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┏週刊━━━━━
┃世界 ┃キリスト教 ┃情報 No.1162 ┗━━━━━━━ 2013.4.29 (連絡先:cjcpress@gmail.com) = 目 次 = ▼シリアで正教会大主教2人拉致 ▼教皇の今年の海外司牧訪問はブラジルのみ ▼教皇の今年中に最初の回勅も ▼教皇が初めてローマ教区司祭を叙階 ▼韓国司教協がバチカンにホン・ヨンホ司教列福を要請 ▼「宗教改革」に関する共同文書に6月調印 ▼米軍が南部バプテスト連盟サイトへのアクセス禁止 ▼英女王偽電話で自死の看護師に遺書が ▼《メディア展望》 ―――――――― ◎シリアで正教会大主教2人拉致 【CJC=東京】人権抑圧監視団体『ワールド・ウォッチ・モニター』によると、シリア正教会イブラヒム大主教(アレッポ)とギリシャ正教会のブーロス・ジャズィジ大主教は4月22日、トルコ国境付近を自動車で旅行中、何者かに拉致された、と『アッシリア民主組織』のジャミル・ディアルバケルリ氏が語った。 2人はこの2月に拉致されたアルメニア典礼カトリック教会のミケル・カイヤル司祭とギリシャ正教会のマヘル・マーフォウス司祭の解放の道を探ろうとしていたと言う。 自動車を運転していたファタッラ・カブウド氏は殺された。ただディアルバケルリ氏は、シリア教会筋の話として、カブウド氏が主教事務所に誘拐を伝えに来た後に、アレッポの別の場所で銃撃されたと語っている。自動車には4人乗っていたが、脱出した人の所在は不明。政府、反政府勢力双方が、拉致を相手の仕業と非難している。 シリア官営通信SANAは、2人が人道的な活動に従事しているところ、クファル・ダエル村で「テロリスト」に拘束された、と報じている。反政府活動家は、2人が22日早朝トルコ南部から反政府勢力が制圧していたバブ・アル=ハワ国境を通過、シリアに戻った、と言う。 23日になって大主教たちが釈放されたと伝えられたが、その後否定されるなど、情報は錯綜している。 内乱が激化すると共に、シリアではイスラム教徒の間でも抗争が激化、スンニ派の最高指導者がダマスカスのモスクが爆破された際に殺害されるなどの事件があったが、少数派キリスト者の高位聖職者が危害にさらされることはなかった。 『ワールド・ウォッチ・モニター』は、今回の拉致が、イブラヒム大主教が英BBC放送に、シリア内乱でキリスト者が狙われることはなかったと語った1週間後に起きたことに注目している。大主教は、バシャル・アル=アサド大統領を支持し、シリアから脱出しないよう信徒に要請していたが、ここへ来て政府批判に転じた。13日のBBC放送とのインタビューでは、キリスト者の約3分の1がすでに出国しているが、「身の安全が脅かされ、脅迫も日常的になっている」ことを考えると、無理もない、としていた。 17日、ギリシャのメルキト典礼カトリック教会総主教グレゴリー3世は報道陣に、シリアのキリスト者1000人以上が殺害され、教会20カ所が破壊されたと語っている。□ ―――――――― ◎教皇の今年の海外司牧訪問はブラジルのみ 【CJC=東京】教皇フランシスコの2013年の海外訪問先は、ブラジルのみとなることが分かった。バチカン(ローマ教皇庁)広報事務所長フェデリコ・ロンバルディ神父が、教皇の今年の海外司牧訪問としては、7月23日から28日にかけてブラジルのリオデジャネイロで開催される第28回世界青年の日大会(ワールドユースデー)への参加が予定されているのみであると述べた。バチカン放送(日本語電子版)が伝えた。 教皇のイタリアでの司牧訪問としては、アッシジを訪れることが考えられる、と同神父は語った。□ ―――――――― ◎教皇の今年中に最初の回勅も 【CJC=東京】教皇フランシスコの登位後初の回勅について、バチカン(ローマ教皇庁)広報事務所長フェデリコ・ロンバルディ神父は4月23日、ベネディクト16世が退位前に信仰をテーマにした回勅を準備していたこともあり、今年中に新教皇の最初の回勅が発表される可能性があることを示唆した。バチカン放送(日本語電子版)が報じた。 同神父はまた、教皇フランシスコの現在の住居について、「サンタ・マルタ宿舎での生活が大変居心地が良いようであり、今のところ変更の様子はないが、これが最終的な決定とは言えない」と説明した。□ ―――――――― ◎教皇が初めてローマ教区司祭を叙階 【CJC=東京】教皇フランシスコは、バチカンで4月21日、司祭叙階式をとり行われた。同日はカトリック教会の「世界召命祈願日」。教皇パウロ6世が1964年に制定して以来、今年で50回目。 サンピエトロ大聖堂で行われたミサの中で、教皇はローマ司教として初めて、同教区の10人の助祭を司祭に叙階した。 バチカン放送(日本語電子版)によると、新司祭はイタリア人6人をはじめ、インド出身2人、アルゼンチンとクロアチア出身各1人。 説教で教皇は、キリストの体としての教会の構築に協力するよう、主イエスがあなたたちを選んだと述べ、「皆さんは司牧者であり、役人ではありません」「常に良き羊飼いイエスを目の前に思い浮かべてください。良き羊飼いは、仕えられるためでなく、仕えるために、そして道に迷った者を救うために遣わされたのです」と語った。□ ―――――――― ◎韓国司教協がバチカンにホン・ヨンホ司教列福を要請 【CJC=東京】韓国カトリック教会司教協議会がバチカン(ローマ教皇庁)列聖省に金日成統治下の北朝鮮で「行方不明」になったフランシス・ホン・ヨンホ平壌司教の列福手続き開始を要請した。 ホン氏は1933年5月25日叙階、教皇ピオ12世によって1944年3月24日平壌名義司教に任命された。 1962年3月10日、教皇ヨハネス23世は、北朝鮮体制の政策への抗議として平壌代牧区を教区に昇格させることを決め、初代司教にホン氏を任命した。その日以来、所在は不明のままだが、同氏は北朝鮮のカトリック者抑圧、さらには共産主義体制批判のシンボルとなった。 ホン司教が今も存命ならすでに100歳は超えているが、バチカンは「再教育強制拘置所になお拘束されている可能性を否定できない」という立場。『教皇庁年鑑』も現在なお平壌司教のまま。□ ―――――――― ◎「宗教改革」に関する共同文書に6月調印 【CJC=東京】「宗教改革」に関する共同文書に、バチカン(ローマ教皇庁)とルーテル世界連盟の間で合意が成立し、6月にジュネーブの同連盟本部で調印されることになった。 共同文書は、エキュメニズム(教会一致志向)の最近の進展に謝意を表し、教会間の不一致に遺憾の意を示し、将来構想を描いている。 バチカンキリスト教一致評議会議長のクルト・コッホ枢機卿は4月17日、ローマでオーストリアの記者に、教皇首位性については進展がなかった、と語った。世界聖公会共同体におけるカンタベリー大主教のような栄誉的な首位性であっても分裂につながるだろう、と強調している。□ ―――――――― ◎米軍が南部バプテスト連盟サイトへのアクセス禁止 【CJC=東京】米軍が基地内で、南部バプテスト連盟(SBC)のウエブサイトへアクセスすることを禁止した、とフォックス・ニュースが報じた。「敵意のある内容」が含まれているためとしているが、福音派キリスト者とカトリック教会を「宗教過激派」の例としてあげている。SBCは米プロテスタントでは最大教派。カトリック教会と共に妊娠中絶反対と伝統的結婚を支持しており、これが「過激派」とされたようだ。 SBCの従軍牧師が、全米の軍施設では同派のサイトにアクセス出来ないと報告している。ある空軍将校が、アクセスしようとすると、ネット利用履歴が記録され、禁止されたサイトにアクセスしようとしたことは監視されている、とのメッセージが来た、とフォックス・ニュースに語っている。 この「検閲」が公表されたのは、ある陸軍将校が同派のサイトにアクセスしようとしたところ、「あなたが要求したサイトは、敵意のある内容のため、チームCONUSによってブロックされた」という警告メッセージを受け取ったことがきっかけ。 チームCONUSは国防総省のネットワークの保全に当たっている。ただこれまでSBCのサイトはブロックされていなかった。 SBCのシング・オルダム報道担当は、フォックス・ニュースに、国防総省と連絡を取っているが、深刻に懸念している、と語った。「何らかの目的で、政府がSBCネットを一部であれブロックすることは、米市民との信頼を反故にすることだ。憲法修正第1条は政府の検閲から教会を保護するために、また信仰上の発言や信仰実践の自由を妨げないために定められている」と言う。□ ―――――――― ◎英女王偽電話で自死の看護師に遺書が 【CJC=東京】ウィリアム英王子の妻キャサリン妃が入院していたロンドンの病院に昨年12月、豪ラジオ局がかけたいたずら電話を受けた看護師のジャシンサ・サルダナさん(当時46)が自殺した事件で、サルダナさんが豪ラジオ局のパーソナリティーを非難する遺書を残していたことが分かった。 偽電話事件は世界のメディアが取り上げられ、サルダナさんは3日後、首をつった遺体となって発見された。 サルダナさんは病院の上司らに宛てた遺書とみられる手書きのメモ3枚を残していたが、4月28日付の英紙サンデー・タイムズによると、サルダナさんのメモには同僚らへの謝罪と感謝の言葉とともに、「この行為(自死)はオーストラリア・ラジオ局のメル・グレイグとマイケル・クリスチャンのせいです」と書かれていた。AFP通信が報じた。(CJC)□ ―――――――― 《メディア展望》 =カトリック新聞(4月28日)=http://www.cwjpn.com ★教皇フランシスコ=教皇庁改革に乗り出す=国際諮問委員会を設置 ★教皇=早朝ミサ説教で=宣教しない教会は母でなくベビーシッター=日本の教会にも言及=信仰守り抜いた歴史 ★長崎=明治の宣教師が創設した施設群=保存修理終え公開=ド・ロ神父の「神と人への愛の精神」今に ★司教協議会諸宗教部門=自死めぐり小冊子発行=昨秋のシンポジウム記録 ★宮崎・都城教会=若者ら研修旅行=バチカン・イタリアを巡礼 =キリスト新聞(4月27日)=http://www.kirishin.com ★山浦玄嗣氏がイグナチオ教会で講演=「頼りなく、望みなく、心細い人は幸せだ」 ★東京で「横田めぐみ写真展」=早紀江さん「北朝鮮の平和信じて祈る」 ★『こどもさんびか改訂版』10周年=子どもと大人一緒に教会の暦たどる礼拝 ★死刑めぐる統計発表=イラクで急増、世界では減少=アムネスティ ★WCCトゥベイト総幹事=朝鮮半島の平和と和解呼びかけ =クリスチャン新聞(4月28日)=http://jpnews.org ★朗読でがん患者に希望届けたい=CD「あなたには、明日、生きる意味がある」 ★「戦争」危機下、収容所に信徒8万人=北朝鮮地下教会から祈り要請 ★主の平和“北”も知って=「横田めぐみ写真展」で母の気持ち ★「20年後、世界はどう変わるか見据えて」=キリスト聖書神学校入学式でマイケル・オー校長 ★元ウィクリフ総主事=石川学氏が逝去 ―――――――― ◆世界キリスト教情報◆ご案内 ☆活動紹介・メールマガジン(整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お申し込みは http://homepage3.nifty.com/cjc-skj/で。 ☆ニュースレター(PDF)・同報メール(無整形テキスト)『週刊・世界キリスト教情報』お申し込みは cjcpress@gmail.comまで。 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| 2013-04-29 19:14
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