって、カトリックの社会的な教えが実社会においてどのように示されるかという点で偉大なモデルだ」と言う。 同氏は、かつて『少年の町』に住んでいてフラナガン神父のことを憶えている老人を捜しては話を聞いた。「第二次大戦に従軍した人が、まだ子どもだった時代に神父がしてくれたことを思い出して泣き出したことがある」とカトリック系CNA通信に語った。「〝父親〟というものの素晴らしい力を独自の方法で証しした」と言う。 教区としての調査は6月18日、聖セシリア大聖堂でジョージ・ルーカス大司教司式による記念ミサで終了、関係書類をバチカン(ローマ教皇庁)に提出する手続きを開始した。□ 注=『少年の町』は、非行少年や問題のある子どもの寄宿と教育のために1917年、エドワード・ジョゼフ・フラナガン神父により、ネブラスカ州オマハの下町で創設された児童自立支援施設。『フラナガン神父の子どもの家』とも呼ばれた。今は少女と少年の町になっている。 1938年、フラナガン神父の著作に基づいて、映画『少年の町』が公開された。神父をスペンサー・トレーシー演じた。スペンサー・トレーシーは、この作品でアカデミー賞主演男優賞を受賞、そのトロフィー、賞金の一切を少年の町に寄贈した。 ―――――――― ◎米聖公会に初のアフリカ系マイケル・カリー総裁主教 【CJC=東京】米聖公会(本部=ニューヨーク、信徒約190万人)はユタ州ソルトレークシティーで開催した総会で6月27日、カサリン・ジファート=ショリ総裁主教の後任にノースカロライナ教区のマイケル・カリー主教(62)を選出した。アフリカ系市民の総裁主教は初めて。 米聖公会は歴史的に黒人奴隷との関係が深い。有力信徒に奴隷所有者がおり、その献金で教会、大聖堂、学校が建設された例も見られる。AP通信によると、2008年にジェファート=ショリ総裁主教は、奴隷制度、差別などへの関わりについて悔い改める全国規模の礼拝を行っている。□ ―――――――― ◎バチカンが「パレスチナ国」と協定調印 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は6月26日、パレスチナ側と正式な国家承認を含む包括協定に調印した。 バチカンは、2012年にパレスチナの地位が国連総会で「オブザーバー機構」から「オブザーバー国家」に格上げされた後、パレスチナを「国家」として扱ってきた。 バチカン国務省次官のポール・リチャード・ギャラガー大司教(外務局長)は調印式で「2国家共存による解決ができる限り早く現実となるよう望む」と強調した。 時事通信によると、イスラエル外務省は声明で、「この性急な措置は、和平合意の進展の見通しを損なうものだ」と遺憾の意を表明している。□ ―――――――― ◎教皇が高山病対策に「コカの葉をかみたい」 【CJC=東京】教皇フランシスコは7月6日から12日までエクアドル、ボリビア、パラグアイを訪問する。 教皇はボリビア訪問の際、コカの葉をかみたいと同国政府に伝えた。同国のマチカオ文化相が6月28日明らかにした。 ボリビアの首都ラパス滞在は8日の約6時間が予定されているが、ラパスは標高約3650メートルと高地にあり、市民は昔からコカの葉をかんで高山病などの症状を和らげてきた。 ロイター通信によると、文化相は放送局とのインタビューで「高山病対策としてコカ茶などを提案したが、コカの葉をかみたいとの具体的なリクエストがあった」と述べた。 コカの葉はコカインの原料だが、加工されていない葉の使用は合法で、ボリビアや他のアンデス地域の国々でも広く利用されている。□ ―――――――― ◎英合同改革派教会が同姓婚挙式へ一歩 【CJC=東京】英合同改革派教会は6月27日、同姓婚の合法化への対応を各教会に委ねることに議題を1本に絞り、会期も1日だけにした総会をバーミンガムのカースレーン教会で開催した。 議論は沸騰し、審議時間を延長した結果、容認提案は184対30票で採択された。 決議は同派13シノッドに回付される。3月末までに5シノッド以上の反対がない限り、提案は2016年7月の総会に再提出され、3分の2以上の賛成があれば、正式決定となる。□ ―――――――― ◎性的少数者3万人がソウルで行進、キリスト教保守派の妨害も 【CJC=東京】韓国ソウル市庁前で6月28日、同性愛などの性的少数者(LGBT)らが自身らへの理解を訴え差別に反対するパレードを行った。共同通信が報じた。主催者発表で約3万人が参加し、2000年に韓国で始まったLGBTの行進としては最大規模になった。 韓国ではキリスト教保守派によるLGBTへのヘイトスピーチ(憎悪表現)が激化、市庁前の会場周辺にも、パレードに先立ち警察推定で9000人以上の反対勢力が集まり、大音量の賛美歌を流すなどして妨害した。□ ―――――――― ◎マザー・テレサの後継者シスター・ニルマラ死去 【CJC=東京】「カルカッタの聖女」として知られる『神の愛の宣教者会』の創設者マザー・テレサの後継者シスター・ニルマラ(81)が6月23日早朝、コルカタの同会内の自宅で死去した。 シスター・ニルマラは近年病気がちで、入院先から戻ったばかりだった。葬儀ミサは24日行われ、遺体は聖ヨハネ墓地に埋葬された。□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(6月28日)=http://www.cwjpn.com ★教皇 新回勅で環境保護訴える=神を賛美する全ての創造=その歌声をかき消す人間 ★「愛は死より強い」=教皇 家庭が直面する問題で講話 ★定例司教総会=ミサの変更箇所を研修=脱原発についても学ぶ ★「新しい人道主義」を=バチカン国務省長官、ユネスコで講話 ★2学校法人 合併へ=南山学園と聖園(みその)学院 =キリスト新聞(6月27日)=http://www.kirishin.com ★油まき被害拡大を危惧=情報提供の牧師ら会見=元職員が教団の実態を証言 ★救世軍が120周年記念セミナー=水谷潔氏「危機感共有し、子ども大切に」 ★「宗教者に敬意払わない社会」懸念=日本宗教連盟が「家族」テーマにセミナー ★関西で出張「神学講座」=牧会学、賛美歌学、礼拝学を学ぶ ★教皇がプーチン大統領と会談 =クリスチャン新聞(6月28日)=http://jpnews.org ★エジンバラからケープタウンへ OMF宣教大会=初のアジア人総裁パトリック・フン氏講演=神の言葉を 世界を愛する ★名古屋・覚王山に“天国の家”=アイランド・スタイル・カフェ「ハレラニ・テラス」オープン ★2015年度ノーベル平和賞ノミネート正式受理=小さな声が国民運動に=「憲法9条保持する日本国民」「取り組む団体」今年も ★安保関連法案審議の中、牧師の会が国会議員要請=直接顔見て考え伝え祈る ★ワールド・ビジョン・シンポ「ポスト2015開発アジェンダ」へ =子ども優先の世界目標に協働 ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 ☆ニュースレター(PDF)・同報メール(無整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お申し込みは ckoriyama@gmail.com=ご連絡いただく際は「@」を半角にしてください ☆『週刊・世界キリスト教情報』既刊号は下の各サイトで ・ニュースレター=PDF 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| 2015-06-29 23:05
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