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教皇のモスクワ訪問は、1054年の東西教会の大分裂以来の両教会の和解に つながるとして期待されてはいた。 しかし「総主教は教皇と会えない」と、ロシア正教会の対外部門の責任者キリ ル府主教がモスクワで行われた式典の際に、カトリックの宣教師が正教徒を密か に改宗させようとしている、というかねての主張を繰り返した。「双方の指導者 が会うなら、互いに抱擁してキスしなければならない。それは偽りの光景になっ てしまう。この光景は正教徒に伝道している人たちには好都合だ。『教皇と総主 教がキスしている。違いはないのだ』と言うかも知れない」と指摘した。 カトリック教会側は、改宗活動を否定、ロシアのカトリック教会の活動が信徒 に仕えるだけのもの、と言う。カスパー枢機卿は、ロシア訪問の間にアレクシー 二世総主教と会見が予定されている。 ただ同総主教は一貫して、東欧の共産主義終焉に貢献し、旧ソ連各国訪問を実 行して来た、ポーランド出身のローマ教皇と会うことを拒否して来た。教皇の願 い実現はまだ先のことになりそうだ。□ ———————————————————————————————————— ◎イスラエルもギリシャ正教会総主教の選任を承認 【エルサレム=ENI・CJC】イスラエル政府は1月25日、聖地のギリシ ャ正教会総主教にイリネオス一世の選任を承認した。承認をめぐって2年以上続 いた抗争に終止符を打ったことになる。 ギリシャ出身のイリネオス一世は2001年8月に主教会で選出されたが、パ レスチナ民族解放機構の指導者、ヤッセル・アラファト議長と親密な関係にある と伝えられ、イスラエル政府が選任を認めなかった。 「相当に時間がかかったが、今回の承認は、エルサレム総主教座を支持するギ リシャ政府の努力の結果だ」とイアンニス・マグリオティス外相は語った。 何世紀も守られてきた伝統によれば、エルサレム総主教は聖地の統治者、現在 ではイスラエル、パレスチナ当局、ヨルダンの承認が必要。パレスチナとヨルダ ンは選任直後に承認していた。 イスラエル側は、総主教がユダヤ教国家と対立すると予想、ギリシャ正教会が 聖地で所有する不動産のイスラエル市民への賃貸更新を妨げるのではないか、と 懸念していた。クネセト(イスラエル国会)の敷地も、ギリシャ正教会所有とい う。 聖地のキリスト者ではギリシャ正教会が最大。イスラエルが承認しないことに、 米国でギリシャ正教会とユダヤ教共同体の間も緊張が高まった。 承認の報に、エルサレム駐在の米ユダヤ委員会の国際超教派担当、ラビ・デー ビッド・ローゼンは「イスラエルは正しく賢明なことをしたと思う。この不可避 で明白な決定に至るまでにこんなに時間がかかったことは遺憾だ」と語った。□ ———————————————————————————————————— ◎女性が進出する北欧の神学校 【ストックホルム=ENI・CJC】デンマークではコペンハーゲンの大学で 神学部1年生10人の内6人以上が女性になった。中部オールフス大学では神学 部を学ぶ女性の比率は80%に達している。 「長年の男性支配から女性支配に変わっていることは驚きだ。一つの性で全体 を占めることは、両性が敗者と言えるから」とデンマークの作家ベルティル・ノ ルダールは日刊紙『クリステリット・ダーグブラッド』に語っている。 スウェーデンの神学校でも同様な傾向が見られる。ウプサラ大学では聖職者に なるべく神学を学ぶ学生の68%、ルンド大学でも65%が女性。 オールフス大学のオーレ・ダヴィッドセン神学部長は、男性の比率が30%を 切るような事態が続くようにでもなれば、問題だ、と語っている。□ ———————————————————————————————————— ◎米連邦最高裁が「宣誓」問題の口頭弁論を3月24日に 【ワシントン=EP・CJC】米連邦最高裁は、公的な場での宣誓を違憲とす る提訴に対し、口頭弁論を3月24日に行うこととした。 第9連邦巡回控訴裁(高裁)が宣誓の際に「神の下に」と言うことは憲法修整 第1条に抵触するとしたことに、最高裁の判断が求められたもの。 発端は、マイケル・ニューダウ原告が、自分の娘が通うカリフォルニア州の学 校で、誓約を暗唱させることに抗議して提訴したこと。 今回の裁判を保守派として知られるアントニン・スカリア判事は回避した。コ ロンブス騎士団での講演で、巡回控訴裁の判決を「我々の伝統全体と全く相いれ ない」と批判しているため。□ ———————————————————————————————————— ◎仏政府閣議でイスラム教徒のスカーフ着用禁止法案承認 【CJC=東京】仏政府は1月28日の閣議で、イスラム教徒の女子生徒が公 立学校内でイスラムのスカーフを着用することを禁止する法案を承認した。シラ ク大統領は閣議で「法案は公立学校の中立性を明確化するものであり、日常生活 の中での着用を禁じようとしているわけではない」と述べた。 2月3日から仏下院で審議される。法案が成立すれば、イスラム教のスカーフ だけでなく、ユダヤ教のキッパ(円形の帽子)、キリスト教の十字架でも大型の ものは着用を禁止されるという。□ ———————————————————————————————————— ◎カナダ最高裁がカトリック教会の責任問題で判断保留 【CJC=東京】カナダ最高裁判所は1月14日、司祭の性的虐待でローマ・ カトリック教会訴追の判断を保留した。 被害者は、司祭本人と、雇用関係にある教区などを訴えられるが、カトリック 教会全体は法人ではないので対象にならない。教区が資金不足の場合、原告が勝 訴しても実際に弁済金を受け取れないことが予想される。その場合、カトリック 教会が全体としては余裕があっても、それは別問題ということになる。 ニューファンドラド教区のケビン・ベネット前司祭による静的虐待の被害者3 6人による訴訟で問題になった。カトリック教会は責任を問われない、と最高裁 が判断した場合には、1万1000件以上もの同様訴訟への弁済を連邦政府が負 担することになる。 問題の多くは、ローマ・カトリック教会と連携してカナダ政府が運営していた、 先住民対象の寄宿学校で起きたもの。教会が責任を問われない場合、連邦政府だ けが数万人もの被害者に賠償金を支払う責任を問われかねない。 カナダ司教協議会側は最高裁弁論でカトリック教会を訴訟に引き込むことは、 危険な前例になる、と主張した。「単に信仰だけをもって弁償義務があるとする なら、それは良心と信教の自由という憲法に保障された権利に触れる問題となる。 無限責任を問われ兼ねない信仰に誰が入りたいと思うだろうか」と言う。□ ———————————————————————————————————— ◎教皇、終身助祭の働きに感謝示す 【バチカン市=ZENIT・CJC】教皇ヨハネ・パウロ二世は1月24日、 終身助祭の働きを称賛した。信仰から離れた人を含め、多くの人々の日常生活に 教会が深く関わることに貢献していると言う。バチカンを訪問したフランス司教 団を接見した際に述べたもので、教皇は終身助祭が増え続けていることを指摘し た。終身助祭の多くのは既婚者。 教皇は、終身助祭の妻子が助祭の働きを助けていることにも感謝の意を表し、 「教会から遠く離れてしまった環境」にしばしば置かれることに関しても終身助 祭の評価を表明した。「人々とその日常の現実に深く関わり、そこでキリストの メッセージを述べ伝える終身助祭は教会のある特有の側面を代表している」と言 う。 終身助祭の宣教は西方教会では5世紀まで盛んだった。助祭職はその後、司祭 職に就くための一過程として位置づけられるようになり、終身という形態での助 祭職は姿を消した。第二バチカン公会議は、終身助祭を、既婚の青年男子に「ヒ エラルキーの正式な、終身の段階」として門戸を開いた。 第二バチカン公会議は、助祭職を司祭職への通過的段階としてではなく、叙階 の秘跡の一職位として位置づけ再興した。 1967年には1人もいなかった終身助祭だが、『教会統計年鑑』によれば、 2001年には教区助祭が2万8626人、修道助祭が578人いる。 米国には1万3391人と全体の半数近くがいる。欧州は9122人。内訳は イタリア2546人、ドイツ2351人、フランス1644人、ベルギー547 人、英国534人、オーストリア489人、オランダ288人、スペイン188 人など。 米国以外の南北アメリカではブラジル1218人、カナダ894人、メキシコ 691人、チリ600人、アルゼンチン543人、プエルトリコ404人、ドミ ニカ共和国251人、コロンビア210人など。 全アフリカでは339人で、その内南アが204人。アジアは72人、オセア ニア189で、その内オーストラリアが48人を占めている。 ※ ※ 日本での妻帯の終身助祭第1号は(ヘルマン・ヨゼフ)今井康雄氏で、199 9年3月叙階された。□ ———————————————————————————————————— ◎教皇、中華民国の新大使に信仰の自由を強調 【CJC=東京】教皇ヨハネ・パウロ二世は、1月30日、中華民国(台湾) の新大使、杜筑生(トウ・チュウセン)氏と会見、信任状を受け取った。 バチカン(ローマ教皇庁)は、中華民国を承認国し正式外交を持っている。 教皇は挨拶で、台湾が信教の自由を尊重しすべての宗教活動を認めていること を評価されながら、社会の発展、特に平和の文化に大きく貢献する宗教の役割を 強調した。□ ———————————————————————————————————— ◎バチカンが今年度「世界広報の日」教皇メッセージ発表 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)広報評議会は1月26日、200 4年度の「世界広報の日」に向けた教皇ヨハネ・パウロ二世のメッセージを発表 した。 カトリック教会の「世界広報の日」は、福音宣教の中でも特に新聞、雑誌、テ レビ、ラジオ、映画などの広報機関を用いて行う宣教について、教会全体で考え ることを目的としている。今年は、日本では5月16日(欧州などの地域では5月 23日)に記念される。 バチカン放送によると、発表された教皇のメッセージは、「家庭の中のメディ ア:リスクと豊かさ」をテーマとしている。 このメッセージで教皇は、家庭内のメディアの発達が情報・教育・文化などの 面で生活に豊かさをもたらす一方、メディアの伝える内容が時に命や家族、宗教 ・倫理に対するゆがんだ価値観を与えるなどの、新たな問題を生み出していると 指摘した。またマスメディアに関わる人々に倫理的責任の存在を提起し、青少年 に及ぼす影響を考えメディアの扱いに注意を払うよう保護者や教育者に呼び掛け た。 ※ ※ 「世界広報の日」は、今年日本では5月16日(欧州などでは5月23日)に 定められている。□ ———————————————————————————————————— ◎失業者が献金13万ドル返せ、と教会を訴え 【CJC=東京】米ミネアポリスで失業中の検眼士が献金した13万ドル(約 1400万円)の返却を求めて教会を告訴している。マーセル・メイジャー氏( 55)がその人で、1999年うつ病が発症した際に、老後に備えた蓄えを全額、 夫人にも知らせず、匿名でクロケット福音タバーナクル教会に献金してしまい、 後になって考えが変わったと言う。 そこで教会に行き、当時の事情を説明し、何度も返金を求めたが、教会側は拒 否し続けたので告訴に踏み切った。教会側は献金はすでに使ってしまったと言う が、メイジャー氏は「教会が私のことを心配しないて、ただ私の金を欲しかった だけだ」と言う。 教会のリチャード・デブラー牧師は地元紙『ミネアポリス・スター・トリビュ ーン』に、添えられていた手紙もきちんとしたものだったので、「その時には、 先方が望んでしたことで、信仰の表れとして受け取った」と語っている。 法律専門家は、メイジャー氏が金を取り戻す戦いは困難だ、と予測する。精神 異常を訴えるとしても、これまでアルツハイマー患者が同様の主張をしても認め られなかった、と言う。□ ———————————————————————————————————— ◎チェスは悪魔の業ではない、とロシア正教会 【CJC=東京】英アナノヴァ通信は、「チェスは思考を促す静かで知的なゲ ーム。罪ではない」と、ロシア正教会のウイケンティ・エカテリンブルグ大主教 がイタル・タス通信に語ったと報じている。 チェスが悪魔の業だと主張、それを教会が認める請願運動が起きている。ウイ ケンティ大主教は請願を否定したものの、「混乱、怒り、いらだちを引き起こす 熱情的な、また興奮させるもの」は、コンピューターゲームを含め、教会によっ て禁止されると付け加えた。 コンピューター上でプレーされるチェスはどうなのか、には触れなかった。□ ———————————————————————————————————— ◎[メディア展望] =カトリック新聞(2月1日)= ★ひきこもり(上)=祈りつつ息子と歩む ★カトリックのイラク復興支援=継続的援助の重要性 ★「難民」の青年が自伝=『母さん、ぼくは生きてます』出版 ★ドメスティック・バイオレンス(DV)被害の女性たちに安らぎを与えて3年 =自立レストラン「Saya−Saya」 =キリスト新聞(1月31日)= ★三位一体論の継承を訴え=東京神学大=教職セミナーを開催=分団を増設する 盛況ぶり=神代真佐実氏が主題講演 ★一致、リバイバル、平和を祈り=朝祷会関東ブロック=新年合同朝祷会を開催 ★宗教教育を検証=“「キリスト教的」という形式主義”=クリスチャンアカデ ッミー関東活動センター ★日本聖書協会=アートバイブル=ベストセラーに=発売8カ月で2万部 =クリスチャン新聞(2月1日)= ★震災から9年=息子亡くした牧師は=「悲しいんです、お父様」それに応えた 神 ★イラン地震=心配される心の問題=子らに学用品を ★横田早紀江さん=拉致委員会設置を祈る =リバイバル新聞(2月1日)= ★スリランカで「不思議なこと」起こる=仏教徒の反キリスト教集会に停電と大 雨 ★「希望と癒しの家」カンザスシティに=スミストンリバイバルの教会が設立 ★阪神大震災メモリアル集会=霊的・精神的復興を願って9年=森祐理さん「凍 えた心が、やっと溶け始めた」 ———————————————————————————————————— ■ by cjc-skj | 2004-02-16 13:56 | Trackback(4)
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